二百十日 - 晴耕雨読
立春から数えて二百十日、9月1日にあたる。稲は田植えの関係もあったのか、この頃に花を咲かせた。田を見るとこの地方では、今では花は終わり、実が入って米ができつつある。しかし昔は、米の花の季節と、台風の季節が重なる。ここで大風が吹いては、米の受粉もうまくいかない。そこで、農民たちは祈るような気持ちで、稲の花が終わるまで無事に過ぎることを願った。枝少し鳴らして二百十日かな尾崎紅葉紅葉の句は、農民のそんな気持ちを斟酌して詠んだものだ。台風9号は沖縄から九州をかすめ、朝鮮半島へと向かっている。今朝は、朝から日が出て、蝉しぐれとなった。太平洋高気圧が優勢であれば蝉、大陸からの高気圧が優勢になれば草むらで虫の音が高くなる。夏の蝉と秋の虫が二百十日にせめぎあう。ところで昨日書いたレイモンド・カーヴァー。彼は詩人でもある。「夜に...二百十日
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