友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

泣けた話と‥‥

2018年10月22日 17時44分27秒 | Weblog

  泣けた。何度見ても涙が落ちる。今朝のテレビ『特ダネ』は、実業団女子駅伝予選会で起きた悲劇を取り上げていた。2区の選手がタスキを渡す200メートル手前で転倒し、四つん這いになって膝から血を流しながらも前進した。タスキを受け取る3区の選手も涙を流し、その姿を見て、しっかりと受け取り最下位で走り出した。

 余りにも痛々しい姿に、涙もろい私の涙腺はいっそう広がった。監督はその姿を見て、「やめる」ように大会関係者に伝えたが、選手の近くの関係者に伝わった時は残り15メートルだった。選手は「あと何メートルですか?」と聞き、タスキをつなぐと意思表示したようだ。近くの審判員も「行かせてやりたかった」と漏らしていた。

 監督はこれまでも選手に寄り添ってきた人らしい。選手が練習をする時は必ず自転車で伴走し、選手の走りを見るという。「あの状態を見たら、監督なら誰でもやめさせる」と言う。よい指導者と熱い仲間に恵まれたからこそ、四つん這いになってもタスキをつなぎたかっただろう。原因は分からないが、「右脛骨の骨折」と伝えられている。

 今日のブログは、昨日の日曜版の『300文字小説』の中の1編と、今朝の『中日歌壇』にあった1首をネタに書くつもりだった。歌は「柱蹴りゲタ箱蹴ってバケツ蹴り 怒り静めた男 四歳」。怒りまくる様子がよく出ている。それが4歳の男の子とあり、笑える。小説は「『この、くそ、バカ、あほ!』 3歳の次男が、自分の知り得る限りの悪い言葉を使って兄に応戦」で始まる兄弟ケンカの描写。負けた兄はベランダに出て泣き出すが、筆者は「数々の悪態を教えたのは自分だと、兄は気付いているだろうか」と結んでいた。

 私は男の子の単純というか情けなさを書こうと思った。物に当たって怒りを表すことも、酷い言葉で応戦するのも、子どもはどこかで大人から学んでいるのだと結びたかった。四つん這いになっても進む選手と、無邪気だが残酷な子どもの様子を結びつけるのはどうすればよいのか、考えてみたが見つからなかった。仕方がない。私にその能力は無いようだと結んでおこう。

コメント
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