登米管内の大豆栽培面積は約1400haとなっており、県全体の約15%を占めています。
7月25日、米山地区で現地検討会が開催され、生産者、関係機関約15名が参加しました。
最高気温37℃の猛暑の中、8ほ場を巡回し生育を確認しました。6月上旬まで播種したほ場の生育は比較的良好でしたが、それ以降播種したほ場では、極端な少雨による出芽不良や生育の停滞が見られ、蒔き直しを行ったほ場もありました。
室内での研修では、病害虫防除と、水分不足の対策として「畝間潅水」について普及センターから説明しました。また、メーカーの担当者からは除草剤の体系処理や肥料の施用方法について説明がありました。生産者からは「厳しい気象条件だが、今生育している大豆はできるだけ生かしていきたい」との声がありました。
作物にとっては厳しい気象の年となっていますが、普及センターでは、継続して大豆生産への支援を行ってまいります。
<連絡先>
宮城県登米農業改良普及センター 先進技術班
〒987-0511 宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
電話:0220-22-6127 FAX:0220-22-7522
農地整備が各地で行われている大河原地域では、高収益作物の栽培に関心が高まっています。このような背景から、普及センターでは令和7年7月23日に管内の先行事例であるさつまいもと加工用トマトの現地検討会を開催しました。
川崎町の農事組合法人ふるせきファームでは、さつまいもの栽培が4年目を迎え、病害虫や雑草、獣害を経験し、ようやく今年安定した収量が見込めそうだとの説明がありました。また、ヤンマーアグリジャパン(株)からは、作付けや防除など畝をまたぐ作業が何度も行われる畑作での、RTKトラクターの畝立ての重要性が紹介されました。
柴田町の農事組合法人葉坂の希望の郷の加工用トマトほ場では、初めて地這いの加工用トマトを見る参加者も多く、カゴメ(株)の職員からは、契約栽培の仕組みなどが紹介されました。
当日は大変暑い日ではありましたが、管内で農地整備を行っている地区の法人などを中心に約 60名が参加し、栽培方法や収益性について熱心に質問する姿が見られました。
令和7年7月24日に気仙沼市本吉町内で気仙沼金のいぶき協議会による現地検討会が開催され、生産者や関係機関等9名が参加しました。
「金のいぶき」生産ほ場を2か所視察し、今年の高温・少雨の状況の中でも順調に生育している状況を確認しましたが、今後の水不足による影響を心配する声がありました。
普及センターから、幼穂形成期以降の肥培管理について説明し、併せて出穂期以降の積算平均気温を目安とする刈り取り適期を把握するため、各生産者に出穂期の記録を依頼しました。
今後も、「金のいぶき」の高品質生産に向けた適切な栽培管理のための巡回指導を行っていきます。
<連絡先>
宮城県気仙沼農業改良普及センター 先進技術班 TEL:0226-25-8069 FAX:0226-22-1606
令和7年9月5日、6日に宮城県総合畜産共進会(肉用牛の部)が開催されます。
それに向け、仙南地域では、令和7年7月11日に仙南地域和牛共進会が開催され、代表牛10頭を選定しました。
令和7年8月4日には、その代表牛を集め、宮城県総合畜産共進会でトップをとるための指導会が開催され、仙南地域共進会からこれまでの牛の管理でどの程度大きくなっているか、太りすぎていないかなどを確認し、今後の牛の管理を確認しました。
また、牛の調教指導員の守屋慶市氏から、本番当日に牛を良く見せるための牛の手入れ・扱い方、群出品の整列の仕方などを学びました。
今回の指導で学んだことを生かして牛の管理に注意を払い、宮城県総合畜産共進会でトップを目指したいと思います。
〈連絡先〉大河原農業改良普及センター 先進技術第一班
TEL:0224-53-3496 FAX:0224-53-3138
令和7年8月5日、JA新みやぎあさひなねぎ部会の視察研修会が開催され、部会員13名が参加しました。
研修は、JAいしのまき矢本長ねぎ生産組合の組合員のほ場を視察し、園主とJAの担当者から産地の概要や栽培している品種の特徴、高温対策について説明を受けました。
他産地の生産者とほ場管理や栽培技術、部会活動について積極的に情報交換を行い、有意義な研修となりました。
普及センターでは、JA新みやぎあさひなと連携しながら、ねぎの生産振興を支援してまいります。
〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第一班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8410
FAX:022-275-0296
E-mail:sdnokai@pref.miyagi.lg.jp
令和7年7月24日、名取市の下余田Ⅱ期地区の担い手である高柳生産組合との打合せ会議が開催され、農業経営・就農支援センター(みやぎ農業振興公社)等に出席いただき、法人化支援等のアドバイスをいただきました。
アドバイスの内容は、従事分量配当について「作業日誌による従事時間制」を採用することや利用分量配当の扱い、先進地視察の実施等これからの組合運営の方向を示した貴重なもので、組合員からも積極的な意見が出されました。
また、JA仙台経営支援課長から、「JA仙台の契約専門家による相談対応」の提案をいただき、高柳生産組合で受けることになり、同課からも、継続した支援をいただけることになりました。
併せて、法人名が「農事組合法人高柳ファーム」に決まり、より支援の重要性が増してきました。
普及センターでは、今後も関係機関と連携し、下余田Ⅱ期地区のほ場整備実施に向けて、担い手の体制構築を支援していきます。
<連絡先>
宮城県亘理農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143
令和7年8月1日に,利府町春日地区において、地域おこし協力隊が栽培管理を行っている梨園で天敵ダニ製剤の現地検討会を開催しました。地域の農業者や農薬メーカー、東北農政局等が参加しました。
このほ場は、今年度県が実施した「みどりの食料システム戦略」にかかわる事業の「グリーンな栽培体系加速化事業」を活用し、天敵ダニ製剤の導入実証を行っているものです。導入した地域おこし協力隊の園地は、昨年度、ダニ類の大量発生に悩み、農薬散布に大変苦労したとのことでした。天敵ダニ製剤の利用については、事前の準備や園地の下草管理、使用する殺虫剤の選定など条件を整える必要があり、一般的な生産者でも難しいところがありますが、栽培暦2年目の彼らがチャレンジしています。今年の猛暑にもかかわらず、ダニ類の発生はいまのところごくわずかで、今後の状況を注意深く観察していきます。
普及センターからは、これまでの経過の説明し、宮城県農業・園芸総合研究所の研究員からこれまでの調査の経過を説明しました。また、農薬メーカーから商品の情報提供を行い、参加者の理解が深まりました。参加者は実際に虫メガネを使って、ダニ類を探しましたが、見つけることはできませんでした。
普及センターでは,今後も,天敵ダニ製剤の利用など環境にやさしい栽培方法の普及に取り組んでいきます。
〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 先進技術第2班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8374
FAX:022-275-0296
E-mail:sdnokai@pref.miyagi.lg.jp
令和7年7月29日、みやぎ農業未来塾「第2回地域農業紹介講座」を開催しました。講座には、管内で先進農業体験学習(以下、体験学習)を行う宮城県農業大学校1年生13人が参加しました。体験学習は、農業大学校のカリキュラムの一環で、先進的な農業経営を実践している農業者の元で、農業技術や経営について学ぶものです。今年度の体験学習は9月8日から10月10日の33日間で行われる予定です。
講座では、地域農業の概況を説明した後、体験学習の受入先からのメッセージや栽培品目・作業内容について、事前に撮影した動画により紹介しました。学生の皆さんは、農園のこだわりや関係者の名前等を熱心にメモし、受入先からのメッセージに、気持ちを引き締めて緊張した様子で聞き入っていました。また、農業大学校の先輩の就農事例も動画で紹介しました。
最後に、学生1人ひとりから体験学習に向けた決意表明をしていただきました。それぞれの発表内容から、今回の体験学習を将来の進路を決める良い機会にしたいという強い思いが感じられました。
当普及センターでは、今後も農業大学校と連携し、地域の農業を担う人材の確保と育成に努めてまいります。
<連絡先>
宮城県亘理農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143
令和7年8月1日に全国農業協同組合連合会東北営農資材事務所主催の「大豆難防除雑草対策実証ほ見学会」が開催され、生産者・関係機関等25人が参加しました。
実証試験は、アサガオ類の難防除雑草が繁茂し、減収や手取り除草が強いられている大豆ほ場において、「ラウンドアップマックスロード(除草剤)」及び「トレファノサイド乳剤(除草剤)+土壌混和」の組み合わせによる体系的な防除効果を検証しています。
県内5JAで10人の生産者が実証試験に取り組んでおり、今回、株式会社やまもとファームみらい野が会場になりました。
始めに、日産化学株式会社から昨年の実証試験の結果説明があり、続いて、亘理農業改良普及センターから大豆の生育状況を説明しました。最後に、株式会社やまもとファームみらい野から実証ほの耕種概要や玉ねぎ・大豆・秋冬ねぎの輪作体系を実現させるために大豆の難防除雑草対策に取り組んでいることが説明されました。
その後、実証ほに移動し、参加者全員で除草効果を確認しました。総括として、農研機構 浅井 雑草グループ長から「雑草が無く、体系防除の効果が出ている」とコメントがありました。
普及センターでは、今後も収益性の高い水田農業の展開を支援してまいります。
<連絡先>
宮城県亘理農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143