ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

ちょこっと東京旅。6年後のオリンピックで変わってゆく、国立競技場のある神宮外苑周辺

2014-05-23 | 東京

ミモロは、先週末、ちょこっと東京に出かけました。「わーい、またのぞみ号に乗れる!」乗り物好きのミモロにとって、新幹線に乗るのは、それだけでうれしいこと。京都駅で駅弁を買って、列車旅の準備も万全。

のぞみが、京都駅を出発すると、すぐに駅弁を食べ始めました。もう、食べるの…?。「だって、富士山ゆっくりみるんだもの…」あのねー富士山は、もっとずっと先…。名古屋に到着する前に、ミモロは、お弁当をすっかり食べ終わり、それからは、車窓の景色をずっと眺めています。しばらくして「あ、富士山だ~今日は、わりとよく見える」と、喜んでいます。この日は、頂きに雲を帽子のようにかぶった富士山。東海道新幹線に乗るって、富士山が見えると、それだけでうれしくなってしまいます。

さて、東京の滞在中に、ミモロが向かったのは、神宮外苑。このエリアは、東京でも緑豊かな場所。国立競技場、神宮球場、秩父宮ラグビー場、テニスコート、アイススケートリンク、ゴルフ練習場など、いろいろなスポーツ施設が集中しています。
 
そばを通った神宮球場は、今、東京六大学野球大会の真っ最中。東大、明治、慶応、早稲田、立教、法政により行われる、大正14年から始まった歴史ある大学野球大会です。神宮球場ができたのは、大正15年。以来、ここを会場に開催されてきました。しかし、昭和18年には、戦争のため、試合禁止に。終戦後、六大学野球大会は、復活しますが、この神宮球場は、米軍に接収され、ほとんど試合ができない状態が続きます。返還されたのは、昭和27年、日米講和条約終結の時。それから全試合は、ここでできるようになったそう。
多くのプロ野球選手を輩出する、この大会、長嶋茂雄も、江川卓も、斉藤祐樹も、このマウンドに立っています。

 球場の周囲は、グルリと回廊が続きます。遠くから、応援団が練習している声が、ミモロの耳にも届きます。

このエリアは、昭和の東京オリンピックのメイン会場で、その中心に位置するのが、開会式が行われた国立競技場です。
建設されたのは、昭和33年(1958)で、オリンピックを東京に誘致するために作れました。鉄筋コンクリート5階建てで、収容人数は、5万4224名。昭和39年(1964)の第18回オリンピック東京大会では、開会式が行われ、聖火が灯り、人々の歓喜に包まれた競技場です。

この国立競技場の前身は、大正13年にできた、日本初の陸上競技場の「明治神宮外苑競技場」。その敷地は、かつて青山練兵場があったところだそう。そもそも江戸時代は、大きな武家屋敷が並ぶエリアで、明治になり、明治政府の管轄のもと、陸軍の訓練所に。ここから、日清、日露戦争へ多くの兵隊が戦地へと向かいました。そして、「明治神宮外苑競技場」となってから、第2次世界大戦の折りは、学徒出陣の壮行会が行われ、多くの若者が、出陣してゆきました。

今、このエリアは、多くのスポーツ大会やコンサートなどが開催され、若者たちの歓喜にあふれた場所になっています。でも、その昔、多くの同じような年頃の若者が、さまざまな思いを胸に、旅立っていったことを忘れてはいけないのでは…。

そして6年後の東京でのオリンピック開催に向け、今年、幕を下ろす昭和の国立競技場。新たな平成の競技場の建設が始まります。


大規模な神宮外苑エリアの整備は、その周辺にも及びます。
  
競技場のすぐそばにある「日本青年館」は、会議場、ホール、宿泊施設などをもつ建物で、現在の建物は、昭和54年のもの。その前身は、大正時代、明治神宮の造営に尽力した全国の青年団の功労に対し、昭和天皇がお心かけられ、それを記念して建てられることになったもの。この旧青年館は、青年団が、さまざま活動を行い、1人1円(当時の価値だと500円くらい)の建設資金を拠出して大正14年に完成したそう。そして来年には、現在の「日本青年館」も営業を終了し、今ある場所から、南の方向へと移動し、新たな建物が建設されるそうです。

「この辺も変わるねぇ~」と、「日本青年館」の建物のそばの公園で遊びながら思うミモロです。

神宮外苑は、お散歩に気持ちのいい場所。ミモロもトコトコとお散歩を楽しみます。
 
「あ、ゴルフ練習場だ~」早朝から夜遅くまで営業してる都会のゴルフ練習場。野球場の使用がないときに練習できます。


「東京のツツジ…」 
自然も豊かな神宮外苑。お散歩やジョギングを楽しむ人の姿も多いエリアです。

外苑といえば、イチョウ並木。

「ここ大好き…」 
ベンチで一休みしたり、のんびりできる素敵な並木。「こういう並木って、京都にはないのー」とミモロ。もちろん京都にも、紫明通や御池通など並木がありますが、これほど立派な並木ではありません。「だって、京都は、ほかに自然がいっぱいあるから、並木道いらないかも…。それに道幅狭いし…」

並木の正面は、聖徳絵画館。そこに向かって、イチョウの木の高さは、幾分低くなっていて、いっそう遠近感が出るようになっているとか。ミモロ、道の真ん中歩いちゃ危ない…。「あ、今日は平日だった~」。日曜日の昼間には、車の通行が規制され、お散歩の楽しさもいっそう。

オリンピックの建設が本格的に始まる前に、消えゆく昭和の香りを吸いに、出かけてはいかがでしょ。



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