みけの物語カフェ ブログ版

いろんなお話を綴っています。短いお話なのですぐに読めちゃいます。お暇なときにでも、お立ち寄りください。

1395「しずく194~救出」

2023-06-22 17:25:51 | ブログ連載~しずく

 あずみたちが飛(と)び出た場所(ばしょ)は、あの巨大(きょだい)な装置(そうち)がある研究室(けんきゅうしつ)だった。月島(つきしま)しずくはすぐにみんなに指示(しじ)を出した。先(ま)ず、アキと貴志(たかし)、水木涼(みずきりょう)には日野(ひの)あまりの救出(きゅうしゅつ)を。そして、柊(ひいらぎ)あずみと神崎(かんざき)つくねには敵(てき)の攻撃(こうげき)を防(ふせ)ぐことを頼(たの)んだ。しずくは、
「ここへの入口(いりぐち)は二ヵ所よ。私がふさいでおいたわ。でも、能力者(のうりょくしゃ)はどこから来るか分からないから、充分(じゅうぶん)に気をつけてね。私はこれから初音(はつね)たちを連れ戻(もど)してくる。きっと助(たす)けになるはずよ。それまで持(も)ちこたえてね」
 あずみは、「分かったわ。ここは任(まか)せて。あなたも気をつけてよ」
 しずくは姿(すがた)を消(け)した。あずみはアキに、「あまりを助けてあげて。私たちはこの研究室の中を確認(かくにん)しましょう。まだ誰(だれ)かいるかもしれない」
 アキたちは装置に取り付けられている階段(かいだん)を上がり、装置の中央部分(ちゅうおうぶぶん)にたどり着いた。そして、あまりを見つけて愕然(がくぜん)とした。涼が思わず呟(つぶや)いた。
「何だよ、これ…。どうやって助ければいいんだよ」
 貴志が装置を確認しながら、「大丈夫(だいじょうぶ)…。何とかなるかもしれない」
 アキは声を震(ふる)わせて言った。「ムリよ。あたしには…。どうすればいいのよ…」
 貴志が強(つよ)い口調(くちょう)で言った。「しっかりしろよ! 僕(ぼく)が手伝(てつだ)うから。これでも機械(きかい)は得意(とくい)なんだ。父さんの手伝(てつだ)いもしてたから、きっと上手(うま)くいく」
<つぶやき>無事(ぶじ)に助け出すことができるの? この先(さき)、壮絶(そうぜつ)な戦(たたか)いが待っているかも。
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