「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

夜行列車の旅

2021年08月29日 | パリから足を伸ばして

夏休み最後の旅行は、パリから約700km南のカルカッソンヌまで、夜行列車で向かいます。TGVを乗り継いで4時間以上、飛行機だとトゥールーズ空港まで行って電車に乗り換えて…となりますが、夜行列車ならパリから直通だし、夜行列車の旅はなかなか日本ではできないので。

日本では夜行列車はほとんど残っていませんが、ヨーロッパでは、環境問題の観点から飛行機での移動が避けられる傾向にあることも手伝って、若者を中心に比較的安い夜行列車の旅が見直されており、ドイツ・オーストリアを中心に一時は廃止となった夜行列車が復活されたりしています。フランスに残る夜行列車は3,4路線、そのうち、今回乗った地中海に面するスペイン北端のPortBouに向かう夜行列車は、バカンス中ということもあって満席のようです。若者のみならず、家族連れなどが多いようでした。

22時前に、パリ南部のオーステルリッツ駅に着くと、列車のホームに行く前にパス・サニテール(ワクチン接種証明または陰性証明)の提示を係員に求められ、チェックが済むと青いリストバンドを腕に巻かれます。さらに進むと、改札の手前でも係員が立っており、すでに青色のリストバンドをした乗客は「ファスト・パス」と書かれた列に並び、指定席券の席番をチェックされていましたが、そうでない乗客は改札口で乗車券とパスサニテールの提示を求められていました。

 

いよいよ列車に乗り込みます。列車は13両編成で、先頭の3両はフランス南部のLatour行き、残り10両はPortbou行きでした。手間の一両は椅子席車両でしたが、それなりに乗っている人がいました。寝台は4人一部屋の1等寝台と6人一部屋の2等寝台があります。4人家族なので、家族で個室を使ったほうが気楽なので1等にしましたが、結果的に正解でした。

2等車も見に行きましたが、日本の昔のB寝台のように3台寝台で、しかも上段と中段はベットの幅も狭そうです。これは子供との添い寝など絶対できないでしょう。

 

寝るときは、ベッドの上の寝袋式のシーツを広げ、その中に入って寝る形になります。壁の顔の位置に網掛けの物入れがあるほか、入り口のドアの脇に小さな読書灯もあります。個室のドアはロックが2重にかけられるほか、マイクの音量や冷暖房の強さを調節できるつまみもありました(あまり調整は利かなかったけど)。意外と細かい気遣いがされた作りになっています。

また、アメニティセットもあり、紙パックに、アイマスク、耳栓、歯磨きの代わりの飴(美味しくはない)、紙ナプキン、除菌おしぼり1枚が入っているほか、500mlのペットボトルの水が一人に一つずつついています。

ちなみに、アメニティグッズが入っていた段ボールの箱は、裏にスウドクがあって、結構遊び心を感じます。次の日に軽い気持ちでスウドクを解き始めたら、結構難しくて全問解くのに15分くらいかかりました。(当日やったら眠くなりそう…)

肝心の夜行列車の寝心地ですが、久々に鉄路を走る振動の揺れ(夜行列車に乗ったのは「あさかぜ」以来約30年ぶり)を感じるのは懐かしく、かつて日本の夜行寝台に乗って旅行したことや、学生時代に一人でヨーロッパを旅行した時に、ホテル代と時間を稼ぐために夜行列車によく乗ったことを思い出しました。なかなか旅情を感じるものがありますが、私たちの個室は車端だったので、壁を隔てたトイレや洗面所のドアの開閉音が気になりました。また、寝相が悪いのに上段に寝た息子が寝台から落ちやしないかと思ってたびたび目が覚めました。ただ、子供たちは結構眠れたようですし、体を横に休めることはできるので、冬はこれでスキーに行くこともできるかも…。



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