「ドラッグってなんだ」の後半は、薬物依存からの回復
についての話だった。
まず薬物依存症の回復施設であるダルクのスタッフの方のお話。
「ダルクで回復に取り組んでも99%は再発している。
回復に取り組もうとした依存症者の、6割はこのダルクを去り
その後は、刑務所に入った人や行方不明になったり
亡くなった人も250人くらいはいる」
薬物依存からの回復がどれほど困難かを
象徴するような話だと思う。
そして現在ダルクで回復に取り組んでいる人の話もあった。
ダルクでも午前、午後とミーティングが行われる。
その日のテーマは「仲間」だったが
出席したメンバーは、まず自分の呼び名
(本名ではなくたとえばケンとかハナなど自分の好きな仮名)と
「自分は薬物依存症です」と言ってから
自分の話をし、他のメンバーの話を聞く。
大切なのは、過去の自分と今の自分を
比べながら話すことなのだという。
インタビューに答えた男性は
「仲間の話を聞いて共感する部分がたくさんある」と話していた。
そもそもどの依存症でも、何かに依存する理由として
生きづらさや孤独感が根底にあって、何かに依存し
依存することでさらに社会や家族から孤立していくのだが
依存症の仲間の話を聞くと「自分と同じだ」と思うことができるのだ。
それまで「自分はひとりぼっちだ」「誰も分かってくれない」と
心を閉ざしていたのが、同じ体験をした人の話を聞くことで
「自分だけじゃない」「ひとりじゃなかったんだ」という
安心と共感が生まれてくる。
さらに回復施設のスタッフさんは、ほとんどが
かつてはアルコールやギャンブルや薬物の依存者で
でも回復を続けて、毎日他の人の回復の手助けをしているという
事実をまのあたりに体験することで
「絶対に止められるはずがない」と信じ込んでいた気持ちが
「自分も回復できるかもしれない」という希望に変わっていく。
これが依存症者が回復に向かう理想的な経過だが
現実はとても厳しい。
しかしこの放送の中には、たいへん興味深い話があった。
あらゆる依存症からの回復に有効とさている
自助グループや回復施設でのミーティングの有効性の
科学的な根拠である。
私のような、理屈っぽくて面倒くさい人間は
まさに「これだよ、これ。これが知りたかった」というツボだった。
岡山大学の松井教授の説明によると
ミーティングで仲間の話に共感することで
脳内にオキシトシンという物質が分泌される。
このオキシトシンの効果は
マウスによる実験でも確認されるのだという。
オキシトシンは、依存症ではないが
一部治療にも使われ始めているようだ。
できればこのような研究がいずれ
依存症の治療薬の開発に結びついてくれればと心から願う。
明日はクリスマス・イブだというのに
あいも変わらずちまちまと依存症ブログを書いている私。
介護の仕事をしているダンナは
先日部署が変わって、元日は朝7時から午後4時までの早番の後
夕食を食べてちょっと仮眠して
夜中の12時から翌朝9時までの夜勤というシフト。
それでも健康で働ける仕事があることが幸せだと
心から思うことができるなら、ダンナも回復しているはずなのだ。
私にはわからないけれど
についての話だった。
まず薬物依存症の回復施設であるダルクのスタッフの方のお話。
「ダルクで回復に取り組んでも99%は再発している。
回復に取り組もうとした依存症者の、6割はこのダルクを去り
その後は、刑務所に入った人や行方不明になったり
亡くなった人も250人くらいはいる」
薬物依存からの回復がどれほど困難かを
象徴するような話だと思う。
そして現在ダルクで回復に取り組んでいる人の話もあった。
ダルクでも午前、午後とミーティングが行われる。
その日のテーマは「仲間」だったが
出席したメンバーは、まず自分の呼び名
(本名ではなくたとえばケンとかハナなど自分の好きな仮名)と
「自分は薬物依存症です」と言ってから
自分の話をし、他のメンバーの話を聞く。
大切なのは、過去の自分と今の自分を
比べながら話すことなのだという。
インタビューに答えた男性は
「仲間の話を聞いて共感する部分がたくさんある」と話していた。
そもそもどの依存症でも、何かに依存する理由として
生きづらさや孤独感が根底にあって、何かに依存し
依存することでさらに社会や家族から孤立していくのだが
依存症の仲間の話を聞くと「自分と同じだ」と思うことができるのだ。
それまで「自分はひとりぼっちだ」「誰も分かってくれない」と
心を閉ざしていたのが、同じ体験をした人の話を聞くことで
「自分だけじゃない」「ひとりじゃなかったんだ」という
安心と共感が生まれてくる。
さらに回復施設のスタッフさんは、ほとんどが
かつてはアルコールやギャンブルや薬物の依存者で
でも回復を続けて、毎日他の人の回復の手助けをしているという
事実をまのあたりに体験することで
「絶対に止められるはずがない」と信じ込んでいた気持ちが
「自分も回復できるかもしれない」という希望に変わっていく。
これが依存症者が回復に向かう理想的な経過だが
現実はとても厳しい。
しかしこの放送の中には、たいへん興味深い話があった。
あらゆる依存症からの回復に有効とさている
自助グループや回復施設でのミーティングの有効性の
科学的な根拠である。
私のような、理屈っぽくて面倒くさい人間は
まさに「これだよ、これ。これが知りたかった」というツボだった。
岡山大学の松井教授の説明によると
ミーティングで仲間の話に共感することで
脳内にオキシトシンという物質が分泌される。
このオキシトシンの効果は
マウスによる実験でも確認されるのだという。
オキシトシンは、依存症ではないが
一部治療にも使われ始めているようだ。
できればこのような研究がいずれ
依存症の治療薬の開発に結びついてくれればと心から願う。
明日はクリスマス・イブだというのに
あいも変わらずちまちまと依存症ブログを書いている私。
介護の仕事をしているダンナは
先日部署が変わって、元日は朝7時から午後4時までの早番の後
夕食を食べてちょっと仮眠して
夜中の12時から翌朝9時までの夜勤というシフト。
それでも健康で働ける仕事があることが幸せだと
心から思うことができるなら、ダンナも回復しているはずなのだ。
私にはわからないけれど
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