柿の葉が色づいてきた。どうして秋は、神秘
的な色を演出できるのだろうか。柿紅葉とい
う言葉も、粋な響きがある。これくらいに色
づくと、少し風が吹くとはらりと落ちる。柿
の木を見ると、すっかり葉を落とし、柿の実
だけが秋空に輝いているのも、秋の風物詩で
ある。この頃では、柿の実をもぐ手がなくな
ったためか、もがずにそのまま木に置かれる
こともよくあることだ。
知人が、「干し柿を作るなら、紅柿を上げる」
と声掛けしてくれた。上山で栽培されている
紅柿は、干し柿に向いている。上山特産の干し
柿は、この紅柿で作られ高級品で知られる。も
う干し柿を作る季節がやってきた。
この時期、里山もキノコの季節だが、最近のニ
ュースで、キノコ採りに山に入った高齢者の死
亡事故が多発している。特に長野県で多い。山
へ入るのも、自分の足の衰えを計算にいれなけ
ればならないということか。
柿紅葉地に敷き天に柿赤し 松本たかし