英雄への道

「女将、何故大女将の葬儀の時に、私を後継者に指名する事を言ったのですか。」
松本佳奈は、阻しい顏をして女将と呼ばれている女性を見た。
それに対して女将は前々から佳奈に言い聞かせていることを口を開いた。
怒られているのはわかっているものの、うるさい騒音に過ぎないと
思って聞き流していたが・・・。
「お前は何度同じ事を言わせるんだ。」
と佳奈を睨んだ。
「そうですね・・・。でも、私にとって計算違いだったのは、新一さんの
奥さんの惠美子さんが、離婚を切り出したことですね。」
と佳奈は一瞬口篭って数秒してた後切り出した。
「仕方がない。」
と女将は厳しい顏をした。
「どうしてですか・・・。」
佳奈は其処の部分には分からなかったので
「お前には分からないが、母屋で彼女とずっと住んでいて私は感じていたからだ。
彼女は{おかあさまは私より佳奈さんが大事なのですね.}という言葉を聞かされていた。
」
と女将が言っていたのを駭いた顏で聞いていた。
「加賀美屋の為に自分が知らないことを飲み込むのでしょうか。」
と佳奈は回答するしかなかった。
「ああ。残酷だが加賀美屋と徳之島で生きる為に必要だ。」
と女将は母屋に去っていった。
おわり