京都の魅力をユニークなツアーで伝える「まいまい京都」。ミモロも時々参加しています。今回は、普段、通常非公開の宇治にある「松殿山荘」です。
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ミモロは、京阪宇治線の「木幡駅」からトコトコ坂道を上がること約15分。小高い山に目指す「松殿山荘」はあります。
住宅地の坂道「う~結構、登るね~」と息を切らせながら進むと、やっと敷地の入口に至りました。
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ここからは、私有地となり、通常一般の人は立ち入ることはできません。「今日は、特別公開してもらえるから、中にはいりま~す」
そこからも、なだらかな坂道がまだまだ奥へと伸びています。
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「やっと門が見えてきた~」
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石垣やお土居があり、まるでお城のような地形が広がります。この地は、約900年前に関白藤原基房が、構えた別荘、松殿(まつどの)があった場所。ちなみに藤原基房は、別名松殿基房とも呼ばれ、松殿家の始祖。
石段を登り、門の中へと進みます。
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「やっと着いた~」門からは、広々した敷地が目の前に…
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さて、現在この地に立つ建物は、大正7年(1918)に明治政府の高官を務めた後、大阪で弁護士をしていた高谷宗範(たかやそうはん)が、この地を取得し、自らの設計により作ったもの。
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遠州流茶道に精通した高谷は、自らも山荘流茶道を起こし、茶道の起源である広間の茶、書院式の茶道復興を目的に、茶道道場「松殿山荘」を作ります。山一つ約10万坪といわれる敷地には、広間の茶室が14席、そして小間の茶室4室、全部で17席の茶室があり、ほかの建物を含み、その建坪は千坪というスケールの大きなもの。
今回の「まいまい京都」のツアーは、山荘流家元継で流祖 高谷宗範のひ孫でいらっしゃり、現在「公益財団法人 松殿山荘茶道会」の代表理事でを務められる平岡己津夫さんにご案内いただくもの。
*尚、ブログに関しては、掲載のお許しを頂きました。
大門には、高谷宗範が描いた「南嶽」の額が掛かり、訪れる客を迎えるのです。
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「わ~りっぱなお玄関…」
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2つ並ぶのは、大玄関と中玄関。
「どうぞここからお上がりください~」と平岡さんに促され、参加者は次々に大玄関に進みます。
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この玄関は、江戸時代の豪商天王寺屋五兵衛の屋敷の玄関を移築したもので、そこにある大きな靴脱ぎ石も一緒に…
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中玄関の入口は、もちろん高谷宗範が設計。「モダンなデザインが素敵~」とミモロ。
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「ここある茶室は「心は円満に丸く、行いは常に正しく四角く」という方円思想をもとに設計され、それが随所に見られるのも、ここの建物を見学するポイント」と平岡さんが教えてくださいました。
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「高谷宗範は、すべての茶室を自ら設計。敷地を整備し、庭のために池を掘り、樹木を植え、石を配したました。十数年かけて、次々茶室を建ていったんです」と。
「すごいね~設計した高谷宗範さんもすごいけど、それを実際に作り上げた大工さんたちも…」とその技術の高さに驚くばかり。
設計は専門家ではなかった高谷宗範の妥協を許さぬ熱い思いを、実現させるのには、相当大変なこともあったのでは…。
使われる建材も、今では、とても手に入らないもの。私財を投げ打ち、格式高き書院茶道の復興の夢を叶えたのです。
平岡さんに案内されて巡る茶室は、どこも目を見張るもの。「すごいね~」とただただ感激の声を出すミモロです。
建物の細部、建具などに施される方円のデザイン。高谷宗範の美意識の高さと芸術的なセンスが見る人を唸らせます。
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「わ~ここまで…」というこだわりの見事さに感激。
建物を巡った後は、お庭を拝見。
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「植木にもすごく気を配ってる~」とミモロは、そこに植わる葉の小さないろはもみじや松の姿にも感激します。
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「もうこういう建物を作れる人いないね~。政府のお仕事もして、しかも茶道にも通じ、芸術にも造詣がある人って、今、いないんじゃない?」と。高谷宗範の優れた才能がなしたもの。
「でも、これを管理するのも大変だよね~だって、すごく広いもの、お掃除だけでも時間かかるね~」とミモロ。
普段は公開されていない「松殿山荘」。10人以上による事前予約や春秋の一般公開が訪れる機会です。
「建築好きには、絶対見逃せないね~」とミモロ。
2時間にわたって丁寧にご案内くださった平岡さんと「まいまい京都」のスタッフの方々。本当にお世話になりました。
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*「松殿山荘」の詳しい情報はホームページで、事前予約に関しての情報もそこに…
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