大和塾の市民講座のチラシを配って回っているうちに一日が過ぎてしまった。日曜日は大切な日なのにその準備が全くできていないから焦る。心が落ち着かないと間違いも生まれてくる。するとまた、焦ってしまいパソコンでのラベル印刷で3時間もつまずいている。あれ?などと思ってキーを叩いていたら、これまでと違う画面になってしまい、どうやっても印刷できない。もうこれは今日のところはあきらめる以外ない。
そう思うと、3時間も一体何をやっていたのかと悔しくなる。ああ、人生こんなものか。ダンナが定年を過ぎてから、「毎日家に居るからやりきれない」と奥さんがぼやいていた。結婚して35年、共働きだったので、それぞれが仕事に生き甲斐を持って暮らしてきた。職業が違えば仕事の中身がわからないから何も言えないし、同業者であれば仕事の中身がわかるだけに、干渉されたくもないし、したくも無い。生活を共にしているけれども互いに独立した存在であった。
また別の夫婦は、夫の単身赴任で別居生活が長く、生活費も独立採算制となり、会話は差しさわりのない子どもの話ばかりになった。子育ての方法では互いに理想を抱いていたとしても、単身赴任では子育てに口を挟むこともできず、全てがカミさんまかせである。結局、結婚してからの35年は自分にとって何だったのか、そんな風に夫は自分の居場所を考える。
カミさんの方は、(あなたは)散々自分の好きなことをやってきておいて、今更何を言ってくれるのと思ってしまう。子育ても、住んでいる家のことも、老後の暮らしも、皆何一つ心配せずにやっていけるのは誰のおかげなの。大変なことは全て押し付けておいて、ねぎらいの言葉はひとつもないのはどういうわけ。子育てや仕事から解放されて、やっと自分の時間が持てるようになったのに、あなたはさっさと趣味の場を広げて自分の居場所を確保している。けれど、私の居場所はどこにあるの?
60歳を過ぎてから結婚した夫婦もいる。結婚生活53年の夫婦とはやはり違う。「60年間も別々に暮らしてきたのだから、これからはいつも一緒に行動する」と言う。一緒にいれば心も一緒と言うわけではないけれど、別々に暮らしていては互いを知ることもできない。けれども逆説的に「知らないほうが幸せなのかもね」と言う人もいる。夫婦の形に決まりがあるわけではないが、夫婦の形にこだわっている人もいる。
まあ、そんなに急いで結論を出すこともないだろう。円満そうに見える夫婦であっても当の本人は「何か足りない」と感じている。求めるものが多ければ不満を感じてしまうものかもしれないし、人間はどこまでいっても未完成ということなのかもしれない。それにしてもラベル印刷ができないとなるとどうすればいいのか、本当に焦るよ。
そう思うと、3時間も一体何をやっていたのかと悔しくなる。ああ、人生こんなものか。ダンナが定年を過ぎてから、「毎日家に居るからやりきれない」と奥さんがぼやいていた。結婚して35年、共働きだったので、それぞれが仕事に生き甲斐を持って暮らしてきた。職業が違えば仕事の中身がわからないから何も言えないし、同業者であれば仕事の中身がわかるだけに、干渉されたくもないし、したくも無い。生活を共にしているけれども互いに独立した存在であった。
また別の夫婦は、夫の単身赴任で別居生活が長く、生活費も独立採算制となり、会話は差しさわりのない子どもの話ばかりになった。子育ての方法では互いに理想を抱いていたとしても、単身赴任では子育てに口を挟むこともできず、全てがカミさんまかせである。結局、結婚してからの35年は自分にとって何だったのか、そんな風に夫は自分の居場所を考える。
カミさんの方は、(あなたは)散々自分の好きなことをやってきておいて、今更何を言ってくれるのと思ってしまう。子育ても、住んでいる家のことも、老後の暮らしも、皆何一つ心配せずにやっていけるのは誰のおかげなの。大変なことは全て押し付けておいて、ねぎらいの言葉はひとつもないのはどういうわけ。子育てや仕事から解放されて、やっと自分の時間が持てるようになったのに、あなたはさっさと趣味の場を広げて自分の居場所を確保している。けれど、私の居場所はどこにあるの?
60歳を過ぎてから結婚した夫婦もいる。結婚生活53年の夫婦とはやはり違う。「60年間も別々に暮らしてきたのだから、これからはいつも一緒に行動する」と言う。一緒にいれば心も一緒と言うわけではないけれど、別々に暮らしていては互いを知ることもできない。けれども逆説的に「知らないほうが幸せなのかもね」と言う人もいる。夫婦の形に決まりがあるわけではないが、夫婦の形にこだわっている人もいる。
まあ、そんなに急いで結論を出すこともないだろう。円満そうに見える夫婦であっても当の本人は「何か足りない」と感じている。求めるものが多ければ不満を感じてしまうものかもしれないし、人間はどこまでいっても未完成ということなのかもしれない。それにしてもラベル印刷ができないとなるとどうすればいいのか、本当に焦るよ。