ボク(現在56歳)にとって一番オートバイとの繋がりが深かった「オートバイ最盛期」の80年代にプレイバックすると、
個人的に色々なオートバイの情報が走馬灯の様に蘇るのですが、そんな中でも今日は「珍しい2台」をご紹介します。(笑)
それは当時、スズキから販売されてたスポーツバイクにあたる「ウルフ250」と「コブラ」です。
まず、名前がカッコ良いですよね。(笑)
どちらも「250ccクラスの中型バイク」ですが、2ストと4ストのエンジン違いの「姉妹車」の様な存在でした。
まず「ウルフ250」が1988年に2ストV型2気筒エンジンに進化した「RGV250Γ」のカウルレス(ネイキッド)モデルとして先に登場します。
で、その翌年の1989年に「GSX-R250R」のカウルレス(ネイキッド)モデルとして今度は「コブラ」が1年遅れで登場するんですよね。
基本的にはこの2台、同じコンセプトで作られたモデルですが、先にも述べた様にエンジンが大きく違い、
先に登場した「ウルフ250」はV型2スト、そして翌年に登場した「コブラ」は並列4気筒エンジンを持つ4ストで設計されていました。
時代は中型バイクからなる「レーサーレプリカ全盛期」で、各社「1年単位で新モデルを登場させる」ほど盛り上がってた時です。
そんな時代のオートバイですが、どちらも今からすると珍しく懐かしく「強烈」なモデルだったですね。(笑)
今の時代では、コストがかかり過ぎて絶対に作れないオートバイじゃないでしょうか。(笑)
例えば「ウルフ250」だとアルミフレームにアルミのスイングアーム、純正で本格的なチャンバーが搭載されててエンジンは新設計の2ストV型、
パワーは当時としての規制前なので250ccで45psの出力を誇り「RGV250Γ」より「低速時の加速をより高めた」設定となっていました。
また「コブラ」も同じくアルミフレームにアルミのスイングアーム、ステップ位置は「GSX-R250R」より高めで軽量、
確実に峠で速いマシンを目指した感があり、エンジンも「GSX-R250R」譲りの4スト並列4気筒DOHC4バルブで、
パワーは45psで同様に「GSX-R250R」より「低速時の加速をより高めた」設定となっていました。
こんなオートバイが出現した背景って、言わずとも確実に「峠を走る小僧たちに向けたモノ」だったと考えられます。
悪く言えば、メーカーがあえてこのオートバイで一般道である峠に行って「違反行為をして下さい」って言ってる様な状況ですね。(笑)
また、同時期で考えると他のメーカーでこれに相当するモデルはなかったのですが、
峠で転倒し仕方なくカウルを外したレーサーレプリカ(自虐ネイキッド)マシンが唯一のライバル車と言える感じです。
ただ後に、同一コンセプトとしてヤマハから「R1-Z」などが登場する事にはなっていきますけどね。(笑)
また結果的には90年代に入りレーサーレプリカが衰退すると共に2台とも姿を消す事になります。
なので、どちらも「2世代目が登場しなかった」ため、今となっては珍しいオートバイになってると言う経緯だったりします。
中古市場を見るとどちらも球数は少なく、あっても100万円近い高額商品となっています。
要するに人気がある訳ではないけど、珍しいために高値が付いてると考えられますね。(笑)
まず見かける事はない2台ですが、オジサンになった「50歳代以上の世代」には超懐かしオートバイじゃないでしょうか!(笑)