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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

通院日&ブックオフ

2015-09-02 16:37:44 | 癌のこと
昨日は通院日でした。
夜勤明けで生ける屍状態のダンナには
少し早めにお昼ご飯を食べて、寝ていてもらうことにして
涼しくもなったことだし、チャリで行きました。

ダンナと一緒だと、ブックオフでゆっくり本を探し辛いので
1時間くらい早めに行って、本を物色しようとウキウキでした。
第一希望の、伊坂幸太郎さんの「死神の浮力」は残念ながらなくて
それじゃあと探していたら、前に買った「最悪」の
奥田英朗さんの「邪魔」(上・下)が100円コーナーにありました。
それと吉田修一さんの「パレード」をゲット。

予想通り「邪魔」は、ごくごく平凡な主婦や会社員や警察官が
日常のささいな出来事の積み重ねでどんどん壊れていくという
その何とも言えないおぞましさと救いのなさは
こういう話に免疫がない人が読んだら
一発で人間不信になりそうな強烈な代物でした。
奥田さんの初期の作品は
ものすごくリアルに、人間や社会を描いています。
ここまで書けることが凄いです。
「パレード」は、まだ読んでいませんが
「邪魔」よりは、ほんの少しソフトなのではないかと思います。

長年こうして裏側から人間や社会を描いたものに触れていると
たいていのことがあっても絶望しにくくなります。
わりとどんなことでも「ああ、ありだよな」と免疫ができます。
それを容認できるかはともかく想定内のキャパが広がります。

というわけで、最近無性に「本読みたい病」と「映画観たい病」です。
まあ今に始まったことではないのですが。
映画は「ザ・リング」「ミスト」「her/世界でひとつの彼女」
あと、ハリケーンに巻き込まれて空に舞い上がった大量のサメが
落下してきて人間を襲う、というやつ。題名忘れました。
これは前に観た「ピラニア」といい勝負のおバカ映画でした。

いつもの通り、患部の診察でしたが
前回のCTから10ヶ月経つので、CTも撮ってもらいました。
それと「一度、できればご家族も一緒に
緩和ケアの病棟を見学にこられませんか」というお勧めがありました。

相変わらず鎮痛剤が必要になるような痛みはなく
患部からの出血や滲出液の量も、増えもせず減りもせずといった感じですが
体力が少しづつ落ちてきているというのは、体の感覚としてあります。
この時期ですから、夏の暑さのダメージとかもあるのでしょうが。
先生に言うと「まあ、私なんかも年々衰えを感じますから」と
暗に「年のせいもあるかも」的コメントで、つい笑ってしまいます。

緩和ケアでの治療というのは
「治らない」「今以上によくなることはない」というのが大前提で
患者である私も、先生も、そこには暗黙の了解があります。
その上で、私はどうしたいのか
どんなふうに一日一日を生きていきたいのかを
考えてくださる治療だと思います。
もしも私が希望するならば、患部の放射線治療を受けることも可能だし
薬も大体希望通りのものを処方してもらえます。
先生曰く「まあ、気休めですけど」
先生、それを言っちゃあおしめぇよと心の中で突っ込んでいますが。

冗談はともかく、体力が落ちてきている原因として考えられるのが
やはり転移をしている肝臓の患部の変化なので
今回「CTを撮ってみましょうか」ということになりました。
これも先生曰く「肝臓は80%くらいガン細胞が広がっても
何とか働いてくれたりしますから」と、まったく
おどかしているんだか、なぐさめてくれているんだか(笑)

でもこの超越っぷりが、私とは相性抜群で
こちらの望んでいることが、くどくど言わなくても
すっと通じますから、本当にドクター運には恵まれています。

もともと、旅行に行きたいとか○○食べたいとかいう願望は薄いのですが
やっぱり本は読みたい、無性に読みたい。
「あんだけ断舎利したのに、また買うか」という心の葛藤はありましたが
そこは「読みたい」という心の声に従うことにしました。
というわけで「死神の浮力」はアマゾンで入手することにしました。



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