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塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

御大将が見せる配下との差別化

2019-08-28 00:55:42 | 日記
 僕の住む千曲市の隣町である坂城町には、戦国の世に「村上義清」という武将が存在しました。

 更に南下し上田市まで到達すると、戦国武将の中でも特筆した知名度を持つ真田一族の面影が確認できます。

 池波正太郎先生が週刊朝日で「真田太平記」の連載を担っていたころは、頻繁に上田まで訪問したと言います。

 僕は今、新潮文庫から刊行されている塩野七生さんの「十字軍物語」の文庫4巻を読み始めていますが、欧州でも日本でも鎧兜、甲冑は当然身を護るものとして大切な存在でした。

 しかし、これが神聖ローマ帝国皇帝や諸大名など、「御大将」の物ですと身を護る要素よりも見た目の派手さや、自軍を象徴する色彩などで様々な形が見えてきます。

 つまり、御大将が配下よりも異なる鎧をまとうことは

 1・末端の兵士に対して、我らが総大将が命を預けるに値する存在であることをわからせる
 2・わからせることで士気を上げる
 3・総大将自らの気合、精神統一に役立つ

 という意味合いがあると想像します。

 サッカー監督がベンチでクラブから支給された形とはいえ、スーツを纏うのも選手がジャージという別の衣服を纏う中、

 自分が総大将であることを示す
 一線を引くことで、自分の権威を表現

 という意味ではないでしょうか。

 岡田武史氏が2度にわたり日本代表監督を務めた際、1998年ワールドカップはアシックスから与えられたジャージでベンチ入りしました。

 しかし2010年ワールドカップはダンヒルの公式スーツで陣頭指揮にあたったわけですが、氏の胸中には

 「選手の心情に近づくよりも、威厳を示すことの大切さ」

 があったのではないでしょうか。

 企業でも役職た高ければ高いほど、背広に限らず表情や言葉遣いが高いレベルで求められることも、同様の意味合いがあると感じます。
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名手にさえ批判はつきものである

2019-08-27 01:06:49 | 日記
 2004年、ベッカムがユナイテッドからレアルへ移籍を果たした際、メディアは彼の獲得を否定的に迎えました。

 イングランド代表の主将
 ワールドカップに2度参戦し、1999年には欧州チャンピオンズ・リーグで優勝
 ユナイテッドでは幾度もリーグ優勝を経験

 した選手ですら、手厳しい批判が巻き起こる。

 それならば日本代表の選手たちが、大きな喧噪に巻き込まれ実力を疑問視されるのは、当然と言えそうです。

 それはジダンンも同様で、当時の最高額となる88億円の契約違約金、イタリアでの晩年では多くのストレスを感じさせた彼の獲得が、レアルに実りをもたらすのか、確信が持てなかったのでしょう。

 結果は皆が知る通りなのですが。

 ジダンンはベッカム以上の戦績、ワールドカップと欧州選手権の優勝、バロンドール受賞、セリエAでスクデットを獲得、と言う形での遺跡でしたが、サッカーが集団競技である以上、調和が不可欠なのは間違いありません。

 彼は21世紀前半に引退した選手の中で、クライフ、ペレ、マラドーナ、スティファノと肩を並べられるただ一人の存在と言えます。

 つまり実力と名声だけを考慮すれば

 レイモン・コパ フランス代表
 フィレンツェ・プスカシュ ハンガリー代表
 エウゼビオ ポルトガル代表

 などの名手を、既に凌駕しているとさえ考える方もいると感じます。

 それでも他国でプレイすることは、多くの戸惑いとファンの意見に左右されがちであり、自分を見失う可能性が高くなります。

 それを思えばロナウド、これだけの喧噪の中で結果を残していることは、まさに驚異的といえるのではないでしょうか。
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僕たちが見たいと思う物の背景

2019-08-27 00:57:47 | 日記
 欧州フットボール第2号では、当時ユヴェントスに在籍していたアンドレア・ピルロのインタビューが冒頭に掲載されています。

 「レジスタが中央にいることが、常に有益であるとは限らない」

 という題名の下、8ページにわたって彼の言葉が紡がれます。

 その中で興味ぶかいのは

 「僕のパスであのCR7を走らせるってのは悪くないよね」と語り、このポルトガル代表の存在に関心を寄せています。

 両選手はいずれもナイキ契約選手ですが、広告塔としては明らかに前者の方が優勢でしたし、撮影が一緒になることはなかったのでしょう。

 ちなみにピルロはインテルで駆け出しのころは、アシックスを愛用しており、イタリア国内でのアシックス人気を体現していた一人でした。

 そしてそのCR7は、現在その「イタリアの貴婦人」に在籍しており、新指揮官サッリの下で1996年以来の欧州王者を得るための切り札、としての活躍が求められます。

 前線にいるイグアインは、レアルで共に戦いましたから呼吸という点ではさほど困ることは無いように思えます。

 しかし、ほんのわずかな時代のズレで、ピルロとロナウドの競演は見送られてしまいましたが、是非見たかったですね。

 ズレではありませんが、選手が共演を果たすためにポジションをずらすこともあります。

 2004年レアルは、契約違約金49億円でベッカムをユナイテッドから引き抜きます。

 レアルは当時4-4-2の両翼を右にフィーゴ、左にジダンと言う形でフィーゴがベッカムと重なるという問題点が浮上します。

 しかし、当時の指揮官カルロス・ケイロスがフィーゴをそのままライトに置き、ベッカムを中盤センターに「移設」することで問題の解決をはかります。

 こうしてみますと、僕たちが見てみたいと思う選手のハーモニーは、選手に大きなストレスを与えているのかもしれません。
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後輩たちが自然に慕う風景を見て

2019-08-26 10:00:55 | 日記
 英国のロイヤル・シェークスピア劇団に1970年代から所属しているチャールズ・ダンス。

 僕は国内、国外に関係なく演劇、オペラ、歌舞伎などに全く精通しておらず、この名優の存在は雑誌「レイク」の6号を購入して初めて知ったほどです。

 ドイツ出身の俳優、ダニエル・ブリュールの談話も掲載されており

 「僕はこれが世にいう英国紳士というものかと感激しました。」
 「スマートでエレガントで爽やかには無し、魅力的でしかも面白い」

 とあります。(抜粋)

 ダンスはラルフ・ローレンを贔屓にしており、サヴィル・ロウの神髄を理解できる人間としても描かれています。

 簡単に言えば、演劇の世界では駆け出しから熟練の役者までもが、皆彼に敬意を払っている、というわけですね。

 昨日、この記事を読み直しながら、日本サッカーにおけるチャールズ・ダンスの役割は、いつも「キング」が担ってきたと感じました。

 よく欧州から選手たちが帰国すると、キングを囲んで食事会をすることは有名ですよね。

 嫌な言い方をすれば、キングが欧州でリーグ優勝を得たわけではありませんし、ジェノアでは1年、ディナモ・ザグレブ(当時はクロアチア・ザグレブ)では半年の在籍でした。

 在籍年数でも主役をはるかに上回る後輩たちが、いつも話を聞いてほしいと訪ねてくる。

 そしてキングもまた、彼らと食卓を囲むことを楽しみにしている。

 このようなお互いを認め合う間柄は、やはり清々しいと感じます。

 ダンスも同様に、後輩たちの意見は無碍にしていないはずですから。
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コウチーニョ、バイエルンで新シーズンを迎える

2019-08-26 09:46:00 | 日記
 バイエルンはバルセロナより、ブラジル代表フェリペ・コウチーニョを獲得しました。

 彼はリバプール在籍時よりバルセロナへの入団を切望し、事実その移籍を果たしました。

 その一方でコウチーニョとバルセロナがかみ合っていない、彼の移籍で得た資金でリバプールが獲得した、オランダ代表のファン・ダイクが、欧州王者となる大きな要因になる。

 というように、コウチーニョにとってはきっと、居心地の悪い2年だったのではないでしょうか。

 コウチーニョはドイツに赴くよりも、スペインに留まりたかったのかもしれません。

 しかし、バイエルンに移籍し喧噪の少ない中で戦うことが、最適であると判断したように思えます。

 ブンデスリーガはバイエルンの戦力と実績が突出していますが、ドルトムントが2018-19シーズン、ルシアン・ファーブル新監督のもとで、あわや優勝か、と思う戦いぶりを披露しました。

 また、ベルリンではヘルタとウニオン、二つのクラブが遂に1部で戦う、ということで大変な興奮振りです。

 コウチーニョに限らず、外国籍の関係者からするとドイツ語は非常に難しい言語として知られています。

 しかし、北部のブレーメンよりも南部のミュンヘンは、人びとが朗らかで南欧に近い生活を好むと言われています。

 コウチーニョにとってバイエルンへの移籍は、案外「吉」ではないでしょうか。

 彼の存在は当然、ブラジル代表監督チッチも頼りにしているはずですからね。
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