「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

四万十川

2006年11月29日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
四国といえば訪れたいのが、最後の清流といわれる四万十川
自転車で一周した際も、その響きにつられて上流から下流へた辿った。清流に見とれてカメラを川に落としたけど・・・。

今回は、四万十川沿いの農家民宿に泊まるのと、四万十川でのカヌー体験を楽しみにしていた。

まずは、農家民宿。お子さんが独立して空いた離れを利用してこの夏から民宿をはじめたというオバサンにお世話になる。広い離れを我々一組で使わせてもらい、まるで親戚の家に遊びに来たかのよう。

料理は、「こんな田舎だから土地のものしかないよ」と言いつつも、四万十川の川エビ、あおさのかき揚げ、山菜の煮物などとてもおいしい手料理を沢山出してくれる。おまけに、私が「高知名産といえばみょうが、僕大好きなんですよねー!」
と言ったら、わざわざ母屋に行って自家用の漬物を出してきてくれた。

ゆったりのんびり、温かい気持ちとお腹いっぱいにさせてくれたおばさんに感謝です。

次の日は四万十川でカヌー。10年前に比べれば川が汚れたというが、都会から来た我々には正に「清流」。流れも緩やかで、川幅も広いので、のんびりと流れに任せ、チョッとパドルで方向転換すれば滑っていくので楽チン。

ただし、なかなか完璧に思う通りには進まず、流れの速い浅瀬に引っかかり動けなくなってしまい、インストラクターが急流を泳いで手助けしてくれた。。。

4Km(2時間)ほどの川下りは思ったより疲れたけど、
動力を使わない自然のペースで移動する、普段とは違う水面からの視線で風景を眺めると言うのが素晴らしかった。

ヒバクシャ

2006年11月27日 | STOP 六ヶ所
ヒバクシャ~世界の終わりに~」を見た。

イラクでの劣化ウラン弾や、広島・長崎での原爆により被爆し、今も苦しむ人たちを描いたドキュメンタリー映画だ。

世界のどこかで、過去に起こったことでは済まされない。
今も世界の片隅で、そしてこの日本で、苦しんでいる人がいる。

アメリカのワシントン州にある、長崎原爆を作った核施設では、周辺住民に癌の発症や奇形児の出産が相次いでいるが、政府は施設は安全だとし、住民の健康障害と施設の関連性を否定する。

その地で作られたリンゴやジャガイモは、そのまま、もしくはマクドナルドのアップルパイやフライドポテトとなって、日本に来ているかもしれない。それでも、そこの農民は、「この地で生きていくしかない」という。

チェルノブイリの事故から10年ほど経って、日本の東北4県では乳癌の発症が異常に高まったそうだ。10年といえば、放射能が体内に入って発症するまでの時間と重なる。

そして、我々の暮らしを灯す電気を作った原発のゴミは、 六ヶ所村の核燃施設でまた放射能を放出している。。。

これでも現在の我々と「ヒバクシャ」は関係ないと言えるだろうか。

無茶々園

2006年11月23日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
愛媛県西部で、みかんを中心とする有機農業にとりくむ「無茶々園」に行った。

ここでは、その理念に、
「大地とともに心を耕せ!無茶々園は環境破壊を伴わず、健康で安全な食べ物の生産を通して、真のエコロジカルライフを求め、集落を核に、世界の田舎とつながる町作りを目指す運動体です。」
とあるように、経済成長優先の物質文明を見直し、地域における地場産業とコミュニティの結びつきを大事にすることが豊かさを生むという考えのもと、町づくりや消費者・世界の農民との交流、農業研修の受け入れなどに取り組んでいる。

そして、食べ物の安全性や日本の農業問題は、都市の消費者の理解や環境への配慮、生産者と消費者の連帯なくしては解決できないと考えている。

実際に訪れて印象的なのは、海を望む急な斜面の段々畑に、累々と先人達が気づき上げてきた石段にそってみかん畑が天に届くばかりに連なるのどかな風景と、元気で明るい農家や事務局の方の笑顔。

もちろん農作業には辛い肉体労働が伴い、自然災害や虫害で打撃を受けることも間々あるはずだが、海と山の恵に挟まれた環境で働き、自然の恵みによっておいしい食べ物を生産し、人に喜びを届けるということは素晴らしいだろうと思う。

そういえば、以前世話になった埼玉県小川町の有機農家の方も、「畑に立つと、労働としてキツイという以上のモノを感じるはず。自然の恵と自らの個性を活かして、自らの手で食物を作り、顔の見える消費者に届けること。そして、消費者が食べ物について、生産の現場から調理に至るまでのストーリーを感じてくれることを思いつつ、美味い野菜を作ることが、充足した時間である」というようなことを言っていた。

無茶々園のHPには、原発を何基も建てている近隣の伊方町について、こんなことも書いてある。
 「なぜ田舎が過疎になったかを考えなければ原発はなくなりません。・・・伊方町が原発を捨てるには、伊方町にとって甚大な事故が起きるか、原発を必要としないような町作りができるかであって、旗を振って反対を叫んでも変わらないと思うのです。」

地域に根を張って必死に生きている人たちには、都市で様々なモノや情報やカネを手にしている生活者よりも、多くのものが見えているに違いない。

また訪れて、無茶々園の人たちとじっくりと話をしたいと思う。

四国 うまいもん

2006年11月21日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
愛媛南部・四万十川方面へ久々に旅をした。

四国は、とにかく各地で食べたものが美味しかった。
まずは、直売所で買ったみかん(12個入り一袋30円と激安!)が甘くてびっくり!あまりの美味しさに、車の中でずっと食べ続けた。

四万十川沿いの農家民宿では、天然の鮎の塩焼き、川えびの佃煮、川カニの味噌汁、地の野菜の煮物など、土地の味覚を満喫。直売所で買ったみょうがと太刀魚の寿司も絶品。

宇和海、瀬戸内の味覚としてのじゃこ天、鯛めしも、もちろんおいしく食べた。何気なくうどんや味噌汁に入っているわかめも歯ごたえが一味違う。帰ってきて今回の旅を振り返っても思い出すのは上手いものばかり・・・。
次回からは食べ物以外も報告するけんね。

半農半スロービジネス

2006年11月16日 | Slow Life
ナマケモノ倶楽部主催のライフスタイルフォーラムに行った。今日の話は、「半農半スロービジネス」。

できる範囲で農的な暮らしをしつつ、
あと半分で自分の天職を活かして
世の中に関わって行こうという
「半農半X」を提唱する塩見さん、
エクアドルとのつながりの中で
手工芸品等を売って行くビジネスを立ち上げた藤岡さん、
自らもコーヒーのフェアトレード会社をやりつつ、
スローなビジネスを広めようと
スロービジネススクールを立ち上げた中村さんのトークセッション。

3人とも、スローなビジネスやライフスタイルを提唱し、
実行してきた人たち。胸の中のアツイ想いを形にし、
いろんな人を巻き込んで動いてきたことが伺える。

また、
●経済的豊かさよりも、パートナーや家族と過ごす時間、
 アートに費やす時間、自分はどういう暮らし、
 働き方をしたいかということを見つめ直す時間などの
 「バランス」を大切にしていること、
●自分だけよければよいのではなく、
 分かち合いや助け合いを重んじること
なども共通点として伺える。

その他にイベントで印象的だったのは、
○消費することが「豊か」とする社会より、
 「作り出すことやそれ作る環境」を豊かと感じる社会へ
○誰かとつながってアクションを起こすことがビジネス
○自ら大事だと思うことを、ブログや文章を通して、
 多くの人に伝えることが大事
 オープンにシェアをすることでより豊かになる。
○どんな立場にいても、たとえ好きでない仕事をしていても
 今できる範囲で、自分の想いを少しづつでも
 実現させていけば、新しい展望やつながりができる。
 それを少しづつ拡大していくことが
 Happinessを増大させることにつながる。
etc...

自分がここ数年やってきたことは間違っていなかったし、
それをより明確な形にし、その動きを拡大させていくために、より多くの人とつながってアクションをおこしていきたいと思った。

GNH (国民総幸福)

2006年11月12日 | Slow Life
ナマケモノ倶楽部主催「GNHとエコツーリズム」のイベントに行った。

GNHとは、経済成長優先のGNP(国民総生産)に代わる指標として、ヒマラヤの小国、ブータンの国王が提唱した「国民総幸福」のこと。

経済という側面では測れない、心豊かな人とのつながりや自然とのつながりを感じようというイベントである。

ブータンでエコ・スピリチュアルツアーを営むペマ・ギャルポさんは、美しい森や岩は、ただ美しいだけでなく、何かスピリチュアルなものがあるはずで、それを人に感じてほしいという。

ブータンの農村で日本人が失ってしまったモノを見つけて欲しいというペマさんは、日本で電車に乗って驚いたらしい。

日本人は、電車内では隣の人と話もせず、眠ったり、携帯電話のゲームに没頭している。でも、降りる駅に着くと、その人がパッと立ち上がって早足で目的地へ降りて行く。

こんな日本人の姿を見て、
「人とのふれあいや家族との食事に楽しみを感じず、
 カネのためにひたすら仕事に行くロボットのよう」
と思ったそうだ。

ブータンに近いインドのラダックで、
のどかな農村風景を見てきた私には、
彼の言いたい事が痛いほど分かる。
モノはなくても、美しい自然の中での彼らの穏やかな笑顔とのんびりとした時間の流れは、どれだけ私達をリラックスさせてくれ、豊かな気持ちにさせてくれたことか。

ラダックの人と同じように、ブータンから来たペマさんや、
民俗音楽を披露してくれたジグメ・ドゥッパさんは常に穏やかな笑顔をたたえている。そして、彼らは、訪れる人がどんなものであれ、仏の寛大な心で温かく歓迎してくれる。 どれほど、彼らの心が豊かであることか。

そして、毎日通勤電車の中で疲れたしかめっ面をしている我々が、どれだけ豊かさを感じているか。。。

ペマさんが仕事中心がけていることを教えてくれた。
God /Budda will help you, only if you help yourself.

自分も、せめて表面上は、しかめっ面をするよりも、
常に穏やかな笑みを浮かべていようと思った。

秋の信州~紅葉と美食めぐり③

2006年11月11日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
10分弱車で山道を登ると半年振りの延齢草に到着。
訪れるのも2度目だと、初めてのときのドキドキ感よりも、
ホッとする安心感と、久々に人と会うドキドキ感が入り混じる。
「ようこそ、暫くぶりですね。」と言ってくれるとなんだか嬉しい。

秋の山里の夕景を楽しむのも束の間ですぐ暗くなる。
でもそこには夕食の楽しみが。。。
自家製チーズをたっぷり使った半年振りのチーズフォンデュはやっぱりおいしい。
さらに、岩魚の刺身、自家製野菜をたっぷり使った豚しゃぶなど、
これまた美味しいものを腹いっぱい。
チーズもワインにピッタリで正に美食三昧。

夕食後は、宿のお父さんが凝っている社交ダンス大会。
学生時代にやっていたという同行者がいたもんだから、今回は盛り上がった。
ワルツなど、上手く踊れると格好いいなあ。。。
簡単なステップを教えてもらったが、男役としてリードを取って踊るのはかなり難しそう。

次の日は、朝からおいしい野菜と卵をたらふくいただく。
夜腹いっぱい食ったのであまり入らないかと思ったけど・・・ご飯は2膳食べました。
その後は近くを散策して、秋の山里ののどかな風景を堪能。
さらに、車で15分くらい上って夕立神パノラマ台へ。
赤石山脈と中央アルプスが見渡せるここからは、
黄金色に染まった山肌を一望に見渡せる。

美味しいものと綺麗な紅葉をひたすら堪能した秋の信州への旅だった。

秋の信州~紅葉と美食めぐり②

2006年11月10日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
早速駒ヶ根の紅葉を楽しんだら次は信州蕎麦。
前の晩にインターネット口コミ情報で高い評価を得ていた、
丸冨へ到着。
静かな山林の中にある風情のある建物で、雰囲気もなかなか良い。
辛味大根と食べるおろしそばは美味かった。
地物のこんにゃく、野菜などの煮物も美味しい。
やはり秋の信州はオイシイ。。。

地元のワイナリーでワインを買い込んで大鹿村への山道に入る。
鹿塩温泉は連休の宿泊客の混雑で入れないということなので、
山奥の赤石荘へ。山肌に立つ一軒宿ということもあり、浴槽からは秋の山里の眺めが楽しめる。

秋の信州~美食と紅葉めぐり①

2006年11月09日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
春に訪れた信州のエコツーリズムの宿・大鹿村の延齢草に、
秋の紅葉を楽しみに出かけた。
3連休の渋滞を避けるために早朝都内を出発し、11時には駒ヶ根へ。

新蕎麦を求めて山の方へ行くと、
その昔、村人のために怪物を退治したという伝説の残る名犬・早太郎を祀る光前寺が高原美術館の隣にあるので立ち寄る。なかなか立派な境内で、庭園や三重の塔もある。その境内の木々は赤や黄色に紅葉しており、木漏れ日を通してみる秋の色が見事。