ブルーシャムロック

此処はtomohiroのオリジナル小説サイトです。
小説主体ですので、小説に興味の無い
人は、退出下さい。

新潟City_rock'a billy_06

2010-07-12 18:00:29 | 逆襲の藤隆
「まあ、華人圏popsは、日本においては熱狂的な支持者が歪めて・・・。」
新作の映画の脚本を独り言が出ながら執筆している。
「中國とか臺灣が舞台なのかい?」
漫画家が、自分の原稿をのぞき込んだ。
「そういうところだ。Recordコレクションという映画みたいで・・。」
ボクはキーボードを叩く手を休まない。
「俺も、いわゆる華人圏のポップスに嵌った時代があるな・・。」
漫画家は、また私の端末をのぞき込んでいる。
「今回の映画を見る爲にいわゆるc-popを聞いたな・・・。」
ボクは酢を口に入れた顏をした。
「つまらなかった・・・。顔に書いてある。」
漫画家はそう言った。
「宗教的な支持は要らない。それよりも面白いか、つまらないか・・。」
また映画の台詞を端末に入れていく。
つけっぱなしにしていたRadioでは華人圏popsの情報が流れていた。
つづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新潟City_rock'a billy_05

2010-07-12 17:59:39 | 逆襲の藤隆
「先日執筆していた原稿劇団でokが出た。」
私は、漫画家にサムズアップで答えた。
「よかったな。」
漫画家は表情を変えずに原稿に向かっていた。
彼が執筆していた原稿はおぞましい
惨殺死体が描かれていた。
「まだ、朔響のことが気になるの?」
私は疑問に思って
漫画家に聞いてみた。
「これはビジネスだよ。生活のためだ。」
漫画家は私の顏の方向を無視した。
實は最近、私も朔響を殺害した人間のことを
ふと考え始めている。
漫画家には内緒だが、
某映画プロデューサーに脚本のオファーが来ているのだ。
そのプロデューサーが演出主査になる企画だ。
つづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新潟City_rock'a billy_04

2010-07-12 17:58:53 | 逆襲の藤隆
「そんなに、俺が革命を起こしたいのであるならば起こしてやるよ・・・。」
ぼくは書きかけの戯曲を執筆しながら声に出していた。
「もしかしたら、革命のために朔響は殺された・・・。」
漫画家はぽつりとつぶやいた。
「革命かな・・・。そんなこと無いけれどもな。」
ボクはそうイイながら、ワープロの画面を叩き続けた。
「でも、俺の診断では、出来杉はふるえていたぞ・・。」
彼はかすかな表情の違いもわかる男である。
「ところで、今回の作品は何處に出すんだ?」
漫画家は、俺の端末をのぞき込んだ。
「今回は人気劇団にslapstickを書き下ろすんだ。」
ぼくは胸を張った。
「ああ、あの人気劇団かどうだか・・・。」
漫画家は苦笑していた。
今回の戯曲は、自分が気になっていた男に声をかけようとして
そして、その彼が嫌っていたという経験に基づいた
作品である。
名誉棄損で訴えられなければいいけれども。
つづく



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新潟City_rock'a billy_03

2010-07-12 17:58:04 | 逆襲の藤隆
「本丸が出来杉英才?」
ボクは目を白黒させた。
「ああ。」
漫画家はそう言った。
「もしかしたら、殺された朔響はscapegoatってか。」
ボクは自分を納得させようとした。
「ま、そんなところだろうな。」
なぜだか、漫画家は得意そうな顔だった。
「出来杉を殺そうとした人って・・・。」
ボクは漫画家に聞いてみた。
「意外と小学校ぐらいの幼なじみで、彼と巡って何か抗争をしていて、
それでいて圧倒的な出来杉の力にかなわないが故に、内堀から埋めていく
それが、俺の推理だ。」
漫画家は持論をたたき出した。
「彼は動揺しているかな。」
ボクの問いに
「あそこのモニターを見てみな。出来杉英才が出ているぜ。」
漫画家はBuildingに据え付けられた巨大モニターに映し出された
出来杉英才をみていた・・・。
彼は自分は潔白だ、自分は疾しいところはないと弁解しているようだった。
つづく







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新潟City_rock'a billy_02

2010-07-12 17:57:01 | 逆襲の藤隆
僕たちが急行したのは、新潟市内でも人通りの多い
橋のたもとだった。
申し訳程度に献花がされているけれども、終わった事件には
關係がない。と言っているようであった。
「なるほどなー。警察はくだんの事件は迷宮入りと決めつけているんだろ。」
漫画家は苦笑した。
「君には解るのかい?」
ボクは聞いてみた。
「まあな、朔響を殺した犯人は殺しても嫌われ役だから、出来杉にちょっかいを書けるために殺したと俺は見ている。」
漫画家はそう言った。
「嫌われ役か・・・。」
ボクはそう言った跡、一瞬考えた。
「出来杉英才だって、嫌われ役だと気づかないところがある。」
漫画家はボクの発言に見当違いだと思ったように眉をひそめた。
「あいつも、嫌われ物だと思っていないから始末に悪いな・・・。
このまえ出来杉英才を執拗に追いかけていたマスコミが、出来杉英才を
非難をしていたのを週刊誌で読んだことがあるな。」
漫画家は、橋の金属製のポールや欄干を見ていた。
「現在推理漫画を執筆しているから、これが何かの材料に
使われたのかなとおもって・・・。」
ボクはそんな彼の顔を見ていた。
「どうだか・・・。でも、朔響は惨殺體で切り刻まれていたとなると
犯人はそんな物を使わない。」
漫画家は断定口調である。
「じゃあ、どういう感じの奴にポールや欄干を使うというのさ。」
ボクはたたみ込むように漫画家を見た。
「まあ、犯人は本丸である出来杉英才だな。」
漫画家はそう言いつつApartの方向に向かっていった。
つづく



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新潟City_rock'a billy_01

2010-07-12 17:55:03 | 逆襲の藤隆
「惨殺死体、新潟市内の川で 発見、出来杉英才氏の秘書朔響氏か?」
さっきまで、漫画を描くpenを動かしていた男がふと言葉を漏らした。
「朔響氏といえば、あんまり評判がよくなかったみたいだね。」
ボクはキーボードを叩く手を止めた。ボクは売れない劇作家である。
「そうだな。でも強引に出来杉英才に自分を売り込んらしいんだ。」
そういいながら、彼はまた漫画を書き始めた。
彼の執筆している内容を見ていると今回は時代劇じゃないみたいだ。
彼とこの新潟市内のApartに住み始めて彼は順調に方方の漫画雑誌で
ヒットを飛ばした。
デビュー作は加藤清正、次の企画は松平不昧、そして巴御前と
時代劇路線が彼のあたりになった。
しかし、今回は違うようだ。
背広姿の男が見える。
「今回は何なの?」
ボクは聞いた。
「今回は刑事物だ。」
彼は淡淡と答えた。
「テレビとか新聞で朔響の話題を見ていたけれども興味有るのかい。」
彼はいつも其れの資料を漁っているようだったから・・・。
またボクは聞いてしまった。
「今回の漫画の資料にしたい。」
一ページ書き上げて、彼は外を見た。
「明日でも、朔響の死体が出てきたところの取材にいきたい。」
また、そう言いながら貳ページ目をかき始めようとする。
つづく





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする