「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

地域に入るのはいろいろと難しい

2012年02月28日 | 山梨のぶどうの丘で

2月中ごろの作業の際は、剪定作業を終えた夜、お酒を飲みながら、今年の作業の予定を皆で話し合いました。その場で改めて感じたのは、外部から来たボランティアの人たちが地域に入って、農作業を行うことの難しさです。

たとえば、初めての方も含め幅広い方に来てもらい、多くの方に作業を体験してもらうことは、活動のすそ野を広げるために重要です。しかし、ぶどうの作業が忙しい5,6,7月に、農家の方に大勢の人を世話してもらう余裕はありません。この時期は寝る間も惜しんで作業する時期。翌日早朝から作業する農家の方も多い中で、作業に来てくれた我々のためにと夜飲みに付き合ってくれるお父さんですが、周りの農家の方からは、「何をやっているのか・・・」と言われることもあるようです。

また、農家の方から言わせれば、9月に収穫をして終わりではなく、秋や冬も、翌年の収穫のための土づくり、剪定などの大切な作業があります。しっかりとした作物を作ろうと思えば、秋に一年のサイクルをスタートするのが望ましいとのこと。

しかし、「ぶどうの手入れをする農作業のボランティア」を運営する側からすれば、枯れ木の中で作業をする秋冬の作業は、やはり「ぶどうらしさ」が感じられません。初めての人が来て、青々とした丘の風景の中で作業を行い、初夏から秋の、ぶどうのみずみずしい生命力を感じてこそ、作業の楽しさや魅力が分かり、一年を通して作業に関わろうという人が増えます。そして、面白みがわかった人は、何回も来るうちに作業も上達することになります。

この辺は、高品質の作物を創ることを第一に考えるプロの農家と、「ぶどうづくり」というイベントの運営を考えていく側の違いかと思います。

ただ、高齢化等により耕作放棄地が広がってしまう中、美しいぶどうの丘の風景をなんとかしたいという思いはみな持っているので、いろいろと議論しつつ、取組みを前に進めようとしているわけです。

そのような話をじっくりと伺い、課題も含め、この地域に関わる人々の様々な思いを知ることで、また一歩、地域との関わりを深められた気がします。


サティシュ・クマールの「今、ここにある未来」

2012年02月26日 | Slow Life
NGOナマケモノ倶楽部(http://www.sloth.gr.jp/)主催のイベントで、明治学院大学で行われた
サティシュ・クマールの「今、ここにある未来」ツアー2012
のイベントに行ってきました。
www.sloth.gr.jp/movements/satish2012_release/

 
2,3年前の来日時にも聞きましたが、インドの思想家・環境活動家のサティシュ・クマールさんのお話しは、
分かりやすく、示唆とウイットに富み、現代社会へのアンチテーゼとスローライフ実践への気づきを与えてれます。
今回も、350人ほど入る階段教室は満員。若い人を中心に、老若男女さまざまな人が来ていました。
 

まずは、サティシュのドキュメンタリー映画を鑑賞。
サティシュがキーワードとして語る、Soil(土=自然)、Soul(魂=人)、Society(社会)という
「3つのS」のほか、千葉で自給自足的な暮らしをする益戸育江さんや、
加藤登紀子さんと対談する様子などを通して、脱・現代文明、スローライフに関する
様々なキーフレーズについて語ってくれます。

 
この映画や、その後の対談を通して、今回の彼の話で印象に残ったのは次のような点です。
 

・ポスト3.11の世の中は、これまでの工業化社会とは全く異なる時代になる。
 そこでは、自然を中心にした、クリエイティブな発想が必要。

・カネ優先の工業化社会は、多くの失業者や格差を生みだしたが、そもそもここ200年ほどの歴史しかない。、
 人と自然が調和した社会に返るべき。

・これまで言われてきた「生産性」とは、天然資源が豊富にあることを前提にしており、
 一部の大企業にとってのものにすぎない。

・持続可能であることは、どんどん大きくなる・成長を続けるということではない。

・一つ一つのモノの存在価値を重んじ、満ち足りているとすることが重要。
 それは、欠乏や我慢ではなく、elegant simplicity=優雅な簡素さである。

・我々の存在は、前の世代や自然界から多くのものを与えられたお陰である。
 この地球は将来世代からの借りもの。我々も後の世代に多くを与えないといけない。

・「消費者」とは何も与えない存在。自然や社会に対して「与える」ことが必要である。

・変化は上から起きるものではなく、草の根から起きる。政府や大企業による既存の枠組から踏み出し、
 自ら変化を創ること、その変化を人に伝えていくこと。自らが望む方向への変化を、
 週一日とか、例え僅かずつでも、興していくこと。我々にはその力がある。

・教育に重要なのは、head, heart, hand -2割は頭脳だが、8割は体験によって得られる。

・辛いことを言われたら、怒りではなく、微笑みを返せ。

ぶどう畑のお手伝い⑨

2012年02月21日 | 山梨のぶどうの丘で
久しぶりにぶどう畑の手入れのため、山梨市の牧丘に行きました。昨年9月の収穫祭以来、約5カ月ぶりです。(これまでの活動はこちらhttp://blog.goo.ne.jp/hatake_gakko/c/e94f3406ecdcaf56840122cf6642a388

冬のぶどうの丘は、すっかり木々の葉っぱが落ちて、寒々しい感じです。この時期は、四方八方に伸びたぶどうの木の枝を選定し、今年の夏に備えます。

今回の作業は、古くなったいくつかのぶどうの木を伐るとともに、そのまま残す木でも、枝を思いきって短くすることで、それぞれの枝に、「自分が枝の先頭だから伸びなきゃ」という気持ちにさせるためのもの。

ぶどう農家のお父さんが、チェーンソーで植え替える木の幹と周辺の太い枝を切っていくので、我々は切り跡の周辺にある、誘引用のワイヤーに絡みついた枝を払いとったり、伐り払ったりしていきます。

単純そうな作業なのですが、ぶどうは蔓を四方八方に伸ばしているため、残すべき木から伸びてきた枝を間違って切ってしまわないように、伐るべきものはこの枝でいいのかと、伐り跡から慎重に辿っていかない行けません。また、誘引ワイヤーを一緒に伐ってしまわないか、気をつける必要があります。

作業前               作業後

 

ちなみに、切った枝は、畑の隅でトタンをかぶせて簡単に焼き、炭にします。春以降、この炭を地面にすきこむことで、地面に有機分を与えるのはもちろん、湿気を調整したり、消毒・防虫害予防にもなるという効能があるそうです。

久々のぶどう畑での作業でしたが、時折雪がちらつく冬景色の中、空気が澄んでいるからこそよく大きく見える富士山や、雪化粧した周りの稜線を見ながら作業をするのは、気持ち良かったです!(足袋を履いた足が冷たかった!))

自分のことは自分で

2012年02月18日 | 「つながりの旅」とは?

仕事次第で、どこに住んでどんな人生が決まるかなんて寂しい。

自ら実現したい生き方、住みか、ライフスタイルを選びとり、その環境の中で、周りのリソースを活かして仕事を創る。。。ってことは痛いほど、分かっているんだけど、ここ数年来、実現できていない。

すぐに身動きはとれなくても、まずはマクロ&ミクロの視点、長めのタイムスパンで、ニーズと資源を結びつけるイメトレをするか。。。


地域活性化の事例を見ていたら

2012年02月16日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり

「平成23年度過疎地域自立活性化優良事例」として表彰された、北海道厚沢部(あっさぶ)町という自治体の「素敵な過疎づくり株式会社」があるそうです。

北海道をチャリでかつて回った私も耳にしたことがない自治体ですが、渡島半島の日本海側という、失礼ながら北海道で最も地味な印象のの地域にあるようです。

ここは、開き直って「世界一素敵な過疎の町を目指す!」とホームページでも謳っており、教育旅行や子どもの田舎体験などによる都市との交流事業や、お試し移住体験などに力を入れているようです。

http://www.sutekinakaso.com/index.php

中でも面白いのが、「ちょっと暮らし専用住宅」というのをわざわざ4棟も新築し、1週間から6カ月まで、長期滞在してみたいとい人に有料で貸している事業です。空き家を移住体験施設として貸し出す例はありますが、わざわざ新しく整備し、しかもシェア利用の別荘みたいに、翌年度の予約を、1月中に前もって受け付ける、というのが本格的です。

利用案内を見ると、2LDKから3LDKの部屋で、1週間6万円~1ヶ月12万円とあります。(食費なし、建物と備え付け備品、電気・水道・駐車場利用料こみ)

広い新築一軒家、家具つきとはいえ、過疎の町と滞在費用としては、決して安い金額ではないと思いますが・・・昨年の空き状況を見ると、やはり気候のよい8月は空きがなし、7,9月も結構うまっていて、それ以外は空きもある、というのが4月時点での申込状況のようです。

なかなか興味深い取り組みですね!

 

 

 

 

 

進めてい
  きたいと思います。


田舎暮らしの成功の秘訣

2012年02月06日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり

田舎暮らしに関心を持っていろいろと調べている。

都会から移住してきた人が多い地域というのは、やはり特色があると思う。もちろん、場所自体のブランドや地の利(東京からアクセスが良くて人気の八ヶ岳とか安曇野とか)というのはあるけれど、それ以外にも、

1.他にも移住者が多く情報交換できること

2.行政(もしくは自治会組織)のバックアップがあること

3.地域住民が前向きまたは前向きに引っ張っていこうとしている地元の方がいて、その方と結びつきやすいこと

などが挙げられると思う。

 

では、それを頭に入れて、どうやって移住候補地を選ぶかといえば、やはり「田舎暮らしをして何がしたいのか」「どういう生活をイメージしているのか」ということに尽きるだろう。

まずは足元から見つめ直すことが大事・・・。

 

 


他人任せにしないでエネルギーを選ぼう

2012年02月05日 | Slow Life

【みんなで決めよう!「原発」都民投票 署名締め切り迫る】
http://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-8854

「原発」都民投票のための署名が
厳しい情勢ですが、あと一歩のところまで来ています。
東京の皆さん、力を貸して下さい。


●みんなで決めよう!「原発」都民投票

2月1日現在 署名数 188,832筆(前日比:+8,118)
法定署名数:(現時点では)214,236筆
*無効署名があるので、あと3万筆以上は必要です。

★署名締切日まであと5日(2月9日 署名締切!)

【みんなで決めよう!「原発」都民投票 署名締め切り迫る】
http://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-8854

「原発」都民投票のための署名が
厳しい情勢ですが、あと一歩のところまで来ています。
東京の皆さん、力を貸して下さい。


●みんなで決めよう!「原発」都民投票

2月1日現在 署名数 188,832筆(前日比:+8,118)
法定署名数:(現時点では)214,236筆
*無効署名があるので、あと3万筆以上は必要です。

★署名締切日まであと5日(2月9日 署名締切!)