ブルーシャムロック

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純情の秋田市に捧げる牡丹(13)

2008-11-29 18:39:38 | 信・どんど晴れ

この後は父親の案内で、秋田市内でも大きな神社やお寺にお参りし、
秋田市が誇る観光名所などを巡った。
「この後、繁華街においてたしか高校時代のクラスメートが集まって新年会なんだよ。佳奈ちゃんも来るかい?」
佳奈と行動を共にしていた彰が、ささやいた。
「まあいいけれども、おそらく久留美も来るだろうし。」
お正月はひまだから何もすることがないからついていくのもいいけれども、淡雪と彰の
ごたごたに巻き込まれそうで怖いと思っていた。
「大丈夫かい。」
佳奈は心配になった。
「大丈夫だ。」
彰は態々安心させていた。
繁華街。
彰や淡雪のClassの人たちは貸し切りのSpaceにいた。
「淡雪、久しぶり。」
「彰、お前立川の女子体育大学だったよな。」
彰や淡雪の学校は秋田市内でも進学校だと言われている。
みな、関東や関西、仙台あたり名門大学に進学したらしいのは、
彼らの言葉から分かる。
彰は、男性からは性別を超えた友人としてのポジションだと佳奈は思った。
「彰、所で隣にいるないすばでぃな女性は?」
眼鏡を掛けたお調子者の男性が声を掛けた。
彰は考えながら、
「彼女はあそこにいる淡雪とルームシェアをしている人で彼女と別な学校に
通っている人だ。」
と簡潔に説明した。
もう一人の男、おそらく学級委員の雰囲気だ。
頼りなさげだが、優しそうな感じがする。
「沖繩あたりの出身だね。」
其れを聞いていた佳奈は。
「当たらずとも遠からず。加計呂麻島という島の出身です。」
学級委員長は、何処にあるのか分からないという顔をした。
「ジュンヤ、細かいことは気にしなくてもいい。」
お調子者がツッコミを入れた。
「ダイザブロー。そういうことかな。」
学級委員長が手を広げた。
「松本佳奈といいます。よろしくお願いします。」
彰たちの高校時代の友人に佳奈は自分を紹介した。
各人が飲んだり食ったりしている中で、
佳奈は男子生徒とのやりとりを見ていたが、
殆ど女子生徒と言うよりは男子生徒とのやり方に見えた。
遠巻きに見ていると殆ど男性だもんな。彰は・・・。
と些か気の抜けたビールを口にしながらみていた。
同じく部外者の久留美は女性たちに大人気だった。
愛嬌があるからな・・・。
「佳奈ちゃん、ビール気が抜けているよ。」
御笏をしてきたのは、彰だった。
少ししか飲んでしかいない割には酔っている
「貴様、下戸か。」
佳奈は彰に質問をした。
彰は黙って頷いた。
遠巻きの淡雪も久留美も可愛らしい顔をしている割には酒豪だ。
「人は見かけによらない。」
佳奈は彰の耳もとにつぶやいた。
佳奈と彰のやりとりをみていた、ジュンヤとダイザブローは
「彰、もろ女の子している・・・。」
「松本さん、理想の恋人雰囲気というか・・。」
と苦笑をしていた。

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