ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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東京JAZZまとめ、その1

2008-09-02 17:03:14 | フェス、イベント
とりあえず、私が観た東京JAZZをまとめておきます。

3日間の開催とは言え、東京国際フォーラムという大ホールで指定席という状況では、やはりフジやサマソニを体験した後ではフェス感に乏しいのは否めません。ですが開催日前1週間程に渡り『東京JAZZ CIRCUIT 2008』と題し丸の内周辺で無料ライヴが連日楽しめたのは、今日はどのステージで誰を観ようか?というフェス気分が味わえ楽しかったです。しかも出演者には上原ひろみ、フレドリカ・スタール、エリック・ダリウス、ダニエル・パウターといったアーティストも含まれていたのですから。さらに本編開催日の週末には国際フォーラムの地上広場でネオ屋台村スーパーナイトと称し、屋外で屋台料理を食べながらジャズが楽しめるなど、都会のジャズ・フェスとして、多角的に参加出来る仕掛けはなかなか楽しかったです。スタンプ・ラリーもありましたし。

という訳で、私の東京JAZZ鑑賞日記です。(正直、時間については覚えていませんので、オフィシャルサイトのタイムテーブルの時間を記載させていただきました。おそらく概ね時間通りに進んでいたと思いますので…。すいません、いいかげんで…。)



8月30日(土曜)

午前11過ぎに国際フォーラムに到着。ネオ屋台村で早めの昼食を食べようと物色した結果、鳥の唐揚げが入ったアロハロールに決定。唐揚げが美味しかったです。

11:30~ドンキー・モンキー
ネオ屋台村の特設ステージにて。フランス人ピアニストと日本人ドラマーの女性二人組。即興をベースにしたアヴァンギャルドな演奏。この人達を観るのは2度目ですが、屋外が似合っていました。

12:15~ロメイン・コリン・トリオ
本会場のホールA内ロビーにてのウェルカム・ステージ。鍵盤、ドラムス、ベースのトリオ編成。ジャムっぽい演奏が格好良かったです。ドラマーはマーティン・バリホラ? 似てましたけど、違うのかな?

13:00~jammin' Zeb
いよいよ東京JAZZ 本編。テーマは『GREAT AMERICAN STANDARDS』。トップ・バッターは男性4人組のアカペラ・コーラス・グループ。ナット・キング・コールの「Orange Colored Sky」とか歌ってました。初めて聴くグループでしたが、なかなか良かったです。

13:15~上原ひろみ & 熊谷和徳
楽しみにしていたデュオ。個人的にはこのプログラムのメイン。二人とも白の衣装で決め、上原さんはハットまで被り、古き良きアメリカのミュージカルを思わせる雰囲気。曲は「Rhapsody In Blue」。上原さんのピアノに絡みつくような熊谷さんのタップ。二人のホットなパフォーマンスはミュージカルと評するにはあまりにもアグレッシブでしたが、私が期待していたよりは上品にまとまり過ぎてる印象も。やっぱりアメリカン・スタンダードだからですかね。それとピアノの音が小さかった…。

14:00~ザ・グレイト・ジャズ・トリオ by ハンク・ジョーンズ special guest appearance by デヴィッド・サンボーン
終演後ロビーに張り出されたセットリストはかんな感じ。
1.In A Sentimental Mood
2.Recorda Me
3.Wave
4.Nicas Dream
5.Mercy Mercy Mercy
6.Comin Home Baby
7.Blue Monk
- encore-
8.Oleo
う~ん、出音が小さい。ジャズのコンサートって静かなんですね。6と7でサンボーンがジョイント。もっと吹きまくって欲しかったですが、ゲストですから仕方ないですね。やたら刻みまくるドラマーのブレイクが格好良かったです。

15:10~ハンク・ジョーンズ & ロン・カーター with NHK交響楽団
プログラム最後を締める豪華共演。正直、全く期待していませんでしたが、これが素晴らしかったです! 躍動感抜群のオーケストラは音色も表情豊かでまさに極上。そして「My Favorite Things」などで芳醇なスウィング感を演出したのはロン・カーター! やっぱりこの人凄いです。「Over The Rainbow」でのメロウ&スウィートなフレーズの数々にうっとりでした。最後は鳴り止まない拍手に何度もステージを去っては戻りを繰り返していましたが、結局アンコールはありませんでしたね~。
1.Cuba Overture
2.My Favorite Things
3.Over The Rainbow
4.Gershwin Medley
5.Porgy And Bess Medley

ここで一旦会場を後にしてネオ屋台村へ。外はあいにくの雨。雨にも負けずにおやつにカルピス・バター&生クリームのワッフルを食べる。

16:50~ニコラ・フォルメル & 川嶋哲郎
ネオ屋台村のステージにて。時間的に多分この人たちだと思うのですが、ワッフルに夢中でよく覚えていません…。すいません。でもジャズを聴きながら食べるワッフルは美味しかったです。なんかフェスっぽいなと思いながら。

再び本会場入り。

18:15~大城 蘭
ロビーにてのウェルカム・ステージ。開演前からかなりの人だかり。人気あるんですか? 私は初めて聞きましたけど、和製ノラ・ジョーンズと呼ばれたりしているそうです。それも頷ける感じでなかなか良かったです。

19:00~HIROMI’S SONICBLOOM
いよいよ夜の部。このプログラムのテーマは『DRAMATIC NIGHT』。トップバッターは、この日通しての私のメインである上原ひろみ。流石に格好良かったです。特に「上を向いて歩こう」での上原さんのソロ! キーボードとピアノの同時弾きから激情のピアノ・ソロへ。あれは圧巻でした。でももっとヒュージンスキーが弾きまくってくれても良かったのに、と思ったり。それはジャパン・ツアーでのお楽しみですかね? 会場の盛り上がりは凄まじかったです。
1.Softky As In A Morning Sunrise
2.Clair De Lune
3.Uewo Muite Aruko
4.I Got Rhythm
5.Caravan
- encore -
6.Time Out

20:10~リシャール・ガリアーノ & ザ・タンガリア・カルテット
個人的なメインが終わり、フ~っと一息ついているところで始まったリシャール・ガリアーノ。思わず身を乗り出しちゃいました。とにかくリズムが熱い! 昼の部のアメリカン・スタンダードは“上品”でしたし、ソニックブルームのノリは良くも悪くも“フュージョン的”でした。それに比べてリシャール・ガリアーノとそのバンドが放つリズムは肉感的というか野性的。ヨーロッパとラテンが交じり合うような情熱的な演奏に目と耳を釘付けにされました。リシャール・ガリアーノのアコーディオンの素晴らしさは言わずもがなですが、パーカッション奏者も凄かった。マラカス的な楽器だけで信じられないほどグルーヴィーで多彩なリズムを演出したり、あれには驚きました。バンドのヴァイオリン奏者が来れなかったのは非常に残念でしたが、代役の寺井尚子さんも大健闘していたと思います。

21:30~ミシェル・カミロ・トリオ
このトリオも凄かった。リシャール・ガリアーノとの流れで観れたのがまた幸運でした。この2組には、土地とか、民族とか、血とか、そう言ったバックボーンを持つ音楽の素晴らしさをまざまざと見せ付けられた感じです。ミシェル・カミロの音楽は“ラテンのノリ”と簡単に評するにはあまりにもプログレッシヴでしたが、彼の熱い血を感じずには居られないパフォーマンスでした。驚異的なアタックで弾かれるピアノの音色は美しくも鮮やかであり、情熱的。まるで一瞬の空気を次から次へと掴み取っていくかのようなスピード感は、まるで彼の感性が溢れでるようであり、それはまたエモーショナルの極致。またトリオが織り成すサウンドも圧倒的な素晴らしさでした。大歓声に応えてのアンコールは「テキーラー!」で大盛り上がりに終了。残念ながら“ドラマチック”な共演は実現しませんでしたが、それでも大満足でした。


始まった当初は音の小ささに驚きましたが、それもリシャール・ガリアーノ辺りから気にならなくなりました。私の耳が慣れたのか、演奏の密度がそれを感じさせなかったのか? それと終演後にセット・リストをロビーに掲示してくれるのは嬉しいですね。ここにアゲたリストもそれの写しです。間違っていたらごめんなさいね。ただ最後の出演者ミシェル・カミロについては作成が間に合わなかったのか、貼り出されていませんでした。ちなみにリシャール・ガリアーノは横文字が達筆すぎて良くわかりませんでした。しかも英語じゃなさそうですし…。解読出来たらアップします。

ちなみに上写真の3点セットは、なんとスタンプラリーの記念に頂いた景品なんです。今年のパンフレットとTシャツ、ポスター。オフィシャルグッズとして売ってるものをセットにしてくれるなんて凄いですよね。しかも売り切れ続出の商品なんですよ! 恐るべしスタンプラリー! 恐るべし東京JAZZ! 


8月31日については次回。