宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

石巻市大川,北上地区で被災農地の土づくり現地検討会を開催しました。

2021年07月28日 16時47分05秒 | ⑨大規模自然災害等からの復旧・復興
 7月12日に当普及センターのプロジェクト課題「被災農地の土づくり」現地検討会を開催しました。石巻市の大川,北上地区の復旧農地は,東日本大震災の津波によって作土が流失したため,新たに客土を行いました。しかしながら,収量が低いことが課題となっており,堆肥などの有機物施用による土づくりが必要となっています。また,復旧農地では大規模土地利用型法人が担い手となり200ha弱の大面積の水稲を作付しており,省力化するために乾田直播栽培にも取り組んでいます。普及センターでは,復旧農地の地力向上に向けて堆肥を活用した土づくり実証ほや乾田直播栽培の生育調査ほを設置し,調査を行っています。
 今回は(株)宮城リスタ大川,(株)ゆいっこ,(農)みのりのプロジェクト課題対象経営体や,北上川沿岸土地改良区,石巻市河北総合支所地域振興課,JAいしのまき,東部地方振興事務所農業農村整備部などの関係機関約30名が集まり,大川,北上地区のほ場を巡回し,地力向上のため堆肥を散布したほ場,散布しなかったほ場での水稲の生育状況の違いや,乾田直播栽培と移植栽培での生育状況の比較などを行いました。堆肥を散布したほ場や除草剤を適期に散布できたほ場では順調に生育が進んでいました。出席者たちはそれぞれのほ場の特徴や管理方法などについて意見交換を行い,土づくりや乾田直播栽培への理解を深めていました。普及センターでは今後も復旧農地への栽培支援を行っていきます。

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凍霜害対策技術(防霜ファン)勉強会を開催しました

2021年07月28日 14時19分43秒 | ④園芸産地の育成・強化支援

令和3年7月21日(水),栗原合同庁舎において凍霜害対策技術(防霜ファン)勉強会を開催し,管内のりんご生産組合代表者等15名が参加しました。
    
    本年度,春先の降霜により,りんごの結実率や果実品質等に大きな被害が出ており,生産者からの「凍霜害対策技術について改めて勉強したい」との声から,防霜対策技術の一つである防霜ファンについて,メーカーより技術指導を受けようと企画したものです。
    
    今回の勉強会では,防霜ファンメーカーから,商品紹介だけではなく,年々深刻になっている温暖化の現状,凍霜害に遭遇しやすい園地形状や気象条件などの他,防霜ファン開発に当たって積み重ねてきた研究と科学的な裏付けから,防霜ファンによる凍霜害回避のメカニズムとその効果を丁寧に説明いただきました。
    
    温暖化により,平均気温が年々上昇し,りんごの生育ステージが早まることで,凍霜害に遭遇する危険性が増してきています。導入に当たっては経営的な面からも検討しなければなりませんが,生産者の多くは,「このような『異常気象』が『通常気象』になってしまうようであれば,りんご経営,産地が危機に陥る。何らかの対策を講じていかなければならない。」と危機感を持っています。
    
    
    普及センターでは,今後もタイムリーな研修会や情報提供等を通じ,りんご産地の強化を支援していきます。

宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班     
TEL:0228-22-9437/FAX:0228-22-6144


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