1994年に登場したスズキ「インパルス400」GK79A型です。
90年代初頭に起こったネイキッドブームにあって、最後に登場したモデルとなります。
最初に登場し、バリューが高く人気があった「ゼファー400」、
そして信頼性や素直な乗り味が好評だったホンダ「CB400スーパーフォアー」。
また、性能的に定評にあったヤマハ「XJR400」と、
各車が、それぞれの特徴を生かして多くの販売に成功していた中、
後発でありながら「インパルス400」に関してはイマイチ、パッとしなかった経緯があります。
コンセプトは初期モデルの「GSX400FSインパルス」を彷彿させるリメイクで、
それ以前に登場していた「GSX400Sカタナ」とは違うスタンダードなものを狙ったバイクです。
搭載されるエンジンは「GSX400Sカタナ」の流用もので、
水冷式4スト並列4気筒DOHC4バルブで排気量が398cc。
最高出力は53psで6速MT、機械式キャブとの組み合わせです。
「バンディット400」にも同じものが搭載されていたのですが、こちらは可変バルブ仕様となっていました。
ガソリンタンク容量は16リットルで、市街地走行の平均燃費が約20km。
1回の給油で走れる航続距離は約320kmという計算になります。
タイヤサイズはフロント110/70-17 54H、リア140/70-17 66H。
イメージ付けとしてヨシムラカラーなど特別カラーも販売されていました。
この「インパルス400」の失敗は、まず強い特徴がなかったことじゃないかと思われます。
「GSX400FSインパルス」をイメージしたデザインも「そうかなぁ〜?」って感じですし、
逆にもっと昔の「GS750E」に近い印象すら受ける気がします。
個人的な意見になってしまいますが、
なら、思い切ってAMA(アメリカスーパーバイク選手権で活躍した)「クーリーモデル」とかに近づけた方が、
売れたんじゃないかって思うんですよね。
実際、スズキファンでこの「インパルス400」を購入した人のカスタムを見ると、
そっちのイメージに近づけたものが多いように感じられます。
だったら最初からもっと「GS750E」に近いデザインであった方が良かったことになりますよね。(笑)
結局、1999年で生産終了し、油冷エンジンを搭載した「イナズマ400」に移行します。
現在の中古市場を見ると程度の良いもので約80万円あたり。
完全にプレミアム価格となっており、50万円以下を探すのが困難なぐらい値段が高騰しています。
今になってなぜか評価が上がってるんですよね。
この価格に関しては「GSX400Sカタナ」や「イナズマ400」の市場より高額だったりします。
新車ではあまり売れなかった「インパルス400」ですが、
中古では人気が高いモデルとなっているのは不思議な現象ですね〜!(笑)