かたつむり・つれづれ

アズワンコミュニテイ暮らし みやちまさゆき

終末なのか完成なのか

2014-11-01 18:43:18 | アズワンコミュニテイ暮らし

きょうの夕方テレビで、在宅で亡くなっていった95歳の男の方の

記録が報道されていた。

90歳を過ぎて、ガンが発見され、奥さんや娘さん、看護の方に

看取られながら、静かに息を引き取った。

あきらかに余命いくばくももない状態でも、「頭、洗おうか?」と

問うと首を「うん」と振った。

身だしなみのよい人だったらしい。

部屋には、彼が好きだった音楽が流れ、壁には歳をとってからの

手習いの絵が貼ってある。

娘さんが「お父さんの美術館よね」と言っていた。

彼は板前さんであり、バンドのメンバーで横須賀のキャバレーなどでも

演奏していたとか。

ベットで寝ている彼は若いときの面影はないけど、その顔の色艶は

これから命を終える人とは見えない。生き生きと血色がいい。

つやつやしている。

ハッとする。

命を終えると、思っている・・・

最近、理想の暮らしを語る会で、死を終末とみるか、完成とみるか、

自分はどうとらえているんだろう?

テレビのタイトルも「在宅で終末期をむかえる」みたいなタイトルだ。

その老人は、みんなに看取られて、静かに息を引き取った。

あれは、終末だったのか、完成だったのか。

命を終えたのか、命を全うしたのか?