蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

タイフーーーーンの、前と後

2011-07-20 | 人生

大型台風がやってくるというのに、風もなく、雨もなく、
むしろ、洗濯物が干せそうな、いいお天気。

昨夜、物干し竿をはずして、床に直に置いたり、折りたたみ椅子や、自転車を横に倒しておいたり
宅配牛乳箱や、大型ゴミペールなんかを室内に入れ、準備していたが、
一向にまだ気配なし。

時折、さわさわと木々の枝葉が、爽やかに揺れるだけ。

なんか、これって、嵐の前の静けさ?
それとも、大阪はいつも台風被害がないから、こんなかんじで、台風が過ぎていくのか?
はたまた、お昼ごろから、ゆっくり、ゆっくりと、お天気はご機嫌悪くなってくるのか・・・・


わたしのこころも、無風状態。


かつて、若かりし頃、子供も小さい、仕事も大変、てんやわんやの時代があったのが、ウソのよう。

ごはん作りは、猛スピードで準備することだけが、取り柄だった、わたし。
はやく用意しないと、子供たちが寝てしまうから、それはそれは、急いでイライラしながら作った。
ヒマラヤで凍死寸前の登山隊員を、眠らないように叱咤するかのごとく、
まぶたがひっつきそうな、うとうとしている子供たちを前に、
「寝たら、あかんよっっ。あと、ちょっとで、できるから」
と、なかば、脅しながら、怒鳴りながら、食事を作っていた。

あんな夕食じゃあ、子供たちも楽しくもなく、美味しくもなかっただろう。
自分のことで精一杯の未熟な母だった、わたし。

ひとつひとつを思い出しても、胸が痛いことばかり。

長男の中学受験の日、朝、遠く離れた受験校に連れて行った後、
わたしはその日も仕事に行き、試験終了後、現地に迎えに行くのが遅くなった。
試験の後、他の保護者は続々と迎えに来るのに、
薄暗くなっても、ぽつんとひとり取り残され、
校舎の外で、不安げな顔をして、じっと、わたしを待っていた長男。
思い出すだけで、とっても切ない。

また、ある日、学校から「娘さんを迎えに来てください」と連絡があった。
高熱で保健室のベッドで一日、次女は、うなっていたのに、
わたしが学校に連れに行ったのは、その日の夕方。
次女よ、ごめんなさい。
母が悪かったです・・・。

長女は、ナイーブで(他の二人に比べると)、受験の前には、腹痛を起こし、
お医者さんに診てもらいに行ったり、・・・(神経から来ているとのことだった)
長女のクラスメートのお母さん方の誰とも親しくしていない、わたしを、長女は非難していた。
「わたしの学校のことなんか、どうでもいいでしょ」と、悲しがらせた。
ごめん、ごめん、授業参観の後、時間なかったんですわ。

かんじんの子供たちは、そんなこと、すっかり忘れているかも知れない。
いまは、仕事や自分のことが忙しく、母親のことなんて、とっくにクリアしていることだろう。
ああすればよかった、こうすれば、よかった・・・
いまも、わたしは思うことは、いっぱい。

今、できることをやってあげたらいいんだけど、
遠くに行ってしまって、手が届かない。
自宅から仕事に通う次女ですら、
同じ家に住みながら、もうすっかり、わたしの元から飛び立っていると感じる。

こんな母親で、申し訳なかったと、こころから思うし、いま思い出すと、涙がこぼれる。
まあ、それなりに、無事に大きくなってくれたんだし、
上を見ればキリがないし、済んでしまったことは、もう戻らないんだし、
それはそれで、わたしなりには充実した日々だった。

子育てさせてもらって、感謝している。
子供に教えられることは、とてもいっぱいあり、大きな、こころの宝ものとなっている。


さて、台風の話にもどすと・・・
台風は、この時点では、まだ来そうもないが、
いずれ、天気予報では、いずれ、ゆっくりしたスピードでやって来るらしい。

わたしの人生も、知らない間に、ゆっくり、ゆっくり、台風が近づいてきているのか、
それとも、通過したのも知らず、がむしゃらだったのか。

いろんな経験、過ぎてみないと、わからないことばかり。
明日は、どうなるのか、
天気予報も大事だし、事前対策も大事かも。

からりと晴れてほしいけれど、酷暑過ぎるのも考えもの。
忍耐強くガマンしてたら、熱射病になっても、迷惑をかけるし。

なにごとも、ほどほどが、よろしいかと・・・・・思う次第。
結論がないのが、結論。試行錯誤の一生だ。

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