ブルーシャムロック

此処はtomohiroのオリジナル小説サイトです。
小説主体ですので、小説に興味の無い
人は、退出下さい。

留学

2014-11-07 18:49:34 | 信・どんど晴れ
「朝倉夏美をイタリアに留学ですって?!」
協力者である玉置義朝の発言に、橘惠美子は吃驚した。
「うん。橘さん、朝倉夏美さんを手持ちぶたさなの所ががあるでしょ。
だったら、イタリアに留学させて技量を持たせてから、またル・ヴィサージュに
戻せばいい。」
玉置の話は確信的だった。
「夏美さんはソレを飲んでくれるかな。私は未知数だけれどもね。まあ
彼女とは徳之島で出会った縁もあるから、それで彼女を置いておいたけれども。」
実のところは、夏美をリストラしようと惠美子は考えていた。
「橘さん、もしかしたら朝倉夏美をリストラしようと思ったでしょ。
だめだよそれ。彼女の実家であるル・ヴィサージュを乗っ取ったんだから
乗っ取った上、首を切るのはだめだ。」
玉置は表情が硬くなった。
「そうですね。まあ考えてみます。」
惠美子は取り繕うように、笑った。
「私のように、外から來た人間が素っ頓狂な事を言うのがおかしいけれども、
私が朝倉夏美さんの留学に推薦するのは、長らく付き合いのある名門の大学なんだよ。
ならば、是で修行させてル・ヴィサージュの戦力に育てようよ。」
いつになく玉置の口調は強かった。
惠美子は
「私も夏美さんが徳之島にいたとき素っ頓狂な事を言う子だと思って、少し笑っていまし

彼女がもし、本腰入れてル・ヴィサージュの為になるならば、やってもイイですよ。」
惠美子は少し了承したようだった。
おわり
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする