これが正統派「ワシづかみ」の作法です。
オオワシ「グル」の後編。 昼過ぎ湖畔からちょっと高い「鷲見台」(正式名称に非ず)に移動。
ここで、グルが湖で狩りをして、大きな魚(鯉でしょうか?)を山上の食堂に運ぶ飛翔の一連を撮ることができました。
この「鷲見台」は西に面しており、北西の風が当たるとそこに上昇気流が生まれます。グルはこの上昇気流をうまく利用し高度を上げていきます。 驚いたことにこの飛翔中、ほとんど羽ばたきをしないでグライダーのように風を捉え、旋回をしながら、どんどん上昇していきます。
湖で獲った魚を両足でそれこそ「ワシ掴み」して、低い高度で市街地の上空に入ってきます。 カメラは下向きで、ビルなどが見えます。このあと背景に注目。
グルは左手からさらに右に移動しながら高度を上げ、
さらに上昇していきます、背景が遠くの湖面に。 旋回もしているのですが、左向きの時の写真はボツでした。
さらに湖面の遠いところに変わり、上がってきました。
この後の絵は1枚目のもので、背景は対岸の山並みです。カメラの向いている角度はほぼ水平まで上がってきました。
さらに対岸の山並みの上にまで上昇。
さらに上昇し、右手の山の中へ消えました。 この奥で食するようです。
グルの飛翔、背面を獲ることができました。
白黒のコントラストが見事。
この後、ハプニングがありました。
11年前に瀕死の状態で見つかったオオワシを50日間にわたり、必死に看護し、食事を与え元気にされた林さんがあらわれました。 いろいろ苦労されたことなどの話をお聞きできました。 看護し始めたとき「グルッ グルッ」と鳴いたので「グル」と命名したとか・・。
また、ことし、別のオオワシ若がここに現れたとき、グルが攻撃をしかけ追い出してしまった時の状況を、バトルの写真を示しながら話していただきました。 多謝。
今回初めてのグルでしたが、よく出てきてくれましたし、獲物を運ぶ飛びも撮れましたし、現地の皆さんの暖かい対応もあり、楽しいワシ撮りでした。
ほんとうにありがとうございました。