海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「アフリカの夢は終わった」と題する『フランクフルター・アルゲマイネ』紙の記事。

2009年03月27日 | アフリカの政治・経済・社会
2009年3月26日。コンゴの都市ルブンバシでは、何でも買えたのはそんなに古いことではない。新鮮なナミビアの牡蠣から、非合法で輸入された南アの自動車まで。過去数年間の原料ブームのおかげで、ルブンバシは、アフリカ大陸で最も物価の高い都市の一つに発達した。殆どすべての世界の大鉱山業者が当時、銅・コバルト・亜鉛・ウランの莫大な埋蔵量を求めて、コンゴにやってきた。アメリカの鉱山コンツェルンであるフルプス・ドッジ社だけで、ある銅鉱山に20億ドル(1940億円)を投資した。
現在、ルブンバシでは、失業が支配的だ。「中国人の商人によって経営された40の銅精錬所が放棄され、その所有者は逃げてしまった」とカタンガ州知事のモイーズ・カツンビは言う。少なくとも1万人の労働者はこのそうでなくても戦争と失敗した経済を刻印された地域で、彼らの新しい職場を失った。カナダのトロントで登記されている「カタンガ鉱業」は、2007年3月に経営を引き受けたカモト鉱山から出るコバルトの生産を中止して在庫量を減らしている。ロンドンで登記されているカメック社は、ルブンバシ近郊にあるムカンド鉱山で、コバルトの採掘とともに、銅の採掘も停止した。この企業は現在、トラック運送に集中している。自動車は、世界食糧機構の援助物資を運送する予定である。
ケープタウンのスタジアム建設。2010年に開催予定の「サッカー世界選手権大会」は、南アに僅かな成長しかもたらさない。
他のアフリカ諸国についても、経済情勢は、コンゴと同様である。多くの国々の経済は、世界経済の後退によって、深刻な危機に直面している。それは、この大陸の貧困者にとっては重大な帰結をもたらすだろう。アフリカ大陸における経済成長は、3%以下になるだろうと、「国際通貨基金」(IMF)の長官であるドミニック・ストロス=カーンは、少し前、タンザニアの首都ダルエスサラムで開かれたIMFの会議で予測した。5千万人以上の人間が、それによって、絶対的な貧困に再び落ち込むだろう。過去数年間の開発援助の大部分はそれでもって、元の木阿弥になるだろう。特に原料価格の急激な下落は、この大陸を弱らせる理由は、多くの国々が相変わらず単一か幾つかの地下資源にだけ依存しているためである。(以下省略)
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