ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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ダイメ・アロセナ @JAZZ AUDITORIA

2017-05-02 18:23:24 | ワールド・ミュージック

4月30日は、ユネスコが提唱する「INTERNATIONAL JAZZ DAY」でしたが、それに関連して、淡路町のワテラスでは、入場無料のジャズ・イベント「JAZZ AUDITORIA」が開催されました。4月28日から30日までの3日間に渡って、ブルーノート東京オールスタージャズオーケストラ、渡辺香津美、小沼ようすけ&グレゴリー・プリヴァ、ブラック・ボトム・ブラス・バンド、挾間美帆 plus 十 などなど、国内外のアーティストによるステージが連日繰り広げられました。私の注目は、最終日に登場したキューバの若き歌姫、ダイメ・アロセナです! 私はミーハー魂を炸裂させ、最前列で堪能させて頂きました。

登場と同時に拍手歓声に包まれるダイメ・アロセナ。体格はありますが、思いのほか小柄。な真っ白なワンピースが可愛らしい。1曲目は最新作「CUBAFONIA」から「Eleggua」。ダイメ・アロセナのふくよかな歌声が野外に良く映える。バック・バンドはホルヘ・ルイス・ラガルサ・ペレス(p)、ラファエル・アルダマ(b)、ラウル・ヘレーラ・マルティネス(ds)というトリオ。タイト且つグルーヴィーに、ラテンとジャズの狭間を行き来するような演奏が格好良い!!

セットリストは最新作「CUBAFONIA」からの曲が中心。スピリチュアルな歌声を聴かせたデビュー作「Nueva Era」から一転、2nd作となる最新作「CUBAFONIA」はビッグ・バンドを従えよりアフロ・キューバンなグルーヴを全面に出した意欲作でした。そして今回のライヴでは、そのビッグ・バンド・サウンドをコンパクトなコンボに置き換えたような、キューバのリズムをベースにしながらも、ジャズやR&Bのフィーリングも多分に感じさせる、そんなダイメ・アロセナの世界が色濃くでたパフォーマンスでした。

ジャジーな色彩の濃い「Madres」から、「Negra Caridad」や「Valentine」といったローカル色を感じさせるダンス・ナンバーへ。「Valentine」では始める前に、簡単なチャングイ(ソンのルーツとされるリズム)のダンス・レッスンがあったり。そしてカリブの風を感じるような愛らしさの「Maybe Tomorrow」。どことなくチープな音色で郷愁をそそるホルヘ・ルイス・ラガルサ・ペレスの鍵盤が良い味わいでした。そして後半のダイメ・アロセナのエモーショナルなR&B的歌唱がまた素晴らしかった!! ダイメ・アロセナはとてもチャーミングな人で、その動きや表情などで、常に明るいヴァイヴをステージ上に満たしてくれる。観客達はそんな彼女の魅力に釘付けだったことと思いますが、それ以上に圧巻だったのは、やはり彼女の歌唱です。泉のようにたっぷりとした声量豊かなその声はとても神秘的でありながら人間的な暖かさに溢れている。ラテン・フレイヴァーはもちろん、時にR&B的に、時にジャジーに。スキャットなんかも聴かせてくれる。しっとりとしたスロー・ナンバー「Todo Por Amor」の味わいも絶品でした。そして終盤は「Mambo Na’ M À」、「La Rumba Me Llamo Yo」といった、曲名に”マンボ”や”ルンバ”が入ってることからも分る通りのダンス・ナンバーで盛り上がる。ダイメ・アロセナのダンスもキュート! 最後は観客達も総立ちで踊る!!

もちろんこれで終わりではありません。アンコールに応えて、デビュー作から2曲。口ひげが印象的なラウル・ヘレーラ・マルティネスの長尺ドラムソロを交えた「El Ruso」に続き、「Don't Unplug My Body」へ。今度はベーシストのラファエル・アルダマが6弦ベースでグルーヴィーなソロを聴かせてくれる。そしてダイメ・アロセナがサビを観客達とコール&レスポンスし、それがだんだんエスカレートして、もの凄くセクシーな声で歌い始めて、ちょっとドキドキしちゃいましたね。

いやはや、ダイメ・アロセナの圧倒的な歌声と、ラヴリーな魅力で駆け抜けた1時間弱。キューバのリズムを内包しながらもモダンなグルーヴを聴かせてくれるバンドも良かった!!



この日のセットリスト↓

01. Eleggua
02. Madres
03. Negra Caridad
04. Valentine
05. Maybe Tomorrow
06. Todo Por Amor
07. Mambo Na’ M À
08. La Rumba Me Llamo Yo
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09. El Ruso
10. Don't Unplug My Body



Daymé Arocena(vo)
Jorge Luis Lagarza Perez(p)
Rafael Aldama(b)
Raul Herrera Martinez(ds)




開演前、ダイメ・アロセナの入場整理券を貰うための列。なかなかの人気でした。




そして終演後にはサイン会。とても人懐っこい方で、ファンの一人一人にハグをされていました。もちろん私も。


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