ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

フジロック第2弾!!

2009-03-31 12:36:53 | フジロック
プリシラ・ア~ン!!!!!

フジロック出演者の第2弾が発表されました。いやはや「ルーツな日記」的にはかなり熱いメンツが揃ってきています。これでまだ第2弾ですから。気になるアーティストは以下の通り。

・clammbon
・DISCO BISCUITS
・80kidz
・Eli “Paperboy” Reed & The True Loves
・ハナレグミ
・THE INSPECTOR CLUZO
・JUANA MOLINA
・THE KILLERS
・筋肉少女帯
・9mm Parabellum Bullet
・OASIS
・PEACHES
・PRISCILLA AHN
・PUBLIC ENEMY
・SAKEROCK
・SEUN KUTI & EGYPT 80
・TheSkaFlames
・SONNY J
・TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA
・TORTOISE
・ZAZEN BOYS

まずはプリシラ・アーン! 苗場の森に天使が舞い降ります。オレンジですかね?ついでにアヴァロンにも出てほしい。あの空気の中、彼女の歌でゆ~ったりとした時間を過ごしたいですね。そしてイーライ“ペイパーボーイ”リード&ザ・トゥルー・ラブズ!! 昨年、ヴィンテージ・ソウル臭プンプンのデビュー作が日本でもかなり話題になった白人ソウル・ボーイ、イーライ・リード。まさか日本で観れるとは!こういう人を呼んじゃうフジってやっぱり素敵です。さらにアフロビートの祖フェラ・クティの血と意思を受け継ぐシェウン・クティ&エジプト80。本物です! そしてアルゼンチン音響派の個性派女性SSWファナ・モリーナ。この人はいったいどんなライヴを披露してくれるのか?興味津々です。

まだありますよ、かなり前からフライングで自身のマイスペースにフジ参加を表明していたインスペクター・クルーゾ。フランスから登場のドラムスとギターのデュオなんですけど、これがロッキンでファンキーで格好良いんですよ!ガレージ臭と土っぽさも併せ持ってて、ライヴがまた凄そう! そしてトランシーなジャム・バンド、ディスコ・ビスケッツも楽しみ 。ヘヴンの夜をスペイシーに彩って欲しいです。

あとは、やっぱりオアシスですか? ってフードエリアじゃないですよ!あのオエイシスです! 先日の来日公演も最高でしたが、フジで観るオアシスはまた違った盛り上がりと感動があることでしょう。そしてキラーズ。これも待望と言ったところでしょうか?第1弾のフランツ・フェルディナンドと併せてこれでグリーンのトリは埋まったんですかね?フジにしては早いですね~。実はまだ隠し球が有ったり?いや無いですよね、期待は禁物です。トータス、パブリック・エネミーあたりも流石フジロック。

ORG.BBSでは、今回のメンツの豪華さに早くも祝祭ムードですが、まあ、それに水を差すつもりではないのの、果たして一般的に見てどうなんですかね? もちろん「ルーツな日記」的には濃いメンツが集まってくれてますけど、UKロック好きの我が妻は「オアシスとフランツ以外に観るものが無い…」と嘆いています。やっぱりテクノ勢とアメリカ勢に偏ってる感は有りますよね。あとツウ好み過ぎると言うか、ちょっと狙いすぎな感も。もう少しロック・ファンに分かりやすいアーティストが欲しい気がします。ま、まだ第2弾ですからね!

それにしてもこのメンツだと今から被りが心配です。とりあえずオアシスは観たばかりですので、フジでは諦めムードです。おそらく私は、先日のライヴ会場で買ったオアシスTシャツを着ながら、オアシス真っ最中にヘヴン辺りをうろついてることでしょう…。




カルロス・ジョンソン@渋谷O-NEST

2009-03-31 10:57:07 | ブルース
CARLOS JOHNSON / ENCORE!LIVE AT B.L.U.E.S. ON HALSTED

09年3月1日、渋谷O-NESTにてカルロス・ジョンソン!!帰宅後に当ブログにて“詳細はまた後日”と書いて以来、随分な日数が過ぎてしまいましたが、既に曖昧になりつつある記憶を手繰り寄せ、今更ながらではありますが、熱くレビューしてみたいと思います。

いや~、素晴らしかったです! およそ2時間半、たっぷりと、そしてどっぷりとシカゴ・ブルース・ギターに酔いしれました。いや酔いしれるなどと言う生易しいものではなく、そのブルース衝動の密度と強度に、私は魂をえぐり取られるかのようでした。


ほぼ開演時間定刻にメンバーが登場。カルロスを熱狂的に迎える観衆。小さい箱ですが超満員。私はほぼ中央、前から2列目。しかも目の前が小柄の女性だったため、ほぼ障害物なしにカルロスの姿を間近に見ることが出来ました。

一昨年に観たときはオーティス・ラッシュの「I Wonder Why」で始まり、いきなりブルースの真髄を見せてくれましたが、今回は以外にもジョー・ザヴィヌルの「Mercy, Mercy, Mercy」で緩くスタート。そして軽快な「Hey Pretty Baby」、重厚な「I'll Play The Blues For You」、さらに前半のハイライトとなるスロー、「Ain't Nobody's Business」へと続きます。

それにしてもカルロスのギターの音色と音圧には本当に痺れました。その太さといい歪み具合といい、それだけで既に究極のブルース!どうしてそんな音が出せるの? さらに空間を切り裂くかのようなフレージング。なにしろテンションが高い!さらに濃い!でもって深い!そして圧巻はスクイーズ! 魂のチョーキング。彼は左利きですが、右利き用のギターをそのまま逆さ持ちしているので、チョーキングは下方向に引っ張ります。腰を入れて、まるでネックに指が食い込むような入魂のスクイーズ。感情が溢れ出るかのように、ギターが歌い、そして泣く。

しかもカルロスはただ弾きまくるだけではなく、巧みな展開とトーン・コントロールで曲をドラマティックに魅せるのが本当に上手い。すすり泣くようなか細いトーンにブルーな感情を染み込ませたかと思えば、時にはジャジーな速弾きをこともなげに披露する。そしてここぞというところで一気にクライマックスへなだれ込み、まるで何かに憑かれたかのように、一心にブルースを発散する。その濃さたるやもう!

さらにカルロスは、ギターだけでなく渋めの喉も聴かせてくれる。特にスロー・ナンバーでの枯れた味わいはかなり胸に染みます。と言っても常に自分だけが前へ出る訳ではなく、しっかりとバンド・メンバーにソロを振り、それが曲の表情に厚みを持たせます。特に「Ain't Nobody's Business」でのサックス奏者のソロは素晴らしかった! またバック・バンドはことごとく長尺化する曲展開を堅実かつ瑞々しい演奏で見事にサポートしていました。カルロスとの息も合っていましたね。

この今回のバック・バンドは、一昨年の来日時に関西方面のバックを務めた日本のバンドのようで、私の趣味では前回より好印象でした。カルロスはそのギター・ソロでは強烈極まりないスクイーズ・スタイルを決めるものの、曲自体は案外ソウル寄りだったりもするので、この日のサックスやハモンドを全面に出したバンドは案外相性が良かったと思うんです。もちろん前回に続いて2度目の共演であり、関西と関東でバック・バンドを統一したのがステージ上の一体感に繋がったようにも思います。

さて、ステージは中盤戦。ファンキーなギター・リフから始まる「Don't Throw Your Love On Me So Strong」。ファンキーと言ってもカルロスのカッティングはゴツゴツとしていて、その感触は堪らなくブルージー。後半はラテンに転調するなどライヴならではの意表を突いた展開が楽しい。そう、カルロスのライヴは楽しいのです。

意外とこの人はお茶目なキャラをしているんです。まず体系はかなりマッチョ。逞しいです。ですかストラップにはアンパンマンが付いてます。カルロスが後ろを向くと、小さなアンパンマンが微笑んでる。そしてお酒が大好き。曲間に赤茶色の液体が入ったグラスを「ティー」と言いながらチビチビ飲んでました。飲むたびに怪しげな笑顔で「ティー!」と言うカルロスに、観客から「ウイスティー!」と声が飛び、「ウイスティー? アハハ!」と妙にウケていました。日本語的な駄洒落も通じるもんなんですね~。その後は「俺のビールが無い、俺のビールが無い…。」みたいに右往左往した末に駄々っ子のようにほっぺをプン!と膨らましてみたり。そして裏から渡された缶ビールを美味しそうにほぼ一気飲みし、客席から喝采を受けてました。

さて、続いて「Jimmy Reed Medley」。シカゴ・ブルースの巨人、ジミー・リードの名曲を繋いだファンにはお馴染みのメドレー。この曲では「イェー!イェー!」と観客とのコール&レスポンスがあるんですけど、この曲でこれをやるのはCDでもお馴染みなので、カルロスの「俺の後に付いてこい」てきな説明が終わらないうちから観客が「イェー!イェー!」と歌いだしちゃって、カルロスが「待て待て!まだ早い、俺の後だ!」みたいに慌てる展開になったり。もちろんその後しっかり「イェー!イェー!」の大合唱で盛り上がりましたけどね。

そしていよいよステージも終盤。客席から知る人ぞ知る邦人ブルース・ギタリスト、牧野元昭氏が登場。シカゴでシュガー・ブルーのバックを務めていた人で、その腕はカルロスにも一目置かれる存在のようです。曲はマディ・ウォーターズのメドレーでしょうか?ワン・コードでどっぷりとディープなセッションになりました。後半はもちろん二人のギター・バトル。息の合った絡み具合は流石でした! 最後は「Hoochie Coochie Man」だったかな?

そして本編ラストは「Real Mother For Ya」。これは観客のリクエストに応えるようなかたちでしたね。圧巻は終盤。カルロスが人差し指を上へ上げる度にコードが一つ上がり、それを何度も何度も繰り返す。どんどんコードが上がって行く。まだ上げるの?と思っている観客へ向け得意げに人差し指を上げるカルロス。その度に「ウォー!」と盛り上がる観客。そしてコードが上がるたびに不思議な高揚感に包まれる。でもそれを延々繰り返すもんだからメッチャくどい! でもそのくどさがディープで堪らんのです!

アンコールは「Key To The Highway」。あの名曲ですが、カルロスのヴァージョンはもっとソウルっぽくて、コード進行が泣けるんです。こういう曲ではカルロスの歌も味わい深いのですが、観客の熱狂的且つ暖かい反応に感極まったのか、涙で歌えない状況になったり。さらにこの曲ではメンバー紹介を兼ね、カルロスがメンバーの名前を一人ずつ優しく呼びかけ、さらにお礼のような言葉を一言づつ付け加えていきます。英語がダメな私は何を言っているのか分かりませんでしたが、カルロスの愛情こもった声だけで感動的でした。今回のライヴはこのツアー限りの即席とはいえ、本当にバンドとの一体感と信頼関係が感じられるステージでした。そしてこの曲でのカルロスのギター・ソロは素晴らしかった! あんなに感動的なギター・ソロはそうは聴けません。ブルース・ファンで良かった。カルロス、ありがとう!!

終演後はお楽しみのサイン会。私もしっかりサインを頂き、さらに携帯でツーショット写真も撮らせていただきました。カルロス、いいやつです!

*上の写真は、サインを頂いたシカゴ録音のライヴ盤「ENCORE!LIVE AT B.L.U.E.S. ON HALSTED」。前ライヴ盤「LIVE AT B.L.U.E.S. ON HALSTED」から漏れた選曲からなるとは言え、緊張感、密度、共に破格の出来栄え。やっぱりカルロスは凄い!




CARLOS JOHNSON / LIVE AT B.L.U.E.S. ON HALSTED (DVD)
で、こちらはそのDVD盤。やっぱり映像で見るとライヴの熱さがより鮮明に伝わってきます。バック・メンバーも凄い! 特にドラムスの突っ込み方。ガンガン攻めてきますよ! 当然それに煽られるがごとくカルロスのギターの爆発振りも絶好調。CDには収録されていない絶品スロー「Hello There」が強烈!!



CARLOS JOHNSON / LIVE AT TAKU TAKU IN KYOTO
こちらは、今回のカルロス来日公演のチケと最新ライヴ盤をタワーレコードで購入した特典として頂いたDVD-R。一昨年に来日した際の京都でのライヴ映像が収録されています。3曲だけですが40分越えです。バックはおそらく今回の東京公演と同じメンバーですが、やっぱり先のDVDと比べちゃうとちょっと大人しい印象ですね。でも今回の東京公演の興奮を思い出させてくれます。