ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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プリシラ・アーン@ビルボードライヴ東京

2011-08-25 17:35:51 | SSW
PRISCILLA AHN / WHEN YOU GROW UP

8月17日、ビルボードライヴ東京にてプリシラ・アーンのライヴを観てまいりました!! 私にとって08年のビルボードライヴ東京、09年のフジロックに続いて3回目のプリシラ・アーン。しかも今回は今年5月にリリースされた最新作「WHEN YOU GROW UP」を引っさげての来日。しかも本来なら6月に来日するはずが、東日本大震災のため一旦中止となり、あらためてこの8月に決定した待望の来日公演です。

私は、前から3列目、プリシラの目の前の席。まずは素朴なワンピースを涼し気に着こなしたプリシラが一人でステージに登場。挨拶代わりに「Dream」です。ハーモニカ・ホルダーをセットしてのギター弾き語り。彼女の透明な歌声による繊細なメロディが、会場の空気にしっとりと溶け込んでいく。終盤はフット・スイッチによる一人多重コーラスで神秘的な美しさを醸す。これぞまさにプリシラ・アーン!! この曲はご存知、08年のブルーノートからのデビュー・シングルであり、彼女の代名詞的な曲。09年のフジロックでもハイライト的な場面で演奏されていました。それを今回はオープニングで早々と披露してしまう辺り、プリシラの新モードを予感させてくれます。

2曲目以降はバンド・メンバーが合流。今回はキーボード/ピアノ、ベース、ギター、ドラムスという4人がサポート。ベースは女性で多分フジロックの時も来ていた方でしょうね。そしてドラムスが参加するプリシラのライヴを見るのはこれが初めて。これまでのプリシラのライヴというと、プリシラのアコギ弾き語りを助ける必要最小限、もしくはある種の装飾音的な広がりに貢献する程度でしたが、今回はさらにバック・メンバーが一体となってプリシラの世界観を表していたように思います。つまりバンド感。それは新作からの「When You Grow Up」や「Vibe So Hot」のような曲に顕著。ドラムのビートがこれまでに無いポップ感を生み出していましたね。また「When You Grow Up」では、プリシラがギターではなくキーボードを弾きながら歌ったのにも驚きました。

もちろん、プリシラらしい幻想的な雰囲気にもさらに磨きがかかっています。ノリの良い「Vibe So Hot」に続いて披露された「Elf Song」。不思議なコード進行にアンニュイなプリシラの歌声が独特の世界を作る前半から、一瞬の間を置いて“You are so Beautiful ~”と歌われる瞬間は鳥肌ものの美しさ。彼女流のサイケデリックな音の重なりも秀逸でした。そしてプリシラのピュア・ヴォイスに身も心も洗われるようだった「Empty House」。やはりこういった曲でのプリシラの歌世界って言うのは、会場中の空気を取り込むような不思議な力がありますよね~。素晴らしい!

そして「Take Me Home, Country Road」ですよ。この曲の前にプリシラがジブリ映画が好きなことや、以前にジブリ美術館に行ったことなどを喋ってくれたのですが、その楽しそうなこと!! 笑いながら話すプリシラは本当に可愛いかったです! そして歌われた「Take Me Home, Country Road」。もちろん映画「耳をすませば」の日本語バージョンです。またプリシラの日本語が奇麗なんですよ。伸びやかに澄み切った声で歌う日本語の「カントリー・ロード」。これは何度聴いても気持ち良い!! さらにプリシラが日本語で「次の曲は日本のための曲です」と紹介して歌われた、“One day soon ~”というリフレインが印象的な曲。これはあの東日本大震災の直後に、プリシラが「Song For Japan」と題してYouTubeに投稿してくれた曲ですね。そして日本に対する思いも語ってくれました。ま、その辺は英語なので詳しい内容までは分かりませんでしたが、プリシラの優しい気持ちは充分伝わりました。ありがとう、プリシラ!!

そして「In A Tree」「Moonbeam Song」と、私の大好きな曲が続く。「In A Tree」の軽やかなフィンガー・ピッキングに乗るプリシラのちょっぴり甘い歌声にうっとり。この曲のようなカントリーがかったフォーキーな味わいもプリシラならでは。そしてハリー・ニルソンの「Moonbeam Song」。この微妙に浮遊感のあるメロディーがプリシラの歌声にぴったりなんですよ!これにもうっとり。ま、結局みんなうっとりなんですけどね…。

さらに新作から「Oo La La」。ちょっととぼけた感じのサビがポップで素敵な曲。続いてゆったりとしたリズムと美しいファルセットにとろけそうになった「Torch Song」。こういったポップな曲と静かな曲を並べたセットリストにはプリシラのより多面的な魅力が伺えますね。プリシラは曲によって、アコギを弾いたり、小型のキーボードを抱えて歌ったり、ギタリストからエレキギターを借りて弾いたりと、そういった楽器の持ち替えもポップ。さらに「Song For Japan」や「In A Tree」なんかは、バンド抜きのプリシラ一人による弾き語りでした。こういった細かい場面の転換にもポップさを感じます。そのポップさって言うのは、なんて言いますか、まるでプリシラの部屋へ招待されたような感じ。プリシラの多重コーラスや、キーボードのほんわかした独特な音色、ドラムスによるビート感、それらは決して派手ではなく、パステル・カラーのような落ち着いた色彩ながら、どこかドリーミーな世界へトリップさせてくれるような、それでいてプリシラならではの暖かい親密感がある、そんな感じ。それがまた心地良い!

続く曲は「I Will Get Over You」。この曲では可愛らしいアクシデントが! 曲の途中、歌っている表情が何となく不安げになり、歌詞を忘れてしまったのか、“フン~フン~♪”みたいなハミングになってしまい、しまいには「ごめんなさい!アハハ!」と笑ってしまったんです。観客からは思わず手拍子がおこり、その後は立ち直って歌い切りましたけどね。まあ、正直、可愛かったです! あの笑顔は堪りませんでしたね。このアクシデントも含めてプリシラ流ポップの世界ですよ!

終盤はデビュー作から名曲「Leave The Light On」。この曲も良い曲ですよね。いたって素朴なんですけど、その素朴さゆえにグッとくる。癒されました。そして本編ラストにしてこの夜のハイライト、ジョン・レノン「Love」のカヴァー。これは鍵盤のみをバックに歌われたんですけど、本当に素晴らしかった! とにかく神秘的な美しさに溢れる演奏で、プリシラの歌唱に引き込まれましたね。やはりこの人はシンガーとしての魔力のようなものを持ってますよね。

そしてアンコール。1曲目は「上を向いて歩こう」。この曲も日本語で歌ってくれました。私は初めて聴いたんですけど、今回の来日のために覚えて来てくれたんでしょうかね?どうなんでしょうか? これもプリシラの暖かい歌声が素敵でした。最後はお馴染み、プリシラがウクレレを弾きながら歌う「Find My Way Back Home」。柔らかく澄んだ歌声と、和やかな雰囲気が場内を包み込んで、プリシラのライヴは終了。

最新作「WHEN YOU GROW UP」で垣間見せたポップな歌もの指向をフューチャーしつつ、しっとりとした幻想的な世界もしっかり堪能させてくれて、さらに日本への愛と、プリシラならではの可愛さに溢れたライヴでした!




この夜のセット・リスト。(一応、メモを取りながら観たのですが、間違ってましたらごめんなさいね。)


8月17日 ビルボードライヴ東京 2nd

01 Dream
02 Wallflower
03 When You Grow Up
04 Vibe So Hot
05 Elf Song
06 Empty House
07 Take Me Home, Country Road
08 ???(Song For Japan)
09 In A Tree
10 Moonbeam Song
11 Oo La La
12 Torch Song
13 I Will Get Over You
14 I Don't Have Time To Be In Love
15 Leave The Light On
16 Love
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
17 上を向いて歩こう
18 Find My Way Back Home


プリシラ・アーン / Priscilla Ahn(Vocals/Guitar/Harmonica/Ukulele)
アーロン・アーンツ / Aaron Arntz(Keyboards)
ウェンディ・ウォン / Wendy Wang(Guitar/Bass)
チャーリー・ワドハムス / Charlie Wadhams(Guitar/Vocals)
アーロン・レッドフィールド / Aaron Redfield(Drums)




会場のグッズ売り場もプリシラっぽい飾り付けになってました。




記念に買ったプリシラのアート作品? 色使いがプリシラっぽくて素敵です。