「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

小値賀を後に

2010年03月27日 | 小さな旅
1泊2日の割には、早朝着だったからかとても充実していた小値賀の旅。

漁師体験の後は、町をぶらぶら歩きながら歴史博物館に行ってみる。元庄屋の家を改造した博物館は、古墳・古銭から酒瓶や機織り機などの古民具まで、小さい割りに様々なものが集められていて充実しています。

そして、低気圧が近づいて明日の船が欠航になりそうだということで、明日帰る予定を繰り上げて午後の船で佐世保へ帰ることに。

小さくても、充実した体験がいっぱいできて、人も温かい小値賀島でした。

野崎島へ

2010年03月25日 | 小さな旅
1離島の小値賀島から船で30分で、さらにその離島の野崎島に上陸。

もともと隠れキリシタンが住んでいた野崎島は、昭和40年代までは数百名ほどがすんでいましたが、今では無人島。家が朽ちて石垣が崩れた集落の跡地や無人の荒野を野生化したシカが縦横無尽に踏みつけています。船で着いたら早速鹿がお出迎え。島を歩いていても、必ずどこかから鹿がこちらを見ています。

集落を外れた原野には金網が広範囲に張り巡らされています。何でも数年前、シカを囲ってワイルドライフパークにしようとしたとか。でも結局囲い込むことができず、また島も無人化したのでその必要もなくなり、無用の長物となっています。まあ、今でも十分、ワイルドに歩き回るシカが見られますが。

そんな野崎島、さすが人の手があまり付いていないだけあって、野崎集落跡から丘を登ると、赤銅色の火山岩土と透明で緑に見える海がきれいに見えます。

その後、かつては島を覆っていたであろう藪椿や美しい海岸線を見ながら、山道を25分ほど歩くと、山の斜面にレンガ造りの塔が美しくそびえる野首教会へ到着。

この教会は、ユネスコの世界遺産(文化遺産)暫定リストへ掲載が決まった「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の一つにもなっているらしい。まさに、離島に身を潜めて信仰を守ったキリスト教信者のシンボルともいえる美しい建造物。旧野首集落の丘の上から、きれいな海を無言で見下ろしています。

小値賀島にて

2010年03月25日 | 小さな旅
小値賀と言えば、農家さんや漁師さんのおうちに泊めていただき、その暮らしぶりを体験させていただく民泊が有名です。

我々も、朝5時に着いた直後から、漁師さんのお宅で仮眠をとらせてもらいました。寝る部屋も、居間とふすまで一枚隔てただけなので落ち着かないかなとも思いましたが、おじさん、おばさんとも、早朝にもかかわらず気持ちよく対応してくれたこともあり、ぐっすり休めました。

さて、その日の夕飯は、もちろんお魚づくし。その日お父さんが獲ってきた鯛、ハマチの刺身、クロの姿煮、魚のカマで出汁をとった吸い物、鯛茶漬けなど、これでもかと言わんばかりに魚が並びます。

そして翌朝はいよいよ漁師体験。お父さんの漁船に乗せてもらい、昨日ポイントに仕掛けた網を引き揚げに行きます。実際の引き上げは見守るだけですが、漁師歴数十年のお父さんは、慣れた手つきで引き揚げていきます。引き揚げるだけで30分以上かかるような大きな網には、時節ちらほら魚が掛かっており、カネにはならないような小さい魚や沖縄のブダイなどは無造作にその辺に、市場に出せるような鯛やカサゴなどは、大事に船の中の水槽に網ごと放り込みます。

港に帰ってくると、みそ汁を作るのに岸壁でたき火を起こす傍ら、我々も手伝って船の上で魚を網から外します。網が絡まった魚を助けるのが意外と難しく、手間取ることもありましたが、何とか美味しい魚汁とアワビにありつけました。合掌。

長崎・小値賀島へ

2010年03月22日 | 小さな旅
長崎県は五島列島、小値賀島に行きました。ここでは、火山岩の影響で、地質の一部に赤い岩や土が露出しています。赤崎海岸周辺では、砂浜も岩も鉄が焦げたような赤。船からみると、この一帯は赤黒い岩で覆われています。

地の神嶋神社は、海にある鳥居から参道が続き、対岸にある野崎島の王位石(おえいし)という巨石史跡を祭る沖の神嶋神社(西暦700年代創立)と向かい合っているそうです。 その王位石とは、畳8畳分もある巨石が、切り立った岩の上においてあり、その昔は神々がこの上で踊ったとか。 畏れ多くもある自然の不思議さを見せつけてくれます。

長崎・小値賀島の風景

2010年03月21日 | 小さな旅
長崎の離島・小値賀島に行ったのは3月初頭の曇った日だったので、青い空・青い海、という訳にいかなかったけど、特徴的な風景が見られました。

まずは、岩の割れ目に打ち寄せる波がつくった甌穴と言われる丸い石。これは日本最大規模だそうです。動物の目みたい…。そのわきには、天然記念物・甌穴と書かれた石碑。

そして、これら一帯をあがめるように、五島列島を望む海辺の丘に、白い鳥居が屹立しています。

水俣病について考えるセミナー

2010年03月13日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
環境活動に関わっている人は、水俣病をきっかけに環境のことを考えるようになった、という人が多いと思う。それに気付いて以来、自分も水俣について考えるようになった。

2年前は念願の現地訪問も果たし、水俣病に関する施設も、環境モデル都市として再生を果たした元気な側面も見てきた。

今日、東京で水俣病のセミナーがあったので行ってみた。(環境省が後世に伝えるために毎年開いているらしい。)
http://www.mizumidori.jp/minamata/

セミナーでは、語り部の方の話を直に聞けたほか、地元学で有名な吉本さんのコーディネートによるパネルディスカッションもあった。予想通り、語り部の方のお話は、ご自身が語りながら涙をぬぐうくらい、痛々しいものだった。

でも、明るい気分になれた点もあった。一つは、環境モデル都市として再生した豊かな水俣の物産の販売もあって、試食したミカンも、サラダ玉ねぎや紅茶、かまぼこなどが美味しかったこと。2年前の充実した水俣訪問を思い出した。

もう一点は、重いテーマにもかかわらず、若い人も含めて、100名以上の聴衆が来ていたこと。語り継ぐこと、ともに考え、分かち合うことが重要だから。