今年2回目のアズワンコミュニテイ鈴鹿の探訪企画が
1月18,19日1泊2日であった。
この企画に関わっている者として、アズワンという
コミュニテイの試みがどんなものか、実際に場所や人に
触れてもらいながら、来訪された方々の活動や人生に
なにがしかの参考になればと願っている。
京都から女性は、整体の仕事をしながら誰もが幸せに
暮せる社会を模索している。
いっしょに見えた女性は、余命6ヶ月のガンと告知されながら、
「もう2年も生きてるの」と明るい。
大阪からは、40前のご夫婦。ご主人は、IT関係の会社を
一人で起業している。「仕事だけでなく、人との自由な
つながりも大事にしたい」
長野からやってきた女性は、特養の介護をしている。
その日夜勤明け。寝ていない。「あけられるのは土日だけなので」
仲間と農の研究会をしているが、もっとお互いがつながっていけないか
と思っている。
18日午後、はたけ公園、お弁当屋さん、コミュニテイの仕組みなど
見学。
18日夜と19日朝、探訪してみて、感想を出し合った。
「働くことと暮らすことが、お金を介在させなくてもやれるのか、
今回まわって見て、そんなふうにやれるかもと、考えさせられた」
「そりゃあ、お金の心配しないで、ホントウに自分がやりたいことが
自由にやれたら、そんないいことはない」
「心の世界がすっきり解放されたら、いろいろな問題は解決する
と思う」
「じぶんの気持ちをみてみると、お金がなかったら不安だわ」
「おふくろさん弁当屋さんでは自由に楽しく働いているといっても、
そこでやりたいという人が来て、受入れできないときだってあるの
ではないか。そんなだったら、自分たちの仲間はいいけど、境が
できるのでは?」
「お金がないと安心できない」「お金があったら安心する」
「安心できる、とか安心の状態ってどんなんだろう?」
「それは、心のことが解決されたら実現するだろうか?」
「自由な社会って、どんな現れをするのだろう?」
懇談会が俄かに活気づいてきた。
いつも思うこと。
いよいよ、参加した人たちの心や頭が活発に動きはじめた
ころに、探訪DAYの企画そのものは終わりになるんだよな。
一回の探訪DAYだけで、「分かった」となってしまうのは惜しい。
「ホントウはこうなりたいのに」、「こうなったらいいのに」と
思っていることでも、意外と簡単に「そんなの無理」と諦めて
いないか。
諦めるという意識もなく、「世の中、こうなっている」と、
そういうところから、いろいろ考えている。
アズワンの試みが、そのへんのところ、「ホントウにそうだろうか?」
と自問からはじまって、ともに検討したい、そういう人たちに
使ってほしいと、願っているのかな。