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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

合性の悪い病院

2009年11月21日 21時24分05秒 | Weblog
 一般論というよりも私の個人的な経験論だが、夏は暑さのために何もできないが、冬は行動的になっているとばかり思っていたが、どうも年齢を重ねてくると、非行動的なようだ。冬の初めは、フトンを出ると途端にハクションが始まり鼻水が止まらなくなる。すると身体が重く、やる気がなくなる。昼までには身体が外気に慣れてくるのか、クシャミも鼻水も止まってしまう。外気に対して敏感に反応している証拠のようにも思うけれど、それならもっとすばやく対応してもよさそうなのに、これは鈍い証拠ではないのかと思う。

 今朝は、先に行なった健康診断で要治療の通知をもらったので、精密検査を受けようと街で一番大きな病院へ出かけた。肺のレントゲン検査で右上部に小さな白い点がある。肺がんなのかとちょっと嬉しいような、不思議な気分になった。中学・高校からの友だちがやはり肺に腫瘍があり、それですっかり落ち込んでいたのに、私はいつの間にか胃潰瘍も無くなり、いたって健康なので、そろそろ自分にも何か衝撃的な病魔が現れてもいいのにと思っていた。病気になること事態を歓迎しているわけではないが、ジワジワと多方面から死に追いやられていく実感が湧いてくるような気がしたのだ。

 通知とレントゲン写真とを持って、病院へと出かけた。日頃、通っている病院は医院の先生に診てもらったところ、「たいしたことではないと思うけれど、一度CTを撮ってもらうといいでしょう」と言う。ならば、やはり大きな病院へ行くしかない。でも、この病院は滅茶苦茶混む。昔、まだこの病院がそれほど大きくなかった時に、胃が痛くなって通ったことがあったけれど、余りにも待ち時間が多すぎて、結局やめてしまった。院長に600字ほどの原稿を書いてもらったことがあり、その原稿からにじみ出てくる院長の人柄が好きだったけれど、あの混雑は我慢ならなかった。

 案の定、受付は混雑していた。病院が新築されて初めて診察を受けるので要領が分らない。私の前の人はイスに座って話していたので、私はその後に立って順番を待った。ところが私の隣の人は新しくやってきた受付嬢に用件を話している。アレッ、こちらでもよかったのかとそちらへ移るが、もうふたりの人が並んでいる。「私の方が先に並んでいたんですよ」とは言いがたいので、その人たちの後に並ぶ。初めて診察を受ける人は誰でも長々と説明しているし、受付嬢も問診票に書き込んだりしているので、やはり時間がかかる。

 そうやって、やっと自分の番が回ってきた。一通り説明し、精密検査を受けたいと申し出る。「保険証はお持ちですか?」と聞かれ、ギクッとした。通知書やレントゲン写真は持ってきたのに、肝心の保険証が入っていない。「すみません、もう一度改めて来ます」と言って、そそくさとその場を離れた。どうもこの病院とは合性が悪い。いや、神様が精密検査などは不要と暗示していたのではないだろうか。これといって、痛いとか苦しいとかがないから、真剣に病気のことを考えることがない。よく考えても、病気とは思えない。来年まで様子を見た方がいいような気がしてきた。
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