KAMASI WASHINGTON / THE EPIC
今、最もヤバいジャズ、カマシ・ワシントン。総勢60名を超えるミュージシャンが参加し、CD3枚組、収録時間170分超となる大作「THE EPIC」は2015年のジャズ界、ブラックッミュージック界を代表する1枚になることでしょう。また「THE EPIC」を引っさげての来日公演も大絶賛のうちに終わりました。私もそのブルーノート東京公演を観てまいりましたが、いや~、凄かった!あんなに格好良いジャズを聴いたのは初めてです!!あれ以来、どん欲にカマシの音源等集めてみたり。と言う訳で今回は「カマシ・ワシントンの仕事」と題して、大傑作「THE EPIC」へと繋がるカマシの過去参加作等を探ってみました。
RYAN ADAMS / GOLD
一番驚いたのはライアン・アダムスの代表曲「New York, New York」。私、この曲大好きでもう何度聴いたか分かりませんが、まさかこれにカマシが参加していたとは! カントリータッチのロックンロールですが、終盤に曲想と合ってるのか合ってないのかギリギリなぐらいフリーキーなサックスソロが入るんですが、それがたまらなくスリリングで格好良いんですよ!!なんとそのサックス・ソロがカマシ・ワシントン! どういう経緯でライアンのセッションに参加したのか興味深いところ。しかもこれ、01年の作品で、カマシの録音暦の中でも最も初期のものの一つのようなのです。ですがこれ、かなりの名演ですよ!
https://www.youtube.com/watch?v=hmHgY_J63Ik
YOUNG JAZZ GIANTS / YOUNG JAZZ GIANTS
カマシやブルーナー兄弟を中心とする新鋭LAジャズ一派による、おそらく最初の作品で、04年のリリース。彼らがヤング・ジャズ・ジャイアンツと名乗り始めたのは、1997年のジョン・コルトレーン・コンペがきっかけだったとか。そしてこの04年作の核となるメンバーは、カマシ・ワシントン(sax)、ステファン·ブルーナー(b)、ロナルド・ブルーナーJr(ds)、キャメロン・グレイヴス(p)の4人。さらにテラス・マーティン(as)やライアン・ポーター(tb)も加わっているよう。
SNOOP DOG / R&G (RHYTHM & GANGSTA): THE MASTERPIECE
カマシはスヌープドッグのツアーメンバーとして研鑽を積んだことはよく知られますが、スヌープの04年作「R&G」に当時のバック・バンドをバック・トラックに起用したといわれる「No Thang On Me」が収録されています。カーティス・メイフィールドのあの曲ですが、これが格好良いんですよね~!ゲストにブーツィ・コリンズも参加。カマシはホーン・セクションの一員として参加しているものの、残念ながら大した見せ場はありません。ですがこの当時からLAジャズ・シーンの最先端が同地のヒップホップ界と繋がっていたことを伺わせ、それが現在のカマシの足場となっていることを考えると、かなり興味深いセッションなのであります。
https://www.youtube.com/watch?v=Z8qSL9qi2gs
GERALD WILSON ORCHESTRA / IN MY TIME
西海岸が誇るジェラルド・ウィルソンのオーケストラによる、05年の作品。カマシはジェラルド・ウィルソンのバンドに2000年の頃から参加しているそうですが、彼からは作曲に関してとても多くのことを学んだそうで、それは「THE EPIC」にも直接的な影響を与えているとか。それにしても、ヤング・ジャズ・ジャイアンツを中心に音楽的冒険を試みつつ、スヌープドッグというヒップホップ界の大物のツアーに参加し、こういった伝統的なビッグバンドまでこなすその視野の広さには恐れ入りますね。下の動画は上記アルバムの曲ではありませんが、ご参考までに。
https://www.youtube.com/watch?v=-3vD3Vl_C6k
GEORGE DUKE / DUKEY TREATS
フライング・ロータスの怪作「YOU'RE DEAD」にも影響を与えたと言われる今は亡きジョージ・デューク。カマシにとってはLA界隈の大先輩であり、数枚の作品に参加しています。08年作「Dukey Treats」収録の「Mercy」における、終盤のサックスソロはカマシらしいフリーキーさで格好良い。ただしもう少し聴きたい!!と思ってしまいますけどね…。
https://www.youtube.com/watch?v=tpbOrZTGTE8
THROTTLE ELEVATOR MUSIC / THROTTLE ELEVATOR MUSIC
WIDE HIVE RECORDSから登場のJAZZ-PUNK バンド。正直、このバンドについてはよく分からないのですが、メンバーはカマシの他、Lumpy(ds,g), Matt Montgomery(b,p)というトリオ編成のよう。パンキッシュなロックの上をカマシが吹きまくるという、なかなか興味深いアルバムです。こちらは2012年リリースですが、てっきり1枚きりの企画物かと思いきや、既に計3枚のアルバムをリリースしているようで驚きました。最新作は2015年の「JAGGED ROCKS」。そちらは1st「THROTTLE ELEVATOR MUSIC」に比べると、もう少しインディーロック寄りに洗練された印象。
https://www.youtube.com/watch?v=vdixOeHk-C8
HARVEY MASON / CHAMELEON
ハービー・ハンコック、73年の傑作「HEAD HUNTERS」に収録された名曲「Chameleon」を、アルバムのオリジナル・メンバーだったハーヴィー・メイソンがリメイクすると言うことで注目された2014年作。ハーヴィーの元に集まった新旧の敏腕ミュージシャン達の顔ぶれも話題になりましたが、その中に我らがカマシ・ワシントンも居りました。タイトル曲他数曲に参加していますが、それ以上にハーヴィーがこのアルバム発表直後に来日した際のバンド・メンバーにカマシが含まれていたことの方が我々日本人に取っては印象深いことだったかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=XM9E_oUpumA
LEON WARE / SIGH
”メロウ大王”ことリオン・ウェアの2014年作。リオンが02年に初来日した際、そのバック・バンドにステファン·ブルーナーをはじめとするヤング・ジャズ・ジャイアンツの面々を連れてきていたというから驚きます。ただその中にカマシは居なかったようですけどね。ですがこのリオンの最新作には、ブルーナー兄弟達と共にカマシの名もクレジットされています。それにしてもリオンの来日は、ヤング・ジャズ・ジャイアンツのデビュー前ですからね、その審美眼は流石としか言いようがありませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=XhR_ZWOuN2Q
FLYING LOTUS / YOU'RE DEAD
ヒップホップ/ビートミュージック界の異端児によるジャズ解釈と言う問題作にして大傑作。こちらも2014年作。フライローの右腕とも評されるサンダーキャットことステファン·ブルーナー(b)をはじめ、ロナルド・ブルーナーJr(ds)、ブランドン・コールマン(key)達と共にカマシも参加。「Cold Dead」ではソングライターとしてもクレジットされるなど、存在感を発揮しています。やはりこの作品の影響力によって、カマシとその一派が今如何にヒップな存在であるかを世に知らしめた印象はありますよね。そしてその印象を決定付けたのがフライロー総指揮という、ここからの流れを感じさせるカマシの最新作「THE EPIC」になる訳です。
https://www.youtube.com/watch?v=PRN-uKK3joU
KENDRICK LAMAR / TO PIMP A BUTTERFLY
そしてもう一作品、クレジット上は「U」1曲だけですが、カマシがケンドリック・ラマーの最新作「TO PIMP A BUTTERFLY」に参加しているというのも特筆物。サンダーキャットやテラス・マーティンは主要メンバーとして参加していますし、フライローも1曲プロデュースしていることから、そう言った人脈の上でカマシの参加を語ることも出来ますが、やはりこういったブラック・ミュージック・シーンの重要作品にその名を刻むその事実が、現在のカマシの立ち位置を物語っていますよね。
今、最もヤバいジャズ、カマシ・ワシントン。総勢60名を超えるミュージシャンが参加し、CD3枚組、収録時間170分超となる大作「THE EPIC」は2015年のジャズ界、ブラックッミュージック界を代表する1枚になることでしょう。また「THE EPIC」を引っさげての来日公演も大絶賛のうちに終わりました。私もそのブルーノート東京公演を観てまいりましたが、いや~、凄かった!あんなに格好良いジャズを聴いたのは初めてです!!あれ以来、どん欲にカマシの音源等集めてみたり。と言う訳で今回は「カマシ・ワシントンの仕事」と題して、大傑作「THE EPIC」へと繋がるカマシの過去参加作等を探ってみました。
RYAN ADAMS / GOLD
一番驚いたのはライアン・アダムスの代表曲「New York, New York」。私、この曲大好きでもう何度聴いたか分かりませんが、まさかこれにカマシが参加していたとは! カントリータッチのロックンロールですが、終盤に曲想と合ってるのか合ってないのかギリギリなぐらいフリーキーなサックスソロが入るんですが、それがたまらなくスリリングで格好良いんですよ!!なんとそのサックス・ソロがカマシ・ワシントン! どういう経緯でライアンのセッションに参加したのか興味深いところ。しかもこれ、01年の作品で、カマシの録音暦の中でも最も初期のものの一つのようなのです。ですがこれ、かなりの名演ですよ!
https://www.youtube.com/watch?v=hmHgY_J63Ik
YOUNG JAZZ GIANTS / YOUNG JAZZ GIANTS
カマシやブルーナー兄弟を中心とする新鋭LAジャズ一派による、おそらく最初の作品で、04年のリリース。彼らがヤング・ジャズ・ジャイアンツと名乗り始めたのは、1997年のジョン・コルトレーン・コンペがきっかけだったとか。そしてこの04年作の核となるメンバーは、カマシ・ワシントン(sax)、ステファン·ブルーナー(b)、ロナルド・ブルーナーJr(ds)、キャメロン・グレイヴス(p)の4人。さらにテラス・マーティン(as)やライアン・ポーター(tb)も加わっているよう。
SNOOP DOG / R&G (RHYTHM & GANGSTA): THE MASTERPIECE
カマシはスヌープドッグのツアーメンバーとして研鑽を積んだことはよく知られますが、スヌープの04年作「R&G」に当時のバック・バンドをバック・トラックに起用したといわれる「No Thang On Me」が収録されています。カーティス・メイフィールドのあの曲ですが、これが格好良いんですよね~!ゲストにブーツィ・コリンズも参加。カマシはホーン・セクションの一員として参加しているものの、残念ながら大した見せ場はありません。ですがこの当時からLAジャズ・シーンの最先端が同地のヒップホップ界と繋がっていたことを伺わせ、それが現在のカマシの足場となっていることを考えると、かなり興味深いセッションなのであります。
https://www.youtube.com/watch?v=Z8qSL9qi2gs
GERALD WILSON ORCHESTRA / IN MY TIME
西海岸が誇るジェラルド・ウィルソンのオーケストラによる、05年の作品。カマシはジェラルド・ウィルソンのバンドに2000年の頃から参加しているそうですが、彼からは作曲に関してとても多くのことを学んだそうで、それは「THE EPIC」にも直接的な影響を与えているとか。それにしても、ヤング・ジャズ・ジャイアンツを中心に音楽的冒険を試みつつ、スヌープドッグというヒップホップ界の大物のツアーに参加し、こういった伝統的なビッグバンドまでこなすその視野の広さには恐れ入りますね。下の動画は上記アルバムの曲ではありませんが、ご参考までに。
https://www.youtube.com/watch?v=-3vD3Vl_C6k
GEORGE DUKE / DUKEY TREATS
フライング・ロータスの怪作「YOU'RE DEAD」にも影響を与えたと言われる今は亡きジョージ・デューク。カマシにとってはLA界隈の大先輩であり、数枚の作品に参加しています。08年作「Dukey Treats」収録の「Mercy」における、終盤のサックスソロはカマシらしいフリーキーさで格好良い。ただしもう少し聴きたい!!と思ってしまいますけどね…。
https://www.youtube.com/watch?v=tpbOrZTGTE8
THROTTLE ELEVATOR MUSIC / THROTTLE ELEVATOR MUSIC
WIDE HIVE RECORDSから登場のJAZZ-PUNK バンド。正直、このバンドについてはよく分からないのですが、メンバーはカマシの他、Lumpy(ds,g), Matt Montgomery(b,p)というトリオ編成のよう。パンキッシュなロックの上をカマシが吹きまくるという、なかなか興味深いアルバムです。こちらは2012年リリースですが、てっきり1枚きりの企画物かと思いきや、既に計3枚のアルバムをリリースしているようで驚きました。最新作は2015年の「JAGGED ROCKS」。そちらは1st「THROTTLE ELEVATOR MUSIC」に比べると、もう少しインディーロック寄りに洗練された印象。
https://www.youtube.com/watch?v=vdixOeHk-C8
HARVEY MASON / CHAMELEON
ハービー・ハンコック、73年の傑作「HEAD HUNTERS」に収録された名曲「Chameleon」を、アルバムのオリジナル・メンバーだったハーヴィー・メイソンがリメイクすると言うことで注目された2014年作。ハーヴィーの元に集まった新旧の敏腕ミュージシャン達の顔ぶれも話題になりましたが、その中に我らがカマシ・ワシントンも居りました。タイトル曲他数曲に参加していますが、それ以上にハーヴィーがこのアルバム発表直後に来日した際のバンド・メンバーにカマシが含まれていたことの方が我々日本人に取っては印象深いことだったかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=XM9E_oUpumA
LEON WARE / SIGH
”メロウ大王”ことリオン・ウェアの2014年作。リオンが02年に初来日した際、そのバック・バンドにステファン·ブルーナーをはじめとするヤング・ジャズ・ジャイアンツの面々を連れてきていたというから驚きます。ただその中にカマシは居なかったようですけどね。ですがこのリオンの最新作には、ブルーナー兄弟達と共にカマシの名もクレジットされています。それにしてもリオンの来日は、ヤング・ジャズ・ジャイアンツのデビュー前ですからね、その審美眼は流石としか言いようがありませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=XhR_ZWOuN2Q
FLYING LOTUS / YOU'RE DEAD
ヒップホップ/ビートミュージック界の異端児によるジャズ解釈と言う問題作にして大傑作。こちらも2014年作。フライローの右腕とも評されるサンダーキャットことステファン·ブルーナー(b)をはじめ、ロナルド・ブルーナーJr(ds)、ブランドン・コールマン(key)達と共にカマシも参加。「Cold Dead」ではソングライターとしてもクレジットされるなど、存在感を発揮しています。やはりこの作品の影響力によって、カマシとその一派が今如何にヒップな存在であるかを世に知らしめた印象はありますよね。そしてその印象を決定付けたのがフライロー総指揮という、ここからの流れを感じさせるカマシの最新作「THE EPIC」になる訳です。
https://www.youtube.com/watch?v=PRN-uKK3joU
KENDRICK LAMAR / TO PIMP A BUTTERFLY
そしてもう一作品、クレジット上は「U」1曲だけですが、カマシがケンドリック・ラマーの最新作「TO PIMP A BUTTERFLY」に参加しているというのも特筆物。サンダーキャットやテラス・マーティンは主要メンバーとして参加していますし、フライローも1曲プロデュースしていることから、そう言った人脈の上でカマシの参加を語ることも出来ますが、やはりこういったブラック・ミュージック・シーンの重要作品にその名を刻むその事実が、現在のカマシの立ち位置を物語っていますよね。
10月30日、ブルーノート東京にて、カマシ・ワシントンのライヴを観てまいりました!!
今年3枚組の超大作「THE EPIC」をリリースし話題沸騰の“LAジャズの最重要人物”ことカマシ・ワシントン。その「THE EPIC」の中核メンバーを率いて、ソロ名義では初の来日となる今回のブルーノート東京公演。私はその初日、2ndショーを観てまいりました。
メンバーは以下の通り。
Kamasi Washington(sax) カマシ・ワシントン(サックス)
Patrice Quinn(vo) パトリス・クイン(ヴォーカル)
Ryan Porter(tb) ライアン・ポーター(トロンボーン)
Brandon Coleman(key) ブランドン・コールマン(キーボード)
Miles Mosley(b) マイルス・モズレー(ベース)
Tony Austin(ds) トニー・オースティン(ドラムス)
Ronald Bruner Jr.(ds) ロナルド・ブルーナーJr.(ドラムス)
もちろん全員が「THE EPIC」参加メンバーですし、ヤング・ジャズ・ジャイアンツとか、ネクスト・ステップとか、ウェスト・コースト・ゲット・ダウンとか、そんなカマシ・ワシントン周辺の強力メンバーがこぞって参加した今回の来日公演。カマシが凄いのはもちろんですが、まるでバンドが一つの生き物と化してブラック・ミュージックの新しい時代へ飛翔していくかのような、とんでもないライヴでした!
開場時、私の整理番号は7番だったのですが、席の案内係の方に、前方の席希望の旨を伝えると「本日、音が大きめの公演になっておりますが大丈夫ですか?」なんて言われる。その言葉にビビった訳ではありませんが、最前列は避け3列目の中央ど真ん中辺りの席に着席。確かに決して大きくはないステージに2台のドラムセットが鎮座する様はそれだけで迫力満点。ワクワクしましたね。
そして開演予定時刻を15分程過ぎた頃、いよいよ客電が落ち、カマシとその仲間達が登場。挨拶代わりにドーン!と音をぶちかまし、1曲目「Askim」が始まる。中盤、ライアン・ポーターのクールなトロンボーン・ソロからカマシのテナー・サックス・ソロへ。ゆったり吹き始め徐々にテンションを上げていくカマシ。それにブランドン・コールマンがウニョウニョとしたファンキー且つサイケデリックなキーボードで呼応し、ロナルド・ブルーナーJr.とトニー・オースティンのツイン・ドラムも激しさを増していく。特にロナルド・ブルーナーJr.は舌を出しながら阿修羅のごとくフィルを連発。そしてカマシのテナーは留まることを知らぬがごとく、とんでもない高揚感で上がっていく。凄まじいスピリッツ。凄まじい音塊。これがカマシ・ワシントンか!!堪りませんね~!!そしてこのキーマンはブランドン・コールマンでしょう。彼が明らかにジャズを逸脱した変態的プレイでぐいぐいと異世界に導いていく。
のっけから15分を超える長尺曲が何度目かのピークを迎えようやく収束する頃、ほぼ切れ目なく「The Next Step」へ。緩やかに静かに彷徨うがごとくカマシのサックスは、まるで「Askim」のコーダが永遠に続いているかのようでもある。そんな崇高なカマシの後ろで、ブランドン・コールマンはやはり相変わらずウニョウニョです。しかしそのウニョウニョがこの曲の神秘性を見事に演出。そしてそのままブランドン・コールマンのキーボード・ソロへ。
ブランドン・コールマンはショルダー式のムーグを操り、ジワジワとその密度を増していき、みるみるうちにトップギアに。ウニョウニョはいつしかバキバキのハードロック的攻撃性でフロアを支配し始める。そして後ろを振り返り、ベーシストのマイルス・モズレーを指差しながら何やら「ガー!ガー!」と叫び始める。それを合図にバンドも勢いを増し、その勢いに乗ってさらに常軌を逸した鍵盤プレイを繰り広げるブランドン・コールマンに観客達も拍手喝采!! いや~、もう凄いのなんのって!!
この時、ブランドン・コールマンこそ、このカマシのバンドをジャズであってジャズではない何か新しいブラックミュージックたらしめている、その存在そのものだと多くの人が感じたことでしょう、この時は。ですがそれもすぐにリセットされてしまうのがこのバンドの凄いところ。
続いてマイルス・モズレーをフィーチャーした「Abraham」。正直な話、カマシ・ワシントン一派のベーシストと言えばサンダーキャットであり、失礼ながらマイルス・モズレーには2番手的な印象を持っていました。しかもウッドベースなので、一見、最もジャズ的なプレイをしそうなのですが、この人のベース・ソロがまたとんでもなかった。まるで速射砲のように弦をはじき、妙なエフェクトをかけてこちらもウニョウニョなエグ味濃厚。さらに弓弾きも交えて異空間を描き出す。しかもベースソロだけでなく彼がリードヴォーカルも務めるこの曲はとてもファンキーでヒップホップ的。このセットの中でもかなり個性際立った瞬間でした。
そしてさらに圧巻だったのが、スペシャル・ゲストにカマシの実父リッキー・ワシントンを迎えての「Re Run Home」。「THE EPIC」収録曲のアップテンポ曲ですが、それをさらにテンポアップし、ファンク度も増しているという鬼アレンジ。ツインドラムとベースラインが一丸となってとんでもないスピード感で押し寄せてくる。さらにそれへ加速を与えるかのようなブランドン・コールマンの鍵盤がやたらファンキー!! そしてそれに乗るホーン・リフの疾走からカマシのキレッキレなサックス・ブロウがまた半端ありませんでしたね。全くもってどこまで上がっていくのか見当もつかない高揚感の爆発!!これがジャズなのか!?
そして雪崩のようにツインドラムのソロへ。ロナルド・ブルーナーJr.とトニー・オースティン、両雄譲らず。相手のさらに上へ、そのさらに上へと掛け合いを繰り返し、最終的にはまるで地響きのようになっていました。こんなクレイジーなドラム・ソロ観たことありません!! いったいなんて言う人達なんでしょう。もちろん観客達も沸きに沸く。個人的にはロナルド・ブルーナーJr.の阿修羅振りにとことんやられましたね。
そして最後はパトリス・クインが歌う「Malcom's Theme」。決してパワフルなタイプではないシンガーですが、とても力強い、心に刺さる歌声でしたね。ニューソウル的な秘めたるブラック・パワーから感極まったような絶叫は、そのままフリー・ジャズのような混沌を生み出し、それは終盤に向けてカマシを中心にスピリチュアルな宇宙へと深化していく。そして全てを包み込むように終焉へ。
濃密すぎるおよそ1時間30分、至る瞬間でブラック・スピリッツの爆発を繰り返すような、まったくもって凄いライヴでした! ジョン・コルトレーンやファラオ・サンダースのスピリチュアルも、サン・ラの宇宙も、フェラ・クティのアフロも、ファンカデリックの混沌も、フライング・ロータスの先鋭も、ブラックミュージックのありとあらゆるエッセンスを飲み込み、昇華し、そして新たな扉を開けようとする、そんなパワーが漲った凄まじいステージ。
カマシ・ワシントン、来日する度に観に行かなければならないアーティストがまた一人増えました。
01. Askim
02. The Next Step ~ Keyboard soro
03. Abraham ~ bass soro
04. Re Run Home ~ drum soro
05. Malcom's Theme
ブルーノート東京入口に掲げられたサインには、「カマシは日本が大好きです」と、おそらくカマシ自筆の日本語で書かれていました。
今回の公演オリジナルのカクテル。ここにも日本語が!っていうかカクテルの名前が「平和大使」ですからね。よっぽど日本語が気に入ったのでしょうかね?
今年3枚組の超大作「THE EPIC」をリリースし話題沸騰の“LAジャズの最重要人物”ことカマシ・ワシントン。その「THE EPIC」の中核メンバーを率いて、ソロ名義では初の来日となる今回のブルーノート東京公演。私はその初日、2ndショーを観てまいりました。
メンバーは以下の通り。
Kamasi Washington(sax) カマシ・ワシントン(サックス)
Patrice Quinn(vo) パトリス・クイン(ヴォーカル)
Ryan Porter(tb) ライアン・ポーター(トロンボーン)
Brandon Coleman(key) ブランドン・コールマン(キーボード)
Miles Mosley(b) マイルス・モズレー(ベース)
Tony Austin(ds) トニー・オースティン(ドラムス)
Ronald Bruner Jr.(ds) ロナルド・ブルーナーJr.(ドラムス)
もちろん全員が「THE EPIC」参加メンバーですし、ヤング・ジャズ・ジャイアンツとか、ネクスト・ステップとか、ウェスト・コースト・ゲット・ダウンとか、そんなカマシ・ワシントン周辺の強力メンバーがこぞって参加した今回の来日公演。カマシが凄いのはもちろんですが、まるでバンドが一つの生き物と化してブラック・ミュージックの新しい時代へ飛翔していくかのような、とんでもないライヴでした!
開場時、私の整理番号は7番だったのですが、席の案内係の方に、前方の席希望の旨を伝えると「本日、音が大きめの公演になっておりますが大丈夫ですか?」なんて言われる。その言葉にビビった訳ではありませんが、最前列は避け3列目の中央ど真ん中辺りの席に着席。確かに決して大きくはないステージに2台のドラムセットが鎮座する様はそれだけで迫力満点。ワクワクしましたね。
そして開演予定時刻を15分程過ぎた頃、いよいよ客電が落ち、カマシとその仲間達が登場。挨拶代わりにドーン!と音をぶちかまし、1曲目「Askim」が始まる。中盤、ライアン・ポーターのクールなトロンボーン・ソロからカマシのテナー・サックス・ソロへ。ゆったり吹き始め徐々にテンションを上げていくカマシ。それにブランドン・コールマンがウニョウニョとしたファンキー且つサイケデリックなキーボードで呼応し、ロナルド・ブルーナーJr.とトニー・オースティンのツイン・ドラムも激しさを増していく。特にロナルド・ブルーナーJr.は舌を出しながら阿修羅のごとくフィルを連発。そしてカマシのテナーは留まることを知らぬがごとく、とんでもない高揚感で上がっていく。凄まじいスピリッツ。凄まじい音塊。これがカマシ・ワシントンか!!堪りませんね~!!そしてこのキーマンはブランドン・コールマンでしょう。彼が明らかにジャズを逸脱した変態的プレイでぐいぐいと異世界に導いていく。
のっけから15分を超える長尺曲が何度目かのピークを迎えようやく収束する頃、ほぼ切れ目なく「The Next Step」へ。緩やかに静かに彷徨うがごとくカマシのサックスは、まるで「Askim」のコーダが永遠に続いているかのようでもある。そんな崇高なカマシの後ろで、ブランドン・コールマンはやはり相変わらずウニョウニョです。しかしそのウニョウニョがこの曲の神秘性を見事に演出。そしてそのままブランドン・コールマンのキーボード・ソロへ。
ブランドン・コールマンはショルダー式のムーグを操り、ジワジワとその密度を増していき、みるみるうちにトップギアに。ウニョウニョはいつしかバキバキのハードロック的攻撃性でフロアを支配し始める。そして後ろを振り返り、ベーシストのマイルス・モズレーを指差しながら何やら「ガー!ガー!」と叫び始める。それを合図にバンドも勢いを増し、その勢いに乗ってさらに常軌を逸した鍵盤プレイを繰り広げるブランドン・コールマンに観客達も拍手喝采!! いや~、もう凄いのなんのって!!
この時、ブランドン・コールマンこそ、このカマシのバンドをジャズであってジャズではない何か新しいブラックミュージックたらしめている、その存在そのものだと多くの人が感じたことでしょう、この時は。ですがそれもすぐにリセットされてしまうのがこのバンドの凄いところ。
続いてマイルス・モズレーをフィーチャーした「Abraham」。正直な話、カマシ・ワシントン一派のベーシストと言えばサンダーキャットであり、失礼ながらマイルス・モズレーには2番手的な印象を持っていました。しかもウッドベースなので、一見、最もジャズ的なプレイをしそうなのですが、この人のベース・ソロがまたとんでもなかった。まるで速射砲のように弦をはじき、妙なエフェクトをかけてこちらもウニョウニョなエグ味濃厚。さらに弓弾きも交えて異空間を描き出す。しかもベースソロだけでなく彼がリードヴォーカルも務めるこの曲はとてもファンキーでヒップホップ的。このセットの中でもかなり個性際立った瞬間でした。
そしてさらに圧巻だったのが、スペシャル・ゲストにカマシの実父リッキー・ワシントンを迎えての「Re Run Home」。「THE EPIC」収録曲のアップテンポ曲ですが、それをさらにテンポアップし、ファンク度も増しているという鬼アレンジ。ツインドラムとベースラインが一丸となってとんでもないスピード感で押し寄せてくる。さらにそれへ加速を与えるかのようなブランドン・コールマンの鍵盤がやたらファンキー!! そしてそれに乗るホーン・リフの疾走からカマシのキレッキレなサックス・ブロウがまた半端ありませんでしたね。全くもってどこまで上がっていくのか見当もつかない高揚感の爆発!!これがジャズなのか!?
そして雪崩のようにツインドラムのソロへ。ロナルド・ブルーナーJr.とトニー・オースティン、両雄譲らず。相手のさらに上へ、そのさらに上へと掛け合いを繰り返し、最終的にはまるで地響きのようになっていました。こんなクレイジーなドラム・ソロ観たことありません!! いったいなんて言う人達なんでしょう。もちろん観客達も沸きに沸く。個人的にはロナルド・ブルーナーJr.の阿修羅振りにとことんやられましたね。
そして最後はパトリス・クインが歌う「Malcom's Theme」。決してパワフルなタイプではないシンガーですが、とても力強い、心に刺さる歌声でしたね。ニューソウル的な秘めたるブラック・パワーから感極まったような絶叫は、そのままフリー・ジャズのような混沌を生み出し、それは終盤に向けてカマシを中心にスピリチュアルな宇宙へと深化していく。そして全てを包み込むように終焉へ。
濃密すぎるおよそ1時間30分、至る瞬間でブラック・スピリッツの爆発を繰り返すような、まったくもって凄いライヴでした! ジョン・コルトレーンやファラオ・サンダースのスピリチュアルも、サン・ラの宇宙も、フェラ・クティのアフロも、ファンカデリックの混沌も、フライング・ロータスの先鋭も、ブラックミュージックのありとあらゆるエッセンスを飲み込み、昇華し、そして新たな扉を開けようとする、そんなパワーが漲った凄まじいステージ。
カマシ・ワシントン、来日する度に観に行かなければならないアーティストがまた一人増えました。
01. Askim
02. The Next Step ~ Keyboard soro
03. Abraham ~ bass soro
04. Re Run Home ~ drum soro
05. Malcom's Theme
ブルーノート東京入口に掲げられたサインには、「カマシは日本が大好きです」と、おそらくカマシ自筆の日本語で書かれていました。
今回の公演オリジナルのカクテル。ここにも日本語が!っていうかカクテルの名前が「平和大使」ですからね。よっぽど日本語が気に入ったのでしょうかね?
と言うわけで、今日はブルーノート東京にカマシ・ワシントンを観に来ています!風貌から怖い感じの人なのかな?なんて思っていたのですが、入り口のサインに「カマシは日本が大好きです」と書いてあって、なんか和んでます。
もうすぐ開場です。楽しみ!
もうすぐ開場です。楽しみ!
KAMASI WASHINGTON / THE EPIC
いよいよ本日10月30日からブルーノート東京公演が始まるカマシ・ワシントン。”LAジャズの最重要人物”、“フライング・ロータス、ケンドリック・ラマー、コモン等が絶賛” と話題沸騰ですが、正直な話、昨年、フライング・ロータスの怪作「YOU'R DEAD!」への参加で頭角を現し初めていたとは言え、今年に入って脅威の3枚組「THE EPIC」を発表以降その存在感が急浮上した感はあります。それだけ「THE EPIC」が衝撃だったということであり、これまで主役として表舞台に出てこなかっただけに、それまで蓄積された信頼や注目がここへ来て一気に噴出した感じでしょうか。
1981年、ロサンジェルス生まれ。まだ30代半ばですから、ジャズの世界では若手ですよね。フライング・ロータスの右腕とも言われるサンダーキャットことステファン・ブルーナー(b)とその兄であるロナルド・ブルーナー(ds)とは3歳の頃からの幼なじみだとか。そして10代の頃にキャメロン・グレイヴス(p)、テラス・マーティン(as)、ライアン・ポーター(tb)らと出会い、彼らはヤング・ジャズ・ジャイアンツと名乗りはじめる(このヤング・ジャズ・ジャイアンツ名義で一枚アルバムをリリースしているようなんですけど、残念ながら私は未聴)。そもそもこのヤング・ジャズ・ジャイアンツ結成のきっかけは1997年のジョン・コルトレーン・コンペだそうで、そのコンペでフライング・ロータスに出会ったのだそう(フライング・ロータスはジョン・コルトレーンの甥っ子)。
以降、ヤング・ジャズ・ジャイアンツや、ネクスト・ステップといったプロジェクトに関わる一方、スヌープ・ドッグ、ローリン・ヒル、ラファエル・サディーク、リオン・ウェア、チャカ・カーン、ジョージ・デューク、ハーヴィー・メイソン、ジェラルド・ウィルソン、スタンリー・クラーク、といった錚々たるミュージシャン達と共演、バックを務めて来たそうです。
さて、今年リリースされた大作「THE EPIC」も、ヤング・ジャズ・ジャイアンツのメンツが核になっている訳ですが、そこにブランドン・コールマン(key)、マイルス・モズレー(b)、トニー・オースティン(ds)、パトリス・クイン(vo)を始め、総勢60名を超えるミュージシャンが加わっています。CD3枚組、収録時間170分という、まさに怪物作。しかもこれが実質デビュー作だと言うから驚愕するしかありません。それだけで“最重要人物”と賞されるのも頷けてしまいますが、その内容がまた激濃厚。まごうことなきジャズでありながら、ジャズという一言ではとうてい言い表せない異形の宇宙。フライング・ロータス総指揮によりブレインフィーダーからリリースされていると言う事実だけでも、この作品が新しいブラック・ミュージックとしての一つの扉を開けるものであることは間違いないでしょう。
Kamasi Washington's 'The Epic' in Concert
↑こちらの映像は「THE EPIC」のリリース・ライヴ的なステージのフル映像。ジャズもスピリチュアルもアフロもファンクも全て飲み込んでドロドロです!ある意味、ジャズ版のファンカデリックのようでもあります。もちろん今回のブルーノート公演にはこのようなオーケストラは帯同しません。残念ながらサンダーキャットもキャメロン・グレイヴスも来ません。ですが、ここでツインドラムを叩くロナルド・ブルーナーとトニー・オースティンは来る。それだけでも凄いことですよ!さらに映像55分あたりや1時間18分辺りなどで、ウニョウニョ、グニョグニョなキーボードソロを弾きまくっているブランドン・コールマンも来る。さらにパトリス・クイン(vo)、マイルス・モズレー(b)、そしてライアン・ポーター(tb)も!! 総勢7名、みんな「THE EPIC」参加メンバーです。
カマシ・ワシントンとその仲間達、いや~、楽しみですね!! 個人的にはブランドン・コールマンに期待!
いよいよ本日10月30日からブルーノート東京公演が始まるカマシ・ワシントン。”LAジャズの最重要人物”、“フライング・ロータス、ケンドリック・ラマー、コモン等が絶賛” と話題沸騰ですが、正直な話、昨年、フライング・ロータスの怪作「YOU'R DEAD!」への参加で頭角を現し初めていたとは言え、今年に入って脅威の3枚組「THE EPIC」を発表以降その存在感が急浮上した感はあります。それだけ「THE EPIC」が衝撃だったということであり、これまで主役として表舞台に出てこなかっただけに、それまで蓄積された信頼や注目がここへ来て一気に噴出した感じでしょうか。
1981年、ロサンジェルス生まれ。まだ30代半ばですから、ジャズの世界では若手ですよね。フライング・ロータスの右腕とも言われるサンダーキャットことステファン・ブルーナー(b)とその兄であるロナルド・ブルーナー(ds)とは3歳の頃からの幼なじみだとか。そして10代の頃にキャメロン・グレイヴス(p)、テラス・マーティン(as)、ライアン・ポーター(tb)らと出会い、彼らはヤング・ジャズ・ジャイアンツと名乗りはじめる(このヤング・ジャズ・ジャイアンツ名義で一枚アルバムをリリースしているようなんですけど、残念ながら私は未聴)。そもそもこのヤング・ジャズ・ジャイアンツ結成のきっかけは1997年のジョン・コルトレーン・コンペだそうで、そのコンペでフライング・ロータスに出会ったのだそう(フライング・ロータスはジョン・コルトレーンの甥っ子)。
以降、ヤング・ジャズ・ジャイアンツや、ネクスト・ステップといったプロジェクトに関わる一方、スヌープ・ドッグ、ローリン・ヒル、ラファエル・サディーク、リオン・ウェア、チャカ・カーン、ジョージ・デューク、ハーヴィー・メイソン、ジェラルド・ウィルソン、スタンリー・クラーク、といった錚々たるミュージシャン達と共演、バックを務めて来たそうです。
さて、今年リリースされた大作「THE EPIC」も、ヤング・ジャズ・ジャイアンツのメンツが核になっている訳ですが、そこにブランドン・コールマン(key)、マイルス・モズレー(b)、トニー・オースティン(ds)、パトリス・クイン(vo)を始め、総勢60名を超えるミュージシャンが加わっています。CD3枚組、収録時間170分という、まさに怪物作。しかもこれが実質デビュー作だと言うから驚愕するしかありません。それだけで“最重要人物”と賞されるのも頷けてしまいますが、その内容がまた激濃厚。まごうことなきジャズでありながら、ジャズという一言ではとうてい言い表せない異形の宇宙。フライング・ロータス総指揮によりブレインフィーダーからリリースされていると言う事実だけでも、この作品が新しいブラック・ミュージックとしての一つの扉を開けるものであることは間違いないでしょう。
Kamasi Washington's 'The Epic' in Concert
↑こちらの映像は「THE EPIC」のリリース・ライヴ的なステージのフル映像。ジャズもスピリチュアルもアフロもファンクも全て飲み込んでドロドロです!ある意味、ジャズ版のファンカデリックのようでもあります。もちろん今回のブルーノート公演にはこのようなオーケストラは帯同しません。残念ながらサンダーキャットもキャメロン・グレイヴスも来ません。ですが、ここでツインドラムを叩くロナルド・ブルーナーとトニー・オースティンは来る。それだけでも凄いことですよ!さらに映像55分あたりや1時間18分辺りなどで、ウニョウニョ、グニョグニョなキーボードソロを弾きまくっているブランドン・コールマンも来る。さらにパトリス・クイン(vo)、マイルス・モズレー(b)、そしてライアン・ポーター(tb)も!! 総勢7名、みんな「THE EPIC」参加メンバーです。
カマシ・ワシントンとその仲間達、いや~、楽しみですね!! 個人的にはブランドン・コールマンに期待!
今日はブルーノート東京にてロベルト・フォンセカ・トリオ。今、開場待ち。ロベルト・フォンセカのピアノが楽しみなのはもちろん、ヤンディ・マルティネスとラムセス・ロドリゲスのリズム隊も超楽しみ!
帰宅後追記:
ロベルト・フォンセカ・トリオ、最高でした~!リズムと情緒が激しく交差する圧巻のステージ!!特にラムセス・ロドリゲスのドラム、半端なかった!!ドラムスにあれほどゾクゾクさせられたのは、多分、昨年ラムセス・ロドリゲスを観て以来です!!今、私が一番好きなドラマー!!
もちろんロベルト・フォンセカのピアノも素晴らしかったです。キューバンならではの音階とリズム!!ラテンの熱さと現行ジャズのクールネスが溶け合ったような、見事な音空間でした!!
帰宅後追記:
ロベルト・フォンセカ・トリオ、最高でした~!リズムと情緒が激しく交差する圧巻のステージ!!特にラムセス・ロドリゲスのドラム、半端なかった!!ドラムスにあれほどゾクゾクさせられたのは、多分、昨年ラムセス・ロドリゲスを観て以来です!!今、私が一番好きなドラマー!!
もちろんロベルト・フォンセカのピアノも素晴らしかったです。キューバンならではの音階とリズム!!ラテンの熱さと現行ジャズのクールネスが溶け合ったような、見事な音空間でした!!
今年12月、上原ひろみ THE TRIO PROJECT のブルーノート東京公演が決定いたしました!!
これはフジロックが終わったばかりで傷心していた自分にとって一番のプレゼント。日程は12月14日から12月20日の1週間。
これは絶対観に行きます!!
ですが今回は特別公演のため、通常と販売/予約受付方法が異なるのだそう。何が違うって、なんと抽選制!
これはどうなんですかね?
しかも当選時に入場整理番号をお伝えいたしますとのこと。
さらに「ご予約は1名様につき1件のみ承ります。」とも書いてあります。
予約するのに懸命に電話したり、ネットの更新を繰り返したり、ライヴ当日は整理券ゲットのため朝早くからブルーノート前に並んだり、あれはあれで一種のイベントのような感じで楽しかったんですけどね。それが問題だったのかな? 毎回毎回、常連客で前の方が埋まってしまうという不公平はあったかもしれませんが、頑張れば必ず良い席でステージを観れるというシステムは、個人的には好きだったんですけど。
もちろん、今回だけが特別なのか? 今後も抽選制になるのか?そこはまだ分かりませんけどね。
どうなるんでしょう?
とりあえず、チケット取れる気がしません…。
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/hiromi-uehara/
ちなみにビルボードライブ大阪公演もあります。日程は12月8日から12月11日。こちらは抽選制ではない模様。
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=9632&shop=2
これはフジロックが終わったばかりで傷心していた自分にとって一番のプレゼント。日程は12月14日から12月20日の1週間。
これは絶対観に行きます!!
ですが今回は特別公演のため、通常と販売/予約受付方法が異なるのだそう。何が違うって、なんと抽選制!
これはどうなんですかね?
しかも当選時に入場整理番号をお伝えいたしますとのこと。
さらに「ご予約は1名様につき1件のみ承ります。」とも書いてあります。
予約するのに懸命に電話したり、ネットの更新を繰り返したり、ライヴ当日は整理券ゲットのため朝早くからブルーノート前に並んだり、あれはあれで一種のイベントのような感じで楽しかったんですけどね。それが問題だったのかな? 毎回毎回、常連客で前の方が埋まってしまうという不公平はあったかもしれませんが、頑張れば必ず良い席でステージを観れるというシステムは、個人的には好きだったんですけど。
もちろん、今回だけが特別なのか? 今後も抽選制になるのか?そこはまだ分かりませんけどね。
どうなるんでしょう?
とりあえず、チケット取れる気がしません…。
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/hiromi-uehara/
ちなみにビルボードライブ大阪公演もあります。日程は12月8日から12月11日。こちらは抽選制ではない模様。
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=9632&shop=2
THE ORNETTE COLEMAN / AT THE "GOLDEN CIRCLE" STOCKHOLM VOL.1
東京は雪が降っております。ぼちぼち積もり始めています。という訳で、ここ数年の我がブログ恒例「雪ジャケ」です。今回はジャズ。オーネット・コールマンがチャールス・モフェット(ds)、デヴィッド・アイゼンソン(b)と共に繰り広げる至極のライヴ。65年ストックホルムにて録音された大名盤です。瑞々しく昂揚感溢れるオーネットのアルト・サックス、そしてその音色に絡み付くようなな、表情豊かなリズムがまた素晴らしい!
雪景色のなかコートを着た3人が並ぶジャケも秀逸。今日のような雪の日に、このジャケを眺めながら素晴らしき演奏に耳を傾けるのもまた一興。
ちなみに私は今日、雪の降るなか、森山直太朗さんのツアー初日を観に埼玉県の戸田まで行ってまいります。ま、妻の付き合いなんですけどね…。とは言え、それなりに楽しみだったり。雪、止むと良いな~。
14.02.08 雪ジャケ BRUCE COCKBOURN / HIGH WINDS, WHITE SKY
13.01.14 雪ジャケ MUD ACRES / WOODSTOCK MOUNTAINS/a>
12.01.23 雪ジャケ STEPHEN STILLS / STEPHEN STILLS
東京は雪が降っております。ぼちぼち積もり始めています。という訳で、ここ数年の我がブログ恒例「雪ジャケ」です。今回はジャズ。オーネット・コールマンがチャールス・モフェット(ds)、デヴィッド・アイゼンソン(b)と共に繰り広げる至極のライヴ。65年ストックホルムにて録音された大名盤です。瑞々しく昂揚感溢れるオーネットのアルト・サックス、そしてその音色に絡み付くようなな、表情豊かなリズムがまた素晴らしい!
雪景色のなかコートを着た3人が並ぶジャケも秀逸。今日のような雪の日に、このジャケを眺めながら素晴らしき演奏に耳を傾けるのもまた一興。
ちなみに私は今日、雪の降るなか、森山直太朗さんのツアー初日を観に埼玉県の戸田まで行ってまいります。ま、妻の付き合いなんですけどね…。とは言え、それなりに楽しみだったり。雪、止むと良いな~。
14.02.08 雪ジャケ BRUCE COCKBOURN / HIGH WINDS, WHITE SKY
13.01.14 雪ジャケ MUD ACRES / WOODSTOCK MOUNTAINS/a>
12.01.23 雪ジャケ STEPHEN STILLS / STEPHEN STILLS
9月12日、ジャズ/フュージョン界を代表するキーボード奏者の一人、ジョー・サンプルが亡くなられました。75歳。昨年、肺炎で入院し、その後も入退院を繰り返していたそうです。
ジョー・サンプルと言えば、数々のソロ作はもちろん、クレセイダーズ時代が有名ですが、ルイジアナ音楽ファンの私にとって印象的だったのは、彼が自身のルーツでもあるザディコに取り組んだクレオール・ジョー・バンドでした。ルイジアナの名だたるザディコ・アーティストをゲストに招いたアルバム「CREOLE JOE BAND」(写真)も見事でしたが、2011年、2012年の2度に渡る来日公演は、彼自身もアコーディオンを弾き、ザディコの楽しさを日本のファンに伝えてくれる素晴らしいステージでした。あれからまだ2年程しか経っていないのに、残念でなりません。また来日してルイジアナのアーティストと共にザディコを聴かせてくれるとばっかり思っていたんですけど…。
ジョー・サンプルさん、安らかに。
~関連過去ブログ~
12.09.16 クレオール・ジョー・バンド@ブルーノート東京(2012年9月11日)
12.09.10 クレオール・ジョー・バンド
11.05.21 クレオール・ジョー・バンド@ブルーノート東京(2011年5月19日)
ジョー・サンプルと言えば、数々のソロ作はもちろん、クレセイダーズ時代が有名ですが、ルイジアナ音楽ファンの私にとって印象的だったのは、彼が自身のルーツでもあるザディコに取り組んだクレオール・ジョー・バンドでした。ルイジアナの名だたるザディコ・アーティストをゲストに招いたアルバム「CREOLE JOE BAND」(写真)も見事でしたが、2011年、2012年の2度に渡る来日公演は、彼自身もアコーディオンを弾き、ザディコの楽しさを日本のファンに伝えてくれる素晴らしいステージでした。あれからまだ2年程しか経っていないのに、残念でなりません。また来日してルイジアナのアーティストと共にザディコを聴かせてくれるとばっかり思っていたんですけど…。
ジョー・サンプルさん、安らかに。
~関連過去ブログ~
12.09.16 クレオール・ジョー・バンド@ブルーノート東京(2012年9月11日)
12.09.10 クレオール・ジョー・バンド
11.05.21 クレオール・ジョー・バンド@ブルーノート東京(2011年5月19日)