「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

小笠原紀行 ⑥

2007年01月28日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
最終日は、特に予定も入れず、のんびりと散歩、と思っていたら、
民宿のおじいちゃんと話しているうちに、車がないと行けない島の東部、
長崎展望台や初寝裏展望台に車で案内してくれるとのこと。

しかも、乗せて行ってくれるだけかと思ったら、
朴訥とした語り口で周囲の自然や地形、昔の戦跡から空襲の話まで、
色々と親切に案内してくれる。

最後には、多肉質の葉っぱから芽を出すほど生命力が強いことから名づけられた
ハカラメ」と呼ばれる植物の葉や、小笠原の木にも指定されている「タコノキ」の苗を分けてくれた。「横浜でも育つかどうか、やってみるといいよ。簡単だから。」と、内地の寒さでも大丈夫かと案じる私の心配をよそに、明るい表情で袋に入れてくれる。その明るさから、「まあ、ベランダで育ててみるか」と、楽しみな気分になって民宿を後にする。

年末年始のピークで他に宿が取れなくて選んだ民宿「たつみ」だったが、
食事も美味しかったし、こじんまりと温かい家庭的な民宿で、とても楽しくゆっくりできた。

さて、出航時の港は、見送りの人や小笠原太鼓・南洋踊りまで、実に賑やか。
なかに、我々が泊まった民宿のおじいちゃん、おばあちゃんも仲良く寄り添って、民宿の小さな旗を持って見送りに来てくれて、小さくなるまで見送ってくれた。見送りのボートも湾の外までおがさわら丸を追いかけ、何人かが荒れた海に飛び込んで感動のフィナーレ。帰りの船で見た夕陽も、旅の終わりに相応しいものだった。

小笠原紀行 ⑤

2007年01月16日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
今日は、父島周辺クルーズ。特別自然保護地区の南島や兄島海中公園に行くほか、
船からホエールウオッチングやドルフィンスイミングを楽しもうというもの。

まずは、出航間もない湾内でなんとマンタに遭遇。いきなり飛び込んでマンタと泳ぐ人も。
その後は、南島に向かう途中で程なくクジラに遭遇し、ホエールウオッチング。
ブロウ(潮吹き)はもちろん、
尾びれもはっきりと見え、ブロウの「ブシュゥー」という音が聞こえるほど近くで見れた。

ミナミバンドウイルカが水族館並みに数頭の群れを成して泳ぐ姿にも遭遇。
ウエットスーツ姿の人は次々に飛び込み、いるかとともに泳ぐ感覚を楽しんでいた。

午後遅くには、兄島瀬戸の海中公園で、美しい海の中をシュノーケルまたは水中眼鏡で観察。
ロクセンスズメダイ、イシダイ、キイロハギ、ブダイなどが間近に見られる。
こんなことなら水着を持ってくるべきだったなーと思いつつ、夕焼けと月を見ながら帰港。


いよいよ特別自然保護区の南島のご報告。自然を保護する観点から、上陸は一日百人まで。ガイド同行で指定されたルートしかないと歩けないという制限がつくが、エコツーリズムに興味のある私としてはどうしても行きたかった。

あいにくの風で海況が悪く一回目は断念したが、時間を置いてトライ。波が高いので、ウエットスーツを着ている人は高波の海から泳いで、そうでない人は小船に乗り換えて、波が頭より高く上がる時化の中、珊瑚が風化したギザギザの岩肌からなんとか上陸。

細い道から外れて植生を傷つけることがないように歩いていくと、
高台からは父島の南部、白い砂のジョンビーチが眺められる。
珊瑚が形作った島の中央部が陥没してできた南島の内陸部には、
純白のサンゴ砂と真っ青な扇池が広がっている。

白い砂を裸足で歩くと、乾いた砂の感触が気持ちよい。
白い砂丘には、ミナミヒラベソカタマイマイの貝殻が転々と転がり、
蒼い空と明るい日差しのもと、波にもまれて辛い思いをしたことを忘れさせるような
別世界の光景だった。これぞ都知事も絶賛した絶景。後世に残したい場所である。

小笠原紀行 ④

2007年01月11日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
年が明けて元旦。朝から、初日の出やダイビングへと忙しく出かける人を尻目に、
宿のおせち膳をゆっくり食べ、朝寝してから今度は村の海開きイベントへ。

日本一早い1月1日の海開きにあわせ、島の中高生によるフラダンス、
南太平洋から伝えられた南洋踊り、餅撒きなどが行われた後、いよいよ海開き。

海岸では水着姿になって海に飛び込む人々がはしゃぎながら水を掛け合っている。
ズボンの裾をまくって足をつけただけだが、私も「初泳ぎ証明書」をもらってきた。
気温20度強ということで、水はチョッと冷たいが、慣れてきて水の中にいる分には大丈夫。
陸に揚がって風に吹かれると寒いけどね。

ここでも、島の名物料理「ダンプレン」(小麦粉で作ったすいとんが入った洋風スープ)が
屋台で配られ、浜の奥ではウミガメの放流、手前ではその場で参加者を募る「丸太投げ大会」
が行われるなど、いかにも「島の行事」ということで、どことなくのんびりしている。
ちなみに、丸太投げ大会では、島の森に持ち込まれて繁殖し、在来種を脅かす「アカギ」を投げきって
島の自然を守る、と言う意味が込められているらしい。

その後、集落を見下ろす大神山のハイキングコースを歩き、のんびり宿に戻る。
平穏な一年の幕開け。



今日は、父島周辺クルーズ。特別自然保護地区の南島や兄島海中公園に行ったり、
船からはホエールウオッチング、ドルフィンスイミングを楽しもうというもの。

まずは、出航間もない湾内でなんとマンタに遭遇。いきなり飛び込んでマンタと泳ぐ人も。
その後は、南島に向かいつつ、ホエールウオッチング。ブロウ(潮吹き)はもちろん、
尾びれもはっきりと見え、ブロウの「ブシュゥー」という音が聞こえるほど近くで見れた。

ミナミバンドウイルカが水族館並みに数頭の群れを成して泳ぐ姿にも遭遇。
ウエットスーツ姿の人は次々に飛び込み、いるかとともに泳ぐ感覚を楽しんでいた。

その後は、兄島瀬戸の海中公園で、美しい海の中をシュノーケルまたは水中眼鏡で観察。
ロクセンスズメダイ、イシダイ、キイロハギ、ブダイなどが間近に見られる。
こんなことなら水着を持ってくるべきだったなーと思いながら、夕焼けと月を見ながら帰港。

小笠原紀行 ③

2007年01月11日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
民宿でたらふくご飯を食べた後、大晦日のカウントダウンイベントを見に、夜の11時に村のお祭り広場へ。そこでは、なぜかファイヤーショーや大スクリーンに村の一年を振り返るスライドショーが見られる。スライドショーの最後に、「今年最後のニュースは、小笠原丸で958名というこれまでで最多の観光客の皆さんが来て下さったこと」ということが流されると、配られたカップ麺(年越しそば)とラム酒を楽しんでいた観客からも拍手喝さい。そして、クラッカーが配られ、カウントダウンが終わると、停泊していた船の汽笛とともに、打ち上げ花火が数発。

気温が温かいこともあるが、人出も都会に比べると多くなく、
ほのぼの&のんびりとしたイベントで、島の人も観光客も一体となって楽しめた。

その後は、集落を見下ろす高台にある大神山神社へ初詣。
ここでは、参拝までに地元客と観光客で20分ほど並んだが、
お神酒をもらい、小笠原の思い出を兼ねて、新居へ飾る破魔矢を買った。
「凶」と出たおみくじにもめげず、今年もいいことありますように。

小笠原紀行 ②

2007年01月09日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
次の日は、村営バスの一日乗車券(700円)を買って、バスと徒歩で島巡り。

まずは、亜熱帯農業センターで様々な果樹や樹木の間を散策、その後、小港海岸から中山峠へハイキング。
南島からブタ海岸、コペペ海岸などを望む絶景コース。
以前は沢山いたという野ヤギにも遭遇したが、その後は島で見かけなかった。どうやら、趣味目的の狩猟によってずいぶん数が減ったらしい。

温かい日差しの下、小港海岸でのんびりした後は、親切に島内案内をしてくれたバスの運転手さんの勧めでウミガメを飼育する海洋センターへ。ここでは、アオウミガメの孵化・飼育・放流・研究などをしている。

さらに、島の北部、兄島瀬戸を望む宮の浜海岸を散策し、島一番の夕陽と陸上からのホエールウオッチングの名所、三日月山展望台へ。2006年最後の夕陽が海に沈むのは雲に阻まれて見えなかったが、夕陽を見ていた誰かが、「クジラだ!」と叫んだ方角を見ると、海から潮を吹く姿が遠めに見えた。

小笠原紀行 ①

2007年01月08日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
今年の年末年始は約15年ぶりに小笠原へ。
自然保護のために空港ができていないため、未だに25時間の船旅。

年末年始というピーク期もあって、行きの船内は災害避難所のような混雑状態。
0.5×1.5mほどの毛布が隙間無く並べてあるのが一人分のスペース。
とてもではないが足を伸ばして眠れない。

そのうえ、晴天の下、東京湾内や大島沖から富士山を望むまでは良かったが、
三宅島沖の黒潮を渡るときなどはかなりの揺れ。
船酔いした人もかなり多かったようだ。

長い船旅を終えて小笠原に上陸すると、
スティールパンの演奏、民宿の送迎などによる賑やかな出迎え。
その後、ビジターセンターの無料ガイドウォークで自然観察をした後は、
島の中心部をのんびり散策して南国気分を味わう。

夜は、「マルベリー」社のナイトツアーに参加し、光るきのこ「グリーンぺぺ」や
天然記念物のオガサワラオオコウモリを見る。
木の枝に止まったこうもりはぬいぐるみみたい。。。
オカヤドカリには遭遇できず残念