ブルーシャムロック

此処はtomohiroのオリジナル小説サイトです。
小説主体ですので、小説に興味の無い
人は、退出下さい。

城ヶ島行/4

2009-03-18 18:59:33 | 信・どんど晴れ

車は葉山の方を走行中だった。
「慥かあれが、新しくできた博物館だったな。」
助手席から暢気なことを彰に言う。
「博物館?美術館の間違いじゃないの?」
彰はそう訂正する。
「そうだったな。私はそういうものには矯味がないから・・。」
車窓に相模灘を望む。
「夏だったら泳げるよね。佳奈ちゃん。」
彰がそういう。
「ああ。」
私は、海の近くを通ると不思議と、町の方がいいなと考えるときがあって
しらけた目で、海を眺めていた。
「そんなに、故郷のシマ嫌いなんだ。私は秋田が好きだよ。」
彼女の癖である猫口に成っていた。
「彰、その口になると、皮肉を言っている信号だ。」
意地悪く彰に、言った。
「佳奈ちゃん・・・。」
彰の顏はむっとした顏になった。
「佳奈ちゃんは嫌いなものが多そうだね。納豆は食べられるようになった?」
表情を変えた、彰が質問を切り出した。
「そんなに嫌いじゃないよ。ビックリしたのは關東では納豆の種類が多いな。」
私は即物的に質問した。
「食べ物の、好き嫌いはないんだ。私は動物であれば蛇が嫌いなんだ。」
いつも強がっていて男の子のような彰がそう言った。
「蛇だと。私のシマじゃしょっちゅうハブがでるぞ。」
私はBlackな笑みをたたえた。
「うわっ。それじゃあ・・・。」
彰の問いに対して、
「死んじまうかもしれねぇな。でも、私はこうして生きて、關東の道路を走っているんだよ。」
彰は、
「そんな簡単に遭遇することばっかりじゃないよね。」
彰はそう苦笑した。
「今度、私の実家にあんたを案内したい。」
私は、にやにや笑っていた。
「でも、山が深い・・。」
彰はそう言った。
「言われてみればそうだな。私自身カーナビや地図で調べていっているから・・。」
と助手席から、山側の風景をのぞいた。
地名を顕す表示板が横須賀市に表示が変わっていた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

城ヶ島行/3

2009-03-17 18:02:55 | 信・どんど晴れ

「佳奈ちゃんって、胸でかいよね。」
彰が私のバストの方向を見ていった。
「私が一番気にしていることを言うな。」
わたしはむっとした顏で答えた。
「ごめん。わたしは胸が小さいからなんだかでかい胸にあこがれていてね。」
彼女はいたずらっぽく嗤った。
「ああ。私は中学のころから大きな胸でどうにも気持ち悪くて・・・。本当を言うと
整形して、小さくしたい。」
そのことを言うと、彰は、怒った。
「そんな事をかんがえるなんて・・・。自分の體を粗末にするな。」
私は言葉を失った。
「あ・・・。」
彰は少し考えて
「でも、胸が大きくて悩んでいる人がいるのか。そこら辺も考慮してと・・・。」
と考えをのべた。
「そうだな・・。私が關東にきたのもほとんどまぐれで・・・。奇跡の補欠だったんだよ。
淡雪とかと比べると・・・。勉強も出来ないしそれほど勉強が好きじゃないし・・。
ただ自分のシマから逃げたい一心で關東に上京してきた。だからでかい胸はお色気
だけの女だと思われるから」
彰は私の愚痴をある程度聞き流しながら車のアクセサリーを見ていた。
「標準装備だとamしかないみたいだけれども、fm も聞けるんだ。」
そんなことを考えながら、先輩の車のfmにチャンネルを合わせ始めた。
女性パーソナリティの声が聞こえた。
“fm-puri puri、今回の音楽はアジア映画ドラマ特集、お聴きした音楽は
xxのxxでした・・・。”
そんな感じの音声である。
「韓国のドラマの音楽か・・。」
彰は漏らした。
“次の曲ですが、臺灣ドラマ「台中探偵局」主題歌「bpm」アーティストは
梶原知恵子さんです。”
臺灣ドラマの主題歌なのに、廣く中華圏で使用されている北京語でもなくあるいは
臺灣土着の臺灣語でもない。日本語である。
「日本側が無理矢理つけたんじゃないの?」
私が皮肉を言った。
彰にとっては、結構気に入っているアーティストらしい。
曲が終わり、アーティストの紹介に移った。
“梶原知恵子さんは香港出身、日本語で歌うという異色のアーティスト、
これまで名古屋を本拠地としてきたインディーズ音楽団体に所属して韓国や台湾の歌手とも
交流を暖めてきたと言うことです。”
「マジかよ。日本語上手だったよな。hong kongの人なのに・・。」
彰は
「『 台中探偵局』のプロデューサーは、これまでも、 インディーズ音楽団体の
音楽を採用して台湾人や韓国人が歌っている楽曲をドラマに流している。」
と言った。
「なるほろ~。」
私はそう感服せざるを得なかった。
基本的に私は国産ドラマしか見ない。淡雪が24 とかのえいべいどらまがすきだったっけ・・・。
つづく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

城ヶ島行/2

2009-03-17 11:55:13 | 信・どんど晴れ
「彰、城ヶ島行きは突拍子もなかったな。」
私はあくびをした。
「佳奈ちゃんの家からだと、午後からでも大丈夫なんでしょう。私の家は立川
だから・・・。」
ハンドルを握った彰は助手席の私にそう話しかけた。
「ああ。」
車はぼちぼち三浦金沢市を抜けて、横須賀市に入ろうとしている。
「ここら辺の地名追浜というんだ。」
信号の地名表示板を眺める。
「そうだな。ところで彰は何か親近感を感じたのかな?」
私もそう答えざるを得ない。
「どうだか・・・。地名由来の名字はあまたあるから、私の名字は此處にあるとは
思えないな。」
助手席の私は、カーナビを覧ながら
「此處で曲がって葉山に入った方がいいみたいだ。先輩が言ってた。」
と彰に意見を述べた。
「そうだったっけ。ならば・・・。」
本来ならば、横須賀市の市役所方面に向かう場所を葉山方面に曲がる。
「へぇ。逗子市を過るんだな。」
運転している彰を横目に無責任ともいえる発言をした。
「佳奈ちゃんの方がこっちの地理になれているんでしょう。」
彰の顔が曇った。
「ああ。まぁな。でも城ヶ島は不案内でゲス。」
私は、少しおどけて見せた。
市町村表示が葉山町に変わった。
「ここまま葉山の市街地を横切って、三浦半島の相模湾側を縦断。」
先日の圖書館で仕入れた知識を運轉手に伝えた。
to be continued
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

城ヶ島行/1

2009-03-16 21:25:47 | 信・どんど晴れ

「しかし、ごつい車だな。」
わたちの友人追浜彰の一声である。
「そうだな。」
私は、そういわなければならなかった。
今から私、松本佳奈と隣にいる追浜彰は、三浦半島にある城ヶ島
に行くことになった。理由はそれほど簡単ではない。
現在目の前にある車は1960/70年代頃生産された
セダンのアメ車である。この車を貸してくれたのは先輩である
東岡麗美である。東岡先輩は私が通学している大学の先輩ではない。
私と同居している高槻久留美の先輩である。
「今、現在横手淡雪嬢と、高槻久留美嬢が車に乗って、都筑市のショッピングモールに
行っていてな。車が借りられなかったんだよ。」
私は、このごつい車を覽て剣呑な顏をした。
「これはこれでいいんじゃないかな。」
彰は、
助手席にのろうとした・・・。
「えっ。ハンドルがついている。」
彼女は目を丸くした。
「左ハンドルなんだよ。最初の運転はあんたね。」
と彼女に目をやった。
「ああ。」
ばつが悪そうに、私からKeyを受け取った。
エンジンが始動して、車は三浦金沢市の自宅から城ヶ島に車は向かっていた。
「すごい音だよね。カーステレオは・・・。」
なんてものを捜索すのだろうか。
「カーステレオはあることはあるかもしれない。でもamだけじゃないだろうか。
そこら辺は・・・。」
と行ったとき、最新式のカーナビとカーステレオがついているのを発見した。
「え。やりぃ。」
彰はすごく喜んでいた。
「何を聽くの。もしかしたらブルース・スプリングスティーンか。」
以前秋田に行ったときのことを思い出しながら、そう質問した。
彰は首を振った。
「洋楽のガールズGroupのxxだ。」
彼女のボーイッシュで漢っぽいImageからすれば何ともImageが狂いそうだが・・。
で、そのガールズGroupの曲が入ったcdをカーステレオに挿入した。
實に極甘。
洋楽に疎い私からすれば、何とも言い難い。
「淡雪は私のこういうのって気持ちが悪いというんだよな。」
彰は少し悲しい顏になっていた。
でも、私はなぜだか、ガールズGroupの曲を聽いていてもダイジョウブなのだ。
「あの子は、私を王子様だと思っていたから。」
つづく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

何処まで考えているのか分からんよ。

2009-03-06 21:37:47 | 台湾テレビマンへの提言_後日談

先日、行きつけの歴史サイトに足を運んだとき、
そのサイト管理人の方が、こう言っていた。
「韓国の時代劇は海外マーケットで売ることを
念頭に置いて製作している。」と
で、その彼が其れを確信したのは
ミャンマーの漁村においてそのある民家を覗いたとき
映っていたのは、ナント韓国ドラマだったらしい。
こういう場面を見れば見るほど、多くの人は
韓国ドラマは海外マーケットの大きさを
考えて、製作するのが普通と考えるのかもしれない。
 さて、我らが臺灣ドラマは如何だろうか?
一説によると海外展開はされているらしい。
タイ・フィリピン・インドネシア周辺で放映されている
と。
それらの国で放映されているならばもっと広いアジア
各国での海外展開を考える事であってもいいのでは。
しかし、そうではない。台湾のテレビマンが考える
勝手な思いこみによるとんちんかんなドラマばかりである。
あの韓国は、岡田惠和・岩代太郎・綾瀬はるか・久石譲といった
昨今アニメ・テレビドラマを含めた日本映画界で重用されている
人材を起用していかにも日本に注目して欲しいという行動の
映画やドラマを企画する。
なのに、台湾のテレビマンは日本人どころか、台湾本国の
人間にも石を投げられることばかりしている。
何とも嘆かわしく寒い.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

韓國の同人音楽に対する考え

2009-03-05 18:08:49 | 台湾テレビマンへの提言_後日談

先日、アジアの同人音楽について某所で執筆したのだが、
その事情に詳しい方が、中國大陸及び韓國がある程度
日本に及ばない物の、同人音楽の音師が活躍している
という情報をキャッチした。
私もInternetで知り合った中國大陸出身の方が
居るが、その方がLinkしているサイトなどを見ていると
みんなで同人音楽を楽しんでいる樣子が、うかがい知れた
筆者としてはそこまで詳しく知ろうとは余り思わなかった
けれども、なんとも色々作っている感じが理解できた。
 さて、韓國である。
同人cdなどは、分からないけれども、韓國に
比較的同人音師が活動しやすい空気が有りそうな筆者の分析を述べる。
先日、日野皓正氏が参戦したジャズのコンサートを聴きに行ったのだけれども
その日野氏のバックバンドに、韓国人ミュージシャンが参加していた。
他にも、日本のインディーズともメジャーともしれないArtistが、
韓國のジャズ祭に参加していたという情報も某所で見聞した。
あと、韓國の漫画やアニメについて言及したインターネットの資料では
「韓國においてRockはアングラな音楽である。」
とそこの筆者は述べていた。
現在のメジャーなk-popを見ているとアイドルやr&bシンガーなどが多く
日本よりバラエティに富んでいない。
こういう音源しか現在は韓國の音楽シーンは認めないのかもしれない。
だから、有る程度のロック・ジャズ関係のアーティストは
同人・インディーズ・アングラのような地下に潜って活動するのだろう。
他に音楽だけじゃなくてアングラ演劇なども韓國では盛んだと
聞いてもいる。
だから、比較的同人音楽が盛んになる土台が出来ると筆者は分析した
もっとも正鵠を射ていると思えないけれども
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミニマム世代と外向き人間

2009-03-02 21:01:55 | 台湾テレビマンへの提言_後日談
最近、日本ではミニマム世代という海外旅行に興味がない若者が居るそうである。
それだけ内向きな国家になってしまったのだろう。
さて、其れとは逆に日本の周辺のアジア諸国である
臺灣・hong kong・韓國・中國大陸といった国やテリトリーが
存在するが、彼らは、外向き海外を指向している
人間が沢山存在している。
私が良く足を運ぶニコ動にもそれらの国のユーザーが
演奏やイラスト、歌い手として活躍している。
底まで日本などの海外という存在を大きく取っているのは
やはり、彼らの考えがなんとも内にこもっていないからだと
思っているのだ。
 その日本を内向きにし、ミニマム世代を生み出した土台は
私ぐらいの年齢から徐徐に始まっていた。
例えば、Hollywoodの俳優をろくすっぽ知らず、
日本の俳優しか知らない人間と軋轢を生んだという
事件をどこかで聞いた。
それから、世界に通用する文學は日本文学のみ読めばよく
輸入文學は資料にしか成らないという素っ頓狂な考えの人間が
登場し、自分と抗争に成ったことがある。
(1960/70年代に青春を過ごした母は彼を井の中の蛙大海を知らずだと批判していた.)
そういう風土では、
海外には目がいかないと思う。
臺灣は自分で文化を創造することが無いと言うが、外の空気を指向しているだけ
日本よりは健全なのかもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする