友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

年寄りが拘るのは過去ばかり

2023年05月29日 17時20分31秒 | Weblog

 小3の娘がいる次女から、「私が使っていたソロバン、どこにあるか知らない?」と、カミさんにメールが来た。娘たちが欲しいと言うものは、何でも買い与えてきたが、何時どう処分したのかまでは覚えていない。

 今でも小学校では、ソロバンの授業があるのかとビックリする。計算機の方が確実で早いのに。私も小学生の時、ソロバン塾に通ったことがあった。文字通り3日でやめてしまった。何をやっているのか、さっぱり分からなかった。

 塾の先生が、「初めてだから、もっと早い時間に来なさい」とか、ソロバンの持ち方や動かし方から教えてくれればよかったのに、いきなり数字を読み上げたので、全くついていけなかった。あの頃はソロバン塾は盛況で、私のような子は手間がかかると見抜かれたのだろう。

 私が中学に入る時に、父が買ってくれた勉強机は、このマンションに引っ越してからも使っていた。高校の時の学生服は、私の教え子が欲しいと言うのであげた。辞書や万年筆はそのまま使い続けたし、処分したと記憶に残るものは日記以外にはない。

 中学から書き続けていた日記帳は何冊もあり、県内で小説を書いている人のところへ送った。その人が新聞のコラムに、「小説の原稿や作品と称するものを送ってきて困る」と書いていたから、きっと焼却処分になってしまっただろう。

 娘たちのものと言えば、生まれた頃からのアルバムが我が家に残っている。家族旅行や運動会など、貴重な写真だと思うのに、どうして娘たちは自分の手元に置かないのだろう。「パパが寂しがるといけないから」などという思いやりだろうか。

 生活のスタイルは全く変わってしまった。私のように、思い出ばかりを大事に取って置くと、収納するスペースばかりが膨らんでしまい、何が何だか分からなくなってしまう。若い人が見ている世界は前にある。年寄りが拘るのは「過去」のようだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする