春風に誘われて戸外を散策すると、びっくりするような紅梅、加えて赤花マンサクが咲いているのを見かけた。まだ2月の下旬になったばかり、やはり季節は2週ほど早く巡ってきているようだ。この時期には、水戸の梅見が始まる頃、こちらはまだ固い蕾である。
中国でも花を愛する人が多い。1987年、全国投票が行われ、地域によって愛され方が違う名花のランキングが決定された。その投票で梅は堂々の第1位、花の最高位を意味する花魁の名を与えられた。因みに第2位は牡丹、これは花王、第3位は菊、第4位に蘭が選ばれた。
中国の文化を取り入れてきた日本でも、梅は多くの人に愛されてきた。江戸の俳人服部嵐雪は、「梅一輪一輪ほどの暖かさ」という名句を残している。春に他の花に先駆けて咲く梅に、春の訪れを待つ心を詠んでいる。万葉集にも梅を詠んだ歌は多い。
春されば先づ咲く宿の梅の花ひとりみつつや春日暮らさむ(巻5・818)
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