「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

エコビレッジ鶴川でのパーマカルチャー講座

2005年09月26日 | Slow Life
エコビレッジとは、農的暮らしとエコロジカルなコミュニティに基づく共同住宅のこと。Be Good Cafe安曇野で「どのようなコミュニティに住みたいか」というワークショップをやって以来興味があり、特に東京近郊でどのように進められているのか現場を見たいと思っていた。さらに、講師が「森と風のがっこう」をデザインした酒匂さんだったこともあり、参加してみた。

 まず驚いたのは関心の高さ。エコビレッジ居住予定者も含め60人程が来ていた。現場は鶴川駅から徒歩15分ほどの古民家が残る敷地の一角。健康・環境志向の住宅建設を進める建築会社と、エコビレッジ構想に賛同した地主さんと居住予定者が協議しながらもうすぐ着工しようとしている。この講座は、居住予定の方々が酒匂さんのパーマカルチャ-の講座を受けて、どのように具体的な農的暮らし・エコロジカルライフを実践していくか皆で話し合うという会合で、関心を持つ一般の人も受講できるというのもだった。

 壁面の蓄熱効果を利用して野菜を育てる、多年生の樹木や草花を植える、種の多様性やつながりが全体の安定性を生むなど、パーマカルチャーの基本的要素をビデオで学ぶ。

「多くの人が住む都市で、自らの生活を少しでも自然の力を取り入れて改善していく」ことや、
「農的暮らしのためには、まず周囲の自然環境や風向き、目に見えない気の流れや地場のエネルギーを観察し、知覚する」ことが大事だという。

 これらは、「自然の力で最大限の効用が得られるように人間が少しの手間をかける。自然の理を知るよう学び、実践に努める。」という先日の自然農の話に深く通じるものがあると感じた。

 さて、ベランダもないボロアパートで私は何が実践できるんだろう。。。

川口由一さんの講演会に行った

2005年09月23日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
自然農で有名な川口さんの話を一度ナマで聞きたいと思い、賢治の学校東京での講演会に出かけた。

・自然は、自ずから然らしむる「いのち」の営みが現れているものであり、
 その「いのち」の営みの中で私たちは生かされている。
・「いのち」の理に沿っていれば、過不足なく、終わりも破綻もない。
・自然よりも便利さや安易さを追い求める人間の暮らしは、「いのち」の理
 から乖離しており、それが今日の環境問題や精神の荒廃等を招いた。
・都市生活者ほど自然農に関心を持つのは、自然から離れた反動だろう。
という川口さんの言葉は淡々としているがとても深いものを感じさせる。

経済効率性や野菜の見た目を優先する慣行農法主流の世の中をどう変えて行くのか、という聴衆の声に対し、川口さん曰く。

・世の中や人の考えを変えようとしても、自ら問う姿勢がないと
 人は変わらない。だから、私は人の考えを変えようとは思っていない。
・現実は厳しいが、まずは基本を認識し、自分の人生は自分で決める
 という態度で、「いのち」の理に沿えるよう一歩づつ実践していく。
・一人一人が「いのち」を大事にする、みんながそうすれば、
 人類全体が変わっていく。

さて、私はどのように日々の暮らしの中で自然の理を学び、自分の道を歩もうか。。。

いわてスローツアー in 葛巻 その2

2005年09月21日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
その後は、地域で林業を営む方の案内で森を散策したり、枝打ちや蒲の皮細工体験を通して、自然と対峙しつつも、その恵をいただく生き方に触れた。

二日目の夜から三日目に掛けては、コンポストトイレや廃材を利用した土塗りの壁など、自然エネルギーと地域の方々のご協力を存分に活かした「森と風のがっこう」にて、スローな時間と暖かな語りを満喫。
七輪でさんまを焼いたり、土窯でピザを焼いて食べたり。
さらに、葛巻の高原に並ぶ風車と果てしない牧場の風景を見ることもできた。

振り返れば、
①地域の人々とのふれあい、
②地域に根ざした郷土料理と暮らしぶり
③地域の自然の中でのんびりとすること
を満喫できるツアーだった。

「自然と共に生きる地域の人々の暮らしに触れることにより、
 日々の自らの生活を見直して、
 物質的ではない<豊かさ>を感じられる、
 持続可能な社会への一歩を導くエコツーリズム」
を目指す私としては大いに愉しめ、また参考になるものだった。

垂柳集落の方々、森と風のがっこうの皆さん、温かく迎えてくれてありがとう。訪れた私たちも、迎えてくれた皆様の心に少しでも何か残すことができたていたら嬉しいのですが。

いわてスローツアー in 葛巻 その1

2005年09月21日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
風力発電や雑穀料理による町おこしで知られる岩手県葛巻町を訪ねた。これは、地域に根ざして子供の居場所やエコロジカルな暮らしを創り出していこうとしている「森と風のがっこう」を拠点に、地域の人と郷土食作りや林業体験等をすることにより、地域の自然と人とのつながりを体感しようというものだ。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~morikaze/event/slowtour/gaiyou_f.html

一日目は、人々の結びつきが特に強い垂柳集落を訪れ、おばあちゃんたちに教えてもらいながら、きびもち、ほどもち、豆腐田楽、へっちょこだんごなどの郷土食を作った。作業の合間に、おばあちゃんたちが朴訥と人生経験を語ってくれる。その素朴さとあたたかさと、「人に感謝することを忘れず、悪口を言わず、一生懸命やってきたから、こんなおらもみなのお陰でほんとに幸せな人生を送ってきた」というまっすぐな言葉に胸が詰まる。

おじいちゃん、おじさんも集まり、集落の人総出の宴会でもてなしてくれた夜が更けて、次の日は集落の人々が自ら造った運動場やキャンプ場を見学。地域通貨なんてものがなくても、人々が自分にできるものを互いに出し合い、厳しい自然の中で、人と人との結びつきを頼りに苦しい生活を乗り切ってきた、そんな情景がのどかな山里の風景の中に偲ばれる。
               <つづく>

八幡平の秘湯を訪ねて

2005年09月19日 | 小さな旅
 盛岡で冷麺とじゃあじゃあ麺を食べて腹ごしらえ。その後、アスピーテラインのくねくね道を抜けると徐々に気温が下がり、周囲の風景も高い木がなくなってくる。まずは、箱根大涌谷のように山性ガスが噴出す後生掛温泉へ。湯治場の雰囲気が色濃く残るという温泉は体験できなかったが、山と緑に囲まれた火山性ガスの作る風景を誰もいない中のんびりと歩き、初秋を感じた。

 その後、東日本で一番高所にある温泉宿、藤七温泉へ。なんといっても露天風呂から望む夕日と朝日に映える岩手山が最高。視界をさえぎるものは何もない。夜は、岩肌にある湯の噴出し口に掘った湯船から、山奥の静かな空に浮かぶ月を眺めた。言葉を失って雰囲気に浸るのに十分な絶景。

翌日、快晴の八幡平から岩手山を眺めたのも絶景だったが、それ以上に秘湯の風景と雰囲気が心に残った。

パレスチナオリーブとたまTSUKI

2005年09月12日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
池袋のコミュニティ・カフェならぬコミュニティ居酒屋(?)「たまにはTSUKIでも眺めましょ」に行って、パレスチナの話を聞いた。

これは、知り合いの自然食品店「はっぴぃ・れいんぼー」が主催し、そのお店にパレスチナのフェアトレード商品を卸す「パレスチナ・オリーブ」の方が来て、パレスチナ料理を味わいながら、パレスチナの話を聞くというもの。

丁度4年前の9.11以来、アメリカ・ユダヤ対アラブ・イスラムの構図に絡められてなかなか彼の地の真実が見えてこないこともあり、現実のパレスチナの話を聞きたかった。

パレスチナ料理はどれもサッパリとして美味しかったし、普段のメディアでは報道されない、パレスチナの市民生活の一端が見え、またそれをもとに初めてテーブルをご一緒したとも、いろいろな話で盛り上がった。

たまTSUKIのオーナーの人柄によるところも大きいが、ここではよく様々なNGO関係者が出入りしているので、そういう話題や人に気さくに触れることができ、新たな人とのつながりが生まれる。

そういう「場」を提供してくれるお店を開いた「たまTSUKI」、「はっぴぃ・れいんぼー」さんはいいなと思うし、とてもありがたい。
僕も、そんな人と人とが気楽に触れ合える「場」や「機会」を人に提供したいな。

雨の中のBe-In

2005年09月12日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
市民によるピースアクション、Be-INに行った。
あいにくの急な豪雨でびしょ濡れになってしまったが、ナマケモノ倶楽部の
テントで雨宿りしていたら、隣に立っている人は、市民の立場から環境問題等に関して精力的な発言をしている田中優さんだった。何度も講演を聴きに行っているので思わず話しかけてしまい、そのまま30分くらいお話させてもらった。豪雨もまんざらではない。


旅と日常

2005年09月09日 | 「つながりの旅」とは?
旅が好きだ。 というより、旅は僕の人生といってもいいくらい。
だから週末もしょっちゅう出かけているし、

でも、
「生活のベースは日常にあるので、毎日が旅だと思って、日常を楽しんでます。」と、肩に力を入れずにさらりと言う知人の言葉で、はッとした。

「日常が充実していないから、非日常を求めて旅に出ているのでは?」と一瞬自分に問いかける。

正直そういう時期もあった。
でも、これまで以上に、今は自信を持ってこう言う。
「旅に出て、見知らぬ風景や人と出会う。
 そこから得たもので日常をより充実させたいから旅に出る」のだと。

日常生活大事だね。 ピース。

軽井沢に行った

2005年09月02日 | 小さな旅
軽井沢に行った。高級リゾートには縁が無いと思っていたが、エコツーリズムや環境教育に力を入れる、ピッキオが運営する野鳥の森ビジターセンターを訪れ、また北軽井沢のおしゃれなユースでのんびりするのが目的。

清里からの山里ドライブを終えて軽井沢に入ると、心なしか高級車やお上品そうなおじさま方が。。。星野リゾートの温泉とレストランにはずいぶん人がいたが、隣のビジターセンターは適度な人の入り。中の展示は、子供にも分かる平易な言葉遣いながら、アライグマの外来種問題や熊と人間との関係など、なかなか考えさせられるものが多く、興味深い。

さわやかな川べりと、廃止になって水たまりとなっているスケートリンク跡を通り過ぎて野鳥の森に入ると、こちらは人影も無く、とても静か。明るい林というよりかは山林の散策路なので、午前中のガイドツアーに参加してじっくり回ると面白そう。一人だと熊に出会ったときが心配。。。

その後、浅間山の麓の高原を抜け、北軽井沢の別荘地へ。落ちついた白樺林の中にあるペンションのようなユースホステルで気持ちのよい同宿者の方々とお話させていただき、夏のさわやかな夜も更けていったとさ。