海外のニュースより

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「イラク政府軍兵士1千人以上、バスラの戦闘から脱走」と題する『ニューヨーク・タイムズ』の記事。

2008年04月04日 | イラク問題
北京五輪に群がる赤いハゲタカの罠
浜田 和幸
祥伝社

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バグダッド発:先週行われたバスラ市でのシーア派民兵に対する戦闘の際、1千名以上のイラク軍兵士および警察官が戦うことを拒否するか、簡単に彼らの持ち場を離脱したと、木曜日にイラク政府の高官が述べた。イラク軍の将校によると、このグループには、数十人の将校と二人の野戦司令官が含まれる。
重要な戦闘の最中の脱走は、アメリカ軍が訓練したイラクの治安部隊の有効性に新たな疑いを投げかけている。大統領官邸は、アメリカ軍撤退の条件としてイラク軍と警察の準備ができることを挙げた。
バスラ作戦についての脱走問題や他の問題によって作り出された危機は、十分深刻なので、ヌリ・アル・マリキ首相は、急いで地方のシーア派部族からの募集兵がイラク軍に参加するように煽った。この動きは、すでにスンニー派の部族の間に怒りを生み出した。その理由は、スンニー派の反乱軍や犯罪集団に対する戦闘で彼らが協力したにもかかわらず、マリキ首相が、スンニー派から兵士を募集することには熱意を示さなかったからである。
 英国軍の将校は、マリキ首相が既にバスラ市に駐屯している3万人の治安部隊に対して6,600人の増強を行ったと述べた。米軍の高位の将校は、自分は1千名から1千5百名が脱走したと考えていると述べた。それは、投入された兵士の約4%にあたる。
 新しい「イラクに関する国家情報評価委員会」は、治安の改善を引用しているが、治安はもろいと結論している。
 役人たちは、バスラ作戦中のイラク軍の計画と遂行にかかわる問題を記述しているけれども、ムクタダ・アル・サドルとの緊張は再び増大する兆候が木曜日に出ている。日曜日に、支持者たちに戦闘を停止せよと要請したアル・サドルは、木曜日には、百万人のイラク人が、アメリカ軍の占領に抗議して、来週、シーア派の聖地であるナジャフに行進するよう要求した。彼はまた、マリキがイラク政府との協定の条項に違反したという理由で、マリキ軍に対する脅迫を述べた。
 戦闘に参加したなかったカラフ大佐が参加しなかった理由は、イラク治安軍は、彼が受け取った生命に対する危険に対して自分を守ることができないからであるとカラフ大佐の仲間は述べた。「もし、彼が戦えば、彼は何時か殺されるかもしれない。」(以下省略)
[訳者の感想]ムクタダ・アル・サドルには、軍人を脅迫する力があるようです。

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