金木犀
2018年10月03日 | 花
秋晴れ、この秋一番の青空。枝いっぱいに花を
つけた金木犀が秋の香りを運んでくる。春の沈
丁花、秋の金木犀。いずれも季節の移り変わり
を知らせる花だ。金木犀は木が大きくなり、戸
外に出ると、すぐにその存在を主張する。中国
では丹桂と呼ばれ、花は桂花として知られる。
かの桂林はこの花がたくさんあるので、こう名
づけられた。
王建の漢詩に
「冷露無声湿桂花 今夜月明人尽望」
とあるが、これは名月の夜に、金木犀の花を愛
でる詩である。暗香というのか、夜も十分に花
の存在を知ることできる。
しかし何と言っても晴れ渡った秋空のもと、朝
日に輝く金木犀の美しさは何ものにも代えがた
い。
木犀を歴訪すべき散歩かな 相生垣 瓜人