ルーツな日記

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33rd Blues Music Awards(旧W.C. Handy Blues Awards)ノミネート作品

2012-03-06 21:35:16 | ブルース
5月10日に発表される『33rd Blues Music Awards』。 W.C.ハンディ・アワードとして知られる、ブルースの祭典です。(2006年からそれまでの『W.C. Handy Blues Awards』から『Blues Music Awards』に改められました。) やっぱりブルース・ファンとしてはここは気になるところですよね。ちなみに昨年はアルバム「Living Proof」を引っさげたバディ・ガイが『Album of the Year』を含む5部門で受賞。さて今年はどうなるでしょうか? 発表までまだ間がありますが、とりあえずノミネートを駆け足で。全部で26部門あるようですが(ブルースだけで26部門ですよ!)、ここではアルバム関連にのみ絞り、個人的な注目作品を挙げつつ、ざっと見渡してみました。




『Acoustic Album』
・Doug MacLeod / Brand New Eyes
・David Maxwell & Otis Spann / Conversations in Blue
・Mary Flower / Misery Loves Company
・Rory Block / Shake 'Em on Down
・Eric Bibb / Troubadour Live
個人的一押しはメアリー・フラワーの「Misery Loves Company」。職人的且つ心の通ったアコースティック・ブルースが心地良い、ベテランならではの味わい。あとDavid Maxwellという人、失礼ながらよく知らないんですが、あのオーティス・スパンとの時空を超えたデュオ作品なんですかね?ちょっと興味有り。他にはフィンガー・ピッキングの達人ダグ・マクラウドの新作も気になりますし、エリック・ビブのようなアーティストがしっかり評価されているのも嬉しい。



『Album of the Year』
・Billy Boy Arnold, John Primer, Billy Branch, Lurrie Bell, Carlos Johnson / Chicago Blues A Living History the (R)evolution Continues
・Sugar Ray & the Bluetones / Evening
・Tab Benoit / Medicine
・Tedeschi Trucks Band / Revelator
・Eugene Hideaway Bridges / Rock and a Hard Place
・Johnny Sansone / The Lord is Waiting and the Devil is Too
ここがこのアワードのメイン部門なんでしょうね。注目は来日公演も記憶に新しいテデスキ・トラックス・バンド。このアルバムは良いですね! ただ彼らがブルースとして扱われるのはちょっと抵抗あるんですけどね~。個人的心情としては、やはりブルース・アワードですから、シカゴ・ブルース・ア・リヴィング・ヒストリーに受賞してもらいたいな~、なんて思ったり。そしてタブ・ベノワ、ジョニー・サンソンというニューオーリンズ勢の躍進も嬉しい限り。



『Contemporary Blues Album』
・Beth Hart & Joe Bonamassa / Don't Explain
・Tab Benoit / Medicine
・Johnny Sansone / The Lord is Waiting and the Devil is Too
・Ian Siegal & the Youngest Sons / The Skinny
・Various Artists / Tommy Castro Presents The Legendary Rhythm & Blues Revue--Live!
・Ana Popovic / Unconditional
ニューオーリンズのギタリスト/シンガー、タブ・ベノワの最新作「Medicine」。スワンプなノリを残しつつパワフルなブルース・ロックを展開しています。プロデュース他でアンダーズ・オズボーンがバックアップしている点も見逃せません! そしてベス・ハートとジョー・ボナマッサのコラボ作は個人的に良く聴きました。あと東欧出身のブルース姉ちゃんアナ・ポポヴィッチのこの新作は大胆なアルバム・ジャケットも話題になりましたね。



『Historical Album』
・Bear Family: Texas Flyer 1974-76 (Freddie King)
・Chess: Smokestack Lightning/The Complete Chess Masters 1951-1960 (Howlin' Wolf)
・Delmark: Hoodoo Man Blues (Junior Wells Chicago Blues Band with Buddy Guy)
・Electro-Fi: Teardrops Are Falling - Live in 1983 (George "Harmonica" Smith)
・Virgin: The Essential Modern Records Collection (Etta James)
この部門は編纂したレコード会社に送られるんですかね? 個人的にはフレディー・キングとかハウリン・ウルフとか、物が大きすぎて手が出ませんでしたね…。写真はジュニア・ウェルズ&バディ・ガイによる名盤「Hoodoo Man Blues」のエクスパンデッド・エディション。



『Rock Blues Album』
・George Thorogood & the Destroyers / 2120 South Michigan Ave.
・Joe Bonamassa / Dust Bowl
・Mike Zito / Greyhound
・Warren Haynes / Man In Motion
・Too Slim and the Taildraggers / Shiver
ウォーレン・ヘインズの「Man In Motion」は傑作ですよ。ニューオーリンズ勢をバックに従えたバンド・グルーヴが素晴らしい! そして私は未聴なんですが、アンダーズ・オズボーンがプロデュースしたマイク・ジトの「Greyhound」にもそそられますね~。タブ・ベノワにしろ、マイク・ジトにしろ、プロデューサーとしてのアンダーズ・オズボーンの存在っていうのは今後注目ですよね。



『Soul Blues Album』
・Grady Champion / Dreamin'
・The Bo-Keys / Got to Get Back!
・Johnny Rawls / Memphis Still Got Soul
・Eugene Hideaway Bridges / Rock and a Hard Place
・Bobby Rush / Show You A Good Time
ここは4月に来日するチトリンサーキットの王者ボビー・ラッシュの「Show You A Good Time」でしょ!現代的なサウンドを取り入れながらもどうにも垢抜けない濃密さは流石!対抗は往年のソウル・サウンドを甦らせて日本でも話題になったボーキーズあたりですかね? そして一昨年の来日も懐かしいジョニー・ロウルズ。新作出してたんですね~。これは聴かねば!



『Traditional Blues Album』
・Billy Boy Arnold, John Primer, Billy Branch, Lurrie Bell, Carlos Johnson / Chicago Blues A Living History the (R)evolution Continues
・Sugar Ray & the Bluetones / Evening
・Diunna Greenleaf / Trying To Hold On
・Tracy Nelson / Victim Of The Blues
・Lazy Lester / You Better Listen
トラディショナルと言われると、戦前あたりのスタイルを思い浮かべてしまいますが、もうそういう時代では無いんですね。その辺の印象を割り切ってしまえば、やはりここはシカゴ・ブルース・ア・リヴィング・ヒストリーを押したいですね。受け継がれつつ現代に生き続けるシカゴ・ブルース。好評だった前作の続編です。対抗は『Album of the Year』にもノミネートされているシュガー・レイ・ノーシャってことになるんでしょうけど、個人的には、同じハーピストでもレイジー・レスターの方が気になります。新作出てたんですね~。これは聴きたい!





グラミー賞もそうなんですけど、こういうの見てると結局のところ欲しいアルバム、聴きたいアルバムが増える一方で、結構悩ましいんすよね~。


さて、『Blues Music Awards』はアルバム部門だけではありません、作品ではなくアーティストに送られる賞はもちろん、インストゥルメンタルを受け持つ個々のプレイヤーを対象にした賞まで、盛り沢山。それら全てのノミネートを確認したいマニアックな方はこちらへどうぞ→http://www.blues.org/#ref=bluesmusicawards_nominees


2 コメント

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Unknown (スライ)
2012-03-08 21:28:41
Hoodoo Man Bluesは大好きなアルバムです。たぶんブルーズで最初に買った5枚に入るくらい前に買ったものです。ピーターバラカンさんのオススメだから買ってみたら大正解でした。バディ・ガイもこのアルバムで初めて知りましたね。

来年はBonnie Raittがノミネートされたりするのでしょうか。
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ありがとうございます! (moccho)
2012-03-09 13:47:56
スライさん、コメントありがとうございます!

Hoodoo Man Blues、良いですよね。
ジュニア・ウェルズとバディ・ガイの共演を生で観てみたかったですが、もう叶わぬ夢なんですよね~。

ボニー・レイットは期待がかかりますね!!
新作楽しみです!
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