11月1日、法政大学の学園祭「自主法政祭」の前夜祭に行ってまいりました。お目当てはGOMA meets U-zhaanのライヴ。これは学園祭に限らず常々センス抜群のライヴ企画を提供してくださっている企画集団法政JOYによる前夜祭恒例の野外イベント。今回の出演はTHE OTOGIBANASHI’S、三宅洋平 × ラティール・シー、環ROY、GOMA meets U-zhannの4組でした。
私が会場に着いた時はちょうど三宅洋平 × ラティール・シーがライヴ中。元犬式、そして現在は(仮)ALBATRUSでも活躍するの三宅洋平さん。彼の独特な歌声が醸すレゲエなヴァイヴと、ラティールさんによるアフリカンなリズムが醸すピースフルな空気感が心地良かったです。続いて環ROY。たった一人でトラックを操りながらラップする。生で観るのは初めてでしたが、その言葉や仕草に自由な感覚が溢れていて、とても格好良かったです。私、正直ラップは苦手なんですけど、この日の環ROYさんには妙に惹かれましたね。機会があったらまたライヴを観てみたいです。
そしてGOMA meets U-zhaanです。終始、U-zhaanさんのタブラがマイクトラブルに襲われ、なかなか悪戦苦闘なライヴではありましたが、その内容自体はトラブルをものともしない素晴らしさでした。日本におけるディジュリドゥの第一人者であるGOMAさん。GOMA& The Jungle Rhythm Sectionでの活動で知られますが、今回はASA-CHANG&巡礼でお馴染みのタブラ奏者、U-zhaanさんとのユニットで出演。方やオーストラリア、方やインドという、異なる民族楽器の共演と言うことで、どんなライヴになるのかと楽しみにしていました。
タブラと言うと、大小2つを座って叩くイメージがありますが、今回のU-zhaanさんは前方に5つのタブラを並べ、それを立って叩くというスタイル。その画を見るだけで期待を掻き立てられてしまいますが、さらにその隣でGOMAさんがディジュリドゥを吹く訳ですからね。これは堪りませんよ! まずU-zhaanさんのビートが想像以上にグルーヴィーで、これがタブラか?という迫力。それでいてタブラ以外の何者でもないトライバル感。さらにGOMAさんのディジュリドゥがまるで大地の雄叫びの如くうねりまくる。野外の肌寒さに溶け込むその音空間はまるで宇宙のようであり、スピリチュアルな生命力に溢れていました。ディジュリドゥとタブラ、それぞれの音と音の対話が織りなすサイケデリア、圧巻でした!
GOMAさんはおよそ3年前に不運な交通事故に遭い、高次脳機能障害と呼ばれる脳への障害を負ってしまわれました。以来、様々な症状にみまわれているそうですが、中でも深刻なのは記憶障害だったそうです。一時はディジュリドゥですら、それが何なのか分らなかったとか。ですがこうしてディジュリドゥ奏者として戻って来てくれました。そんな彼の姿には並々ならぬ強い魂を感じさせられずにはいられません。ステージ復帰までの道のりは我々等には想像すら出来ない苦労と苦労の連続だったことでしょうし、現在もその苦労は続いているのかもしれません。障害に負けず、力強く歩み続けるGOMAさんには、心から応援の拍手を送りたいですね。
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