中排気量に多く見られる傾向に、かつては「4気筒エンジン」を搭載していた車両が、
今では「2気筒(パラツイン)」もしくは「単気筒」に進化?いや変化したものが多く存在しますよね。(笑)
これは一体なぜなのか?
一説には製造コストが、かかり過ぎると言われていますが、全くもってその通りです。(笑)
実はこの問題、エンジンだけでなくフレームやら、リアアームなど細部にまで、そのコストパフォーマンス化がオートバイに及んでいます。
例えば80年代後半に登場していた、ホンダ「CBR250RR」やヤマハ「FZR250RR」などと比べ、
今のホンダ「CBR250RR」やヤマハ「YZF-R25」は、一見今風で美しく見えるのですが、
とても素材が「安いのもの」を使っています。
もちろんエンジンもそうで「4気筒」から「2気筒」へ、はたまた最高出力も10ps近くパワーが下がってしまってます。
これには「4気筒エンジン」そのものの複雑な構造が「コストを上げてる」とも言えますが、
実は最大の問題に、排気ガス規制による「インジェクション化」が大きく関わっているんですよね。
「2気筒」を制御する「インジェクション」と「4気筒」を制御する「インジェクション」では製造コストに大きな違いがあります。
なので、安価に作れる「2気筒」を必然的に使用する事になってくるんですね。
ただし昔の機械式キャブから「インジェクション」となった事で「吸気効率」が上がり、
フィーリングそのものは、思ってるほど「大きく差が生じていない」って事も知ってて欲しいです。
逆に、かつてのアルミフレームだったり、強力なリアアーム、フロントのダブルディスクなど、
車体に関するコストダウンの方が、今の新しいバイクの残念なところだったりします。
メーカーも必死で、このチープな部分をデザインや設計で、なんとかまとめているのが現状です。
多くのユーザーが、今の250ccや400ccクラスを昔のような「4気筒」にして欲しいと願っていると思います。
だか今の状況を見ると、まだその様なバイクが出る気配はない。何故なのか?
その要因はとにかく「販売価格」です。
新しい現行型ホンダ「CBR250RR」が「2気筒エンジン」で70万円を超える価格帯になった事で、
世間では賛否両論を巻き起こした経緯がある様に、仮に「4気筒」を搭載したヤマハ「YZR-R25R」って車両が出たら、
さて、新車価格は一体いくらになるでしょうって感じです。(笑)
まぁ、まず確実に、100万円は超えるでしょうね。
例えエンジンが「4気筒」になったと言っても、250ccクラスのバイクに100万円以上の予算をつぎ込むのか?
もちろん需要が高まればその分、価格は下がります。
しかし、今の状況を考えると非常に厳しい事が言えます。
なので多分、この価格になる事は間違いないと考えられます。
ただ「貨幣価値」を考えると、20以上年前の価値と今とでは多少「違いがある」ことは間違いないです。
その分、バイクも高くなってる。当たり前のことですよね。(笑)
それに対して問題なのは、一般のサラリーマンの現在の平均「年収」です。
多分ですが、中には20年前の方がボーナスもたくさん出て「年収が高かった」って人もいるでしょう。
要するに物価は上がってるけど年収は変わらない、もしくは下がっているってのが原因とも考えられます。
昔を知るボクなんかは、高性能な中型バイクでも50万円も出せば「新車で買える」ってことを覚えています。
なので、国産バイクが200万円を超えるなんて、今でも信じられない気持ちです。
新しい(若い世代)と、過去を知る年配世代ではこのギャップが大きなものになってる事も間違いないです。
しかも今のバイクブームの主役は年配者です。
やはり高ければ買わないって事になってしまいますよね。(笑)
この意識が存在する限り、中排気量に「4気筒」を搭載した新しい車両は出てこないでしょう。
メーカーも開発資金をたくさん使って、数の売れないバイクを作ったりしないでしょうしね!(笑)