かたつむり・つれづれ

アズワンコミュニテイ暮らし みやちまさゆき

隣人栗屋さん

2012-04-28 08:11:52 | アズワンコミュニテイ暮らし
 今の家には、一昨年の暮れに引っ越してきた。
 近所づきあいをしているのは、東に三軒目の高山翁と西隣の
栗屋さん。
 栗屋さんは、週に一回、晩ごはんを食べにくる。
 昨夜、いっしょに食べた。

 筍づくし。タケノコの煮物。タケノコご飯。若だけ汁。
 ワラビを湯がいて、持ってきてくれた。
 苦くて、すこししか食べられなかった。
 栗屋さんは、「ぼくにはこれぐらいはいけるんだけどな」と
つぶやいた。

 毎週水曜日は、近所の若者や女の方が晩ごはんを食べにくる。
 その夜はにぎやかな食卓になる。
 

 

 その日は、アサリのスープ仕立てが食卓に。
 「わあ、立派なアサリじゃん」
 「それ、栗屋さんがもってきてくれたのよ」と妻。




 地域通貨メンバーのお店に行ったら、筍がいっぱい並んでいた。
 栗屋さんが掘ってきた。


 

 彼は、地域通貨で出そうという気があまりないように見える。
 周りが、「何リンカにする?」と聞く。
 「何リンカかなあ」と彼が、つぶやく。
 「じゃあ、これだけにするけど、いい」
 「ああ、いいですよ」
 こんな感じかな。

 彼の近しい仲間は、彼のことを、縄文人という。
 言われても、「そうかなあ」といった表情で、すこし微笑む。
 河口でカキを取ってきたり、山菜はどこに何があるか、頭に
入っているらしい。
 妻が、「八重桜の葉がほしいけど、どこにあるか知ってる?」と
聞いたら、
 「それは、青少年の森に入って、橋をわたって、右側にあるよ」と
すぐ出てくる。
 夏になったら、カブトムシが、どこのどの木に行けば、どんなふうに
いるか、カンだというけど、だいたいわかるらしい。
 
 

 あっ、いま誰か、玄関にきたらしい。
 妻が枝をもって、居間にきた。
 「いま、栗屋さんがもってきてくれたの」
 「へええー」