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みけの物語カフェ ブログ版

いろんなお話を綴っています。短いお話なのですぐに読めちゃいます。お暇なときにでも、お立ち寄りください。

0384「お姉さん」

2018-11-19 18:32:42 | ブログ短編

 好美(よしみ)は、これから一人で夕食(ゆうしょく)を始めようとしていた。彼女にとっては至極(しごく)の時間だ。別に彼氏(かれし)がいないわけではないのだが、一人でまったりするのも好きなのだ。彼女がお箸(はし)を持ったとき、電話が鳴(な)り出した。彼女は受話器(じゅわき)を取ると、
「どうした? 彼とはうまく行ってるの?」
 相手(あいて)は後輩(こうはい)の亜希(あき)である。今夜は初めて彼を家に呼んで手料理(てりょうり)を振(ふ)る舞(ま)っているはず。
「ねえ、どうしたの? ……ちょっと、なに慌(あわ)ててるの? ……えっ?」
 どうやら、トラブルが発生(はっせい)しているようだ。亜希はかなり取り乱(みだ)している。
「だから言ったじゃない。難(むずか)しい料理なんかやめて、簡単(かんたん)なので……。味(あじ)が変って、ちゃんとあたしが教えたように作ったんでしょ? …分かった。じゃ、それはやめて違(ちが)う料理に…、亜希がいつも作ってるヤツでいいじゃない…。あっ、ごめんキャッチが入ったから」
 好美は電話を切り替(か)えた。今度は吉岡(よしおか)。今、まさに亜希と一緒(いっしょ)にいるはず。
「吉岡、どうした? えっ、彼女がトイレに入って出て来ない。……どうしたらいいかって。そのまま待ってなさい。いい、これはとってもデリケートな……。えっ? ……キッチンがグチャグチャで、火にかけてある鍋(なべ)から焦(こ)げ臭(くさ)い…。ちょっと何やってるのよ! 火を消(け)しなさい。すぐ! ……もう、それぐらい察(さっ)しなさいよ」
<つぶやき>頼(たよ)りになるお姉(ねえ)さん的存在(そんざい)の彼女。気苦労(きぐろう)が多そうですね。お察(さっ)しします。
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