4月27日~29日、御茶ノ水ワテラスで開催された「JAZZ AUDITORIA 2014」に行って参りました。こちらは「UNESCO INTERNATIONAL JAZZ DAY」に関連したもので、昨年から始まった無料のジャズ・イベントです。今年も豪華な出演陣が3日間に渡り素晴らしい演奏を繰り広げてくれたようですが、私も何だかんだで3日間とも顔を出し、全てのステージとはいかないまでも、寺久保エレナ スペシャル・クァルテット、ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ directed by エリック宮城 with Special Guest 小野リサ、NAO YOSHIOKA & BRIAN OWENS、DAVID MATTHEWS TOKYO TRIO 等の演奏を楽しませて頂きました。
中でも私のお目当てはNAO YOSHIOKA & BRIAN OWENSでした。ナオ・ヨシオカはその名の通り日本人の女性シンガーでして、一時期ニューヨークに滞在し、かのアポロ・シアターのアマチュア・ナイトにて準優勝を獲得したという実力の持ち主。昨年アルバム「THE LIGHT」でデビューを飾ると、その日本人離れした歌唱力でソウル/R&Bファンを席巻中なのであります。そしてセントルイスを拠点に活動するニュー・クラシック・ソウルの最先端ブライアン・オウエンズ。2012年に「MOODS & MESSAGES」でデビューし「マーヴィン・ゲイの再来」と騒がれる超新星です。
最終日に登場したこのお二人。私は朝から気合いを入れて座席指定券をゲットし、最前列ほぼど真ん中のかぶり付きで拝見させて頂きました。
*さて、ここからはライヴ内容のネタバレになりますので、5月1日からのお二人のブルーノート公演を見に行かれる方は、読まれないことをお勧めいたします。
まずはバック・バンドが挨拶代わりにインスト曲を披露。私の位置からは舞台袖もよく見えたのですが、そこでは出番待ちのナオ・ヨシオカがリズムに合わせて楽しそうに踊っていらして、そのキュートな姿に目を奪われ、妙に期待感が高まりましたね~。そしてその彼女が溌剌とステージに上がると、いきなりアレサ・フランクリンの「Think」ですよ! シャウトを交えたパンチのある歌声が滅茶苦茶ソウルフル! そしてその歌唱力を支える日本人離れしたリズム感にもやられました。バック・バンドは全員黒人さんですからね。しかもドラムスとベースはいかにも黒人らしい突っ込んだリズムでグイグイ来るし。そんな強力グルーヴの手綱を握り、名曲「Think」の黒いスピード感をダイナミックに歌い切るNAO YOSHIOKA。凡百の和製R&Bとは明らかに一線を画す本格派ですよ!
2曲目は「Evil Gal Blues」。これもアレサ・フランクリンで知られる曲ですし、彼女もアレサ版を下敷きにしたものと思われますが、古くはダイナ・ワシントンのヒット曲だったり。こういう選曲も良いところ突いてきますよね。迫力たっぷりのシャッフル・ブルース。ブレイク部分も格好良かった~。勢い溢れる2曲で会場も暖まった頃、彼女は思い入れたっぷりにブライアン・オウエンズを紹介し、いよいよ彼が登場する。曲はマーヴィン・ゲイ&タミー・テレルの「You're All I Need To Get By」。いや~、ブライアン・オウエンズ! 本物のソウル・マンですよ! CDで聴くより断然良い! 声がマーヴィンに似てる似てないはとりあえず置いておいて、そのビター・スイートなブラック・フィーリングがまず素晴らしい。スロー・ナンバーでもしなやかなバネを感じさせるような躍動感があり、それが彼のソウルを掻き立て、さらに彼女のソウルも引き出していくよう。ナオ・ヨシオカの歌声との重なりは本当に甘味で、艶やかでした。こんなデュエット、生ではなかなか聴けませんよ!
一旦、ナオ・ヨシオカがステージを去り、今度はブライアン・オウエンズのソロ・タイム。まずはマーヴィン・ゲイの大名曲「What's Going On」。何てったって『マーヴィン・ゲイの再来』ですからね、この曲を聴かないと。地声とファルセットを滑らかに行き来する、繊細且つエモーショナルなその歌声に、しばし聴き惚れました。このままマーヴィンの曲を連発するかと思いきや、次はなんと「Billie Jean」!! マイケル・ジャクソンですよ。しかもぐっとテンポを落とし、ブルージーなアレンジで。これは技ありのカヴァーでしたね。続いて彼の1st作から「Let's Get Out」をファンキーに決める。途中バンド・メンバーの紹介を兼ねた各々のソロ・コーナーもあって、それぞれがキレの良いプレイを披露してくれました。
ここで主役がバトン・タッチ。再びステージに上がったナオ・ヨシオカが歌うは「At Last」。これが素晴らしかった! エタ・ジェイムスの名曲。近年はビヨンセでも有名な曲ですね。ナオ・ヨシオカの歌唱は昨年デビューしたばかりとはとても思えない堂々としたパワフルなもので、かのアポロで賞賛されたその力量をまざまざと見せつけてくれました。これには痺れました! そしてデビュー作からの「Make the Change」では、彼女がただ昔のソウル/ブルースを歌う懐古的なシンガーではないことも証明してくれました。この「Make The Change」、良い曲でしたね~。
ブライアン・オウエンズが歌う「Keep Movin' On」を挟んで最後はもう一度2人のデュエットで「Ain't No Mountain High Enough」。やはり最後はこれですか!っていうマーヴィン&タミーの大名曲ですね。これがまた「You're All I Need To Get By」以上にトロットロで参りました。原曲とは異なるワルツっぽいリズムがまた良かったです。それにしてもこのお二人、息がぴったりですね。なんだか観ていてワクワクさせられました。この曲は数々のカヴァーが存在しますが、私はマーヴィン&タミーが大好きで、本当に大好きで、大好き過ぎるがゆえに、個人的にはそういったカヴァーに心から満足出来るものが少なかったりするのですが、このお二人のカヴァーは良い!これはまた聴きたいですね。
およそ1時間のステージ。新たなスターを予感させるステージでした。
この日のセットリスト↓(オープニングの短いインスト曲の曲名は分りませんでした…。)
01. Intro(Band)
02. Think(NAO YOSHIOKA)
03. Evil Gal Blues(NAO YOSHIOKA)
04. You're All I Need To Get By(NAO YOSHIOKA & BRIAN OWENS)
05. What's Going On(BRIAN OWENS)
06. Billie Jean(BRIAN OWENS)
07. Let's Get Out(BRIAN OWENS)
08. At Last(NAO YOSHIOKA)
09. Make The Change(NAO YOSHIOKA)
10. Keep Movin' On(BRIAN OWENS)
11. Ain't No Mountain High Enough(NAO YOSHIOKA & BRIAN OWENS)
バンド・メンバー
Nao Yoshioka(vo)
Brian Owens(vo)
Michael Hicks(key)
Shaun Robinson(g)
Eric Ramey(b)
Rob Woodie(ds)
BRIAN OWENS / YOU'RE ALL I NEED - BRIAN OWENS SINGS MARVIN GAYE
で、ライヴ終演後はお楽しみのサイン会。私もブライアン・オウエンズのCDを買ってサインを頂きました! ちなみにこのCDは今年リリースされた彼の最新作で、30回忌を迎えるマーヴィン・ゲイに捧げたトリビュート盤。ニュー・ソウル期を中心にした選曲で、『マーヴィン・ゲイの再来』っぷりと同時に、アーティストとしてのブライアン・オウエンズの魅力もたっぷり味わえる好盤です。ナオ・ヨシオカをフィーチャーしてのデュエット「You're All I Need To Get By」と「Ain't No Mountain High Enough」も収録。
ちなみに、ナオ・ヨシオカ&ブライアン・オウエンズのお二人は、5月1日にブルーノート東京、5月2日にブルーノート名古屋にて、ライヴを行うようです。
ブルーノート東京→http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/nao-yoshioka/
ブルーノート名古屋→http://www.nagoya-bluenote.com/schedule/201405.html#0502
中でも私のお目当てはNAO YOSHIOKA & BRIAN OWENSでした。ナオ・ヨシオカはその名の通り日本人の女性シンガーでして、一時期ニューヨークに滞在し、かのアポロ・シアターのアマチュア・ナイトにて準優勝を獲得したという実力の持ち主。昨年アルバム「THE LIGHT」でデビューを飾ると、その日本人離れした歌唱力でソウル/R&Bファンを席巻中なのであります。そしてセントルイスを拠点に活動するニュー・クラシック・ソウルの最先端ブライアン・オウエンズ。2012年に「MOODS & MESSAGES」でデビューし「マーヴィン・ゲイの再来」と騒がれる超新星です。
最終日に登場したこのお二人。私は朝から気合いを入れて座席指定券をゲットし、最前列ほぼど真ん中のかぶり付きで拝見させて頂きました。
*さて、ここからはライヴ内容のネタバレになりますので、5月1日からのお二人のブルーノート公演を見に行かれる方は、読まれないことをお勧めいたします。
まずはバック・バンドが挨拶代わりにインスト曲を披露。私の位置からは舞台袖もよく見えたのですが、そこでは出番待ちのナオ・ヨシオカがリズムに合わせて楽しそうに踊っていらして、そのキュートな姿に目を奪われ、妙に期待感が高まりましたね~。そしてその彼女が溌剌とステージに上がると、いきなりアレサ・フランクリンの「Think」ですよ! シャウトを交えたパンチのある歌声が滅茶苦茶ソウルフル! そしてその歌唱力を支える日本人離れしたリズム感にもやられました。バック・バンドは全員黒人さんですからね。しかもドラムスとベースはいかにも黒人らしい突っ込んだリズムでグイグイ来るし。そんな強力グルーヴの手綱を握り、名曲「Think」の黒いスピード感をダイナミックに歌い切るNAO YOSHIOKA。凡百の和製R&Bとは明らかに一線を画す本格派ですよ!
2曲目は「Evil Gal Blues」。これもアレサ・フランクリンで知られる曲ですし、彼女もアレサ版を下敷きにしたものと思われますが、古くはダイナ・ワシントンのヒット曲だったり。こういう選曲も良いところ突いてきますよね。迫力たっぷりのシャッフル・ブルース。ブレイク部分も格好良かった~。勢い溢れる2曲で会場も暖まった頃、彼女は思い入れたっぷりにブライアン・オウエンズを紹介し、いよいよ彼が登場する。曲はマーヴィン・ゲイ&タミー・テレルの「You're All I Need To Get By」。いや~、ブライアン・オウエンズ! 本物のソウル・マンですよ! CDで聴くより断然良い! 声がマーヴィンに似てる似てないはとりあえず置いておいて、そのビター・スイートなブラック・フィーリングがまず素晴らしい。スロー・ナンバーでもしなやかなバネを感じさせるような躍動感があり、それが彼のソウルを掻き立て、さらに彼女のソウルも引き出していくよう。ナオ・ヨシオカの歌声との重なりは本当に甘味で、艶やかでした。こんなデュエット、生ではなかなか聴けませんよ!
一旦、ナオ・ヨシオカがステージを去り、今度はブライアン・オウエンズのソロ・タイム。まずはマーヴィン・ゲイの大名曲「What's Going On」。何てったって『マーヴィン・ゲイの再来』ですからね、この曲を聴かないと。地声とファルセットを滑らかに行き来する、繊細且つエモーショナルなその歌声に、しばし聴き惚れました。このままマーヴィンの曲を連発するかと思いきや、次はなんと「Billie Jean」!! マイケル・ジャクソンですよ。しかもぐっとテンポを落とし、ブルージーなアレンジで。これは技ありのカヴァーでしたね。続いて彼の1st作から「Let's Get Out」をファンキーに決める。途中バンド・メンバーの紹介を兼ねた各々のソロ・コーナーもあって、それぞれがキレの良いプレイを披露してくれました。
ここで主役がバトン・タッチ。再びステージに上がったナオ・ヨシオカが歌うは「At Last」。これが素晴らしかった! エタ・ジェイムスの名曲。近年はビヨンセでも有名な曲ですね。ナオ・ヨシオカの歌唱は昨年デビューしたばかりとはとても思えない堂々としたパワフルなもので、かのアポロで賞賛されたその力量をまざまざと見せつけてくれました。これには痺れました! そしてデビュー作からの「Make the Change」では、彼女がただ昔のソウル/ブルースを歌う懐古的なシンガーではないことも証明してくれました。この「Make The Change」、良い曲でしたね~。
ブライアン・オウエンズが歌う「Keep Movin' On」を挟んで最後はもう一度2人のデュエットで「Ain't No Mountain High Enough」。やはり最後はこれですか!っていうマーヴィン&タミーの大名曲ですね。これがまた「You're All I Need To Get By」以上にトロットロで参りました。原曲とは異なるワルツっぽいリズムがまた良かったです。それにしてもこのお二人、息がぴったりですね。なんだか観ていてワクワクさせられました。この曲は数々のカヴァーが存在しますが、私はマーヴィン&タミーが大好きで、本当に大好きで、大好き過ぎるがゆえに、個人的にはそういったカヴァーに心から満足出来るものが少なかったりするのですが、このお二人のカヴァーは良い!これはまた聴きたいですね。
およそ1時間のステージ。新たなスターを予感させるステージでした。
この日のセットリスト↓(オープニングの短いインスト曲の曲名は分りませんでした…。)
01. Intro(Band)
02. Think(NAO YOSHIOKA)
03. Evil Gal Blues(NAO YOSHIOKA)
04. You're All I Need To Get By(NAO YOSHIOKA & BRIAN OWENS)
05. What's Going On(BRIAN OWENS)
06. Billie Jean(BRIAN OWENS)
07. Let's Get Out(BRIAN OWENS)
08. At Last(NAO YOSHIOKA)
09. Make The Change(NAO YOSHIOKA)
10. Keep Movin' On(BRIAN OWENS)
11. Ain't No Mountain High Enough(NAO YOSHIOKA & BRIAN OWENS)
バンド・メンバー
Nao Yoshioka(vo)
Brian Owens(vo)
Michael Hicks(key)
Shaun Robinson(g)
Eric Ramey(b)
Rob Woodie(ds)
BRIAN OWENS / YOU'RE ALL I NEED - BRIAN OWENS SINGS MARVIN GAYE
で、ライヴ終演後はお楽しみのサイン会。私もブライアン・オウエンズのCDを買ってサインを頂きました! ちなみにこのCDは今年リリースされた彼の最新作で、30回忌を迎えるマーヴィン・ゲイに捧げたトリビュート盤。ニュー・ソウル期を中心にした選曲で、『マーヴィン・ゲイの再来』っぷりと同時に、アーティストとしてのブライアン・オウエンズの魅力もたっぷり味わえる好盤です。ナオ・ヨシオカをフィーチャーしてのデュエット「You're All I Need To Get By」と「Ain't No Mountain High Enough」も収録。
ちなみに、ナオ・ヨシオカ&ブライアン・オウエンズのお二人は、5月1日にブルーノート東京、5月2日にブルーノート名古屋にて、ライヴを行うようです。
ブルーノート東京→http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/nao-yoshioka/
ブルーノート名古屋→http://www.nagoya-bluenote.com/schedule/201405.html#0502
私は開演の50分ほど前に着いたのですが、一人だったので空いていた6列目の席で観ていました。
At Lastで鳥肌がたちました。素晴らしかったですよね!
わからない曲があったのでセットリストもあげていただいてありがとうございます(^^)
At Last、良かったですよね~。ホント鳥肌ものでした!!
今後の活躍が楽しみですね。
セットリスト、そう言って頂けると、あげた甲斐がありました。ありがとうございます!