いわゆるホンダ最後の並列4気筒エンジンを搭載した「大型クルーザー」または「アメリカン」と呼ばれる車両がこの「CB750カスタム」だったりします。
登場は1981年からなのですが、その前年の1980年に、まず「750カスタム・エクスクルーシブル」が登場し、その後継モデルとして誕生したオートバイ
でした。そもそもは、それ以前からあった大型スポーツバイクに属する「CB750F」を基本ベースとした車両なので、搭載されてるエンジンはそこからの
流用モノで多少味付けを変えた仕様だったりします。振り返れば1970年代からあるこの手の「大型クルーザー」もこれ以降に関してはV型エンジンへ移行し、
よりハーレーダビットソンを模したロー&ロングなものに変貌していくのですが、ここまでは単にスポーツバイクのシート高を下げて、プルバックされた
ハンドルを、付けただけのものが「クルーザー」の主流だったって事がよく分かります。ただ、今こう言った車両を見返しますと、かえって現行型には無い
味わいがあり、これはこれで良いんじゃないかって、そう思える部分もあります。特にエンジンですがスポーツバイクで使用されたものがそのまま搭載されて
いますから、加速力やトップスピードに不満はないでしょうし、ツーリングを主体に考えるとオートバイの素性として悪くない気がするんですよね。ただし、
もちろん車両自体は古いですから故障や、搭載されてる装備に関しては、後からアップデートしないといけない感じですが、ピカピカにして比較的ノーマルに
近い状態で乗るのも良いかも知れません。で、その詳細なスペックを見てみますと、エンジンは「CB750F」から流用された、空冷式4スト並列4気筒DOHC
4バルブで、正式な排気量が748cc、最高出力は65psで、最大トルクが5.9kg、車重は乾燥重量で236kg、ガソリンタンク容量が満タンで16リットル、
市街地での平均燃費が大体20kmとなっています。またフレームは、スチール製のダブルクレードル式で、ホイールサイズがフロント19インチ、リア16インチ、
トランスミッションは5速MTで、ブレーキはフロントがダブルディスク、リアもディスクブレーキとなっています。さらにマフラーは4本出しで、リアの
サスペンションも2本サスを採用、シートは2段式でメッキやアルミパーツが多く使われてて、高級な印象を与えるものになっています。結局は特別な仕様では
なくあくまで素朴なレイアウトで、フィーリングを与えた当時の思想がよく分かる車両と言える気がします。ただこれが今の「クルーザー」と比較して大きく
違うものとされる反面、逆に不思議な魅力を放ってる気もするんですよね。スタイルに共感できれば選択しろとして良いかもしれません。で、最後に現在の
中古相場を見て見ますと、大体安いもので75万円あたりから、高いもので85万円前後で取引されてる様です。極端な価格差がないですし、驚くほどの高額な
ものにはなっていないので、球数は少ないですがじっくり探して見てはいかがでしょう!さて、今日はそんな「CB750カスタム」をご紹介しましたが、いかが
だったでしょう!(笑)