ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

2012年 ベスト・アルバム 11位~20位

2013-03-10 15:21:45 | 2012年総括
第11位

CODY CHESNUTT / TIL I MET THEE
コディ・チェスナットの10年振りとなる2ndアルバム。宅録&ローファイな前作とは打って変わって、今作はまるでマーヴィン・ゲイが乗り移ったかのようなピュア・ソウル。1曲目から声の響きとそのフィーリングにやられます。録音はメンフィス・ソウル雄、ハイ・レコードが誇るロイヤル・スタジオ。オールド・ソウルへの深いリスペクトと、しかしそれだけでは終わらない彼自身の真摯なソウルを現行シーンに投げかけた快作。


第12位

BOB DYLAN / TEMPEST
近年のボブ・ディランの充実振りには恐れ入ります。この「TEMPEST」がリリースされた2012年はデビュー50周年、72歳ですよ!しかも今作10曲中、14分弱のタイトル曲を始め半数の5曲が7分を越える大作ですからね、その気合いの程が伺い知れます。ボブの歌声は相変わらずボブにしか成し得ない境地に達した味わいですし、バックの渋いスウィング感がまた堪らない!


第13位

NORAH JONES / LITTLE BROKEN HEARTS
ナチュラルな癒しの代名詞のようだったノラ・ジョーンズが、お化粧を濃くして若干の妖気すら感じさせるあちら側の住人に変貌したような今作。とは言え、前作、いや前々作辺りからその兆候は見え隠れしていましたし、それ故に何処か不安定な印象も受けていたところでしたので、この振り切れ方は逆にノラらしくて私は歓迎しています。デンジャー・マウスとの共同作業も確実にノラの世界観をより深いところからくみ上げるのに成功しているのではないでしょうか。


第14位

DIRTY DOZEN BRASS BAND / TWENTY DOZEN
カトリーナ直後に発表された前作はその痛みを伴った「WHAT'S GOING ON」でしたが、結成35周年を飾るこのアルバムは祝祭感に溢れたもの。特に「Paul Barbarin's Second Line」~「E-Flat Blues」~「When The Saints Go Marching In」のメドレーはこれぞニューオーリンズな素晴らしさ!


第15位

JOHN FULLBRIGHT / FROM THE GROUND UP
オクラホマ出身のシンガー・ソング・ライター、JOHN FULLBRIGHT(ジョン・フルブライトと読むのでしょうか?)。ライヴ盤に続いて、スタジオ作としてはこれがデビュー作となる期待の若手。瑞々しくも塩辛さと苦みのある歌声が芳醇なアメリカーナを紡ぐ。ギラついたブルース感覚や、アメリカン・ロックな一面も見せますが、スローナンバーも相当に味わい深い。グラミー賞にもノミネートされましたし、今後もっともっとクローズアップされてくるのではないでしょうか?


第16位

ME'SHELL NDEGEOCELLO / POUR UNE AME SOUVERAINE A DEDICATION TO NINA SIMONE
生誕80周年を迎えるニーナ・シモンをトリビュートしたミシェル・ンデゲオチェロのアルバム。ジャズやR&Bを静かに包み込むようなスピリチュアルな空気感が素晴らしい! 暖かい昂揚感の滲みるミシェルの歌声に耳を奪われます。シネイド・オコーナーのゲスト参加も特筆もの。


第17位

CEDRIC WATSON & BIJOU CREOLE / LE SOLEIL EST LEVE
ケイジャン/ザディコ界の王子ことセドリック・ワトスン。アコーディオン、フィドル、ラヴボード等からなる土臭いザディコのリズムとメロディーに思わず踊り出したくなってしまいます。そしてローカル色濃厚なポップさが返ってディープです。何よりも鄙びた伝統的なスタイルと、それだけでは終わらない創造性豊かなミクスチャー感格とのバランスも見事。


第18位

GALACTIC / CARNIVALE ELECTRICOS
前作「YA-KA-MAY」に続いてまたしても傑作を送り出したギャラクティック。カーニバルをテーマに、マルディグラはもちろん、サンバも飲み込み、バイレファンキ辺りも視野に入れてそうな、ヒップ感覚横溢この上ない彼らならではのガンボ・ファンク祭!


第19位

CAROLINA CHOCOLATE DROPS / LEAVING EDEN
バディ・ミラーをプロデューサーに向かえたキャロライナ・チョコレート・ドロッップス。 前作からメンバーが一人変わっていますがサウンド的にはさほど変化は無い印象。って言うか変わってもらっては困りますよ!この現代にいにしえの黒人ストリングス・バンドが甦る奇跡のサウンドが! 素朴な弦楽器の音色とプリミティヴこの上ないリズム、その上を踊る野趣溢れるヴォーカル。それらをイマジネイティヴに聴かせる現代的な解釈も光ります。


第20位

ALAN EVANS TRIO / DROP HOP
2012年、ソウライヴやレタスの新作もありましたが、私はアラン・エヴァンス(ds)のトリオ作品に興奮させられました。敢えてオルガン・トリオですからね、ソウライヴを一度リセットしたかったのかな?なんて思ったり。特にミーターズのファンクネスを現代的なキレでアップデートしたようなインスト・ファンクがめちゃくちゃ格好良いです。低音を効かせた荒々しい音質も最高! もちろんアランのドラミングも超ファンキー!


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