海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ドイツの大学の新入生、記録的な増加」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2009年03月21日 | 大学問題
 大学で勉強することが、これまでなかったほど好まれている。新入生の数は、昨年、7%増えて、386,500人に達したとヴィースバーデンにある連邦統計局は述べている。特に単科大学が学生数の増加に見舞われている。アネッテ・シャヴァン連邦文部大臣は、数字を喜んでいると述べた。
 昨年、2003年の記録に対して9000名の新入生があったが、これは、2.4%の増加である。5年前の数字と比較すると、単科大学への新入生が増加している。新入生の数は、単科大学では、2003年に比べると21%増えて、13万3700名に達した。総合大学では反対の傾向が見られる。総合大学では、23万8100名が勉強を始めた。それは、2003年に比べると5.4%の減少である。
 シャヴァン文部大臣は、連邦と州が正しい道を行っていると見ている。「この数字は、若い人たちが大学で勉強する値打ちがあるということを理解していることを示している。」新入生の割合を同年代人口の40%にまでたかめるという目標は、達成間近だと彼女は言った。
 連邦統計局は、既に昨年秋に、最初の数字を公表した。今度はより多くのデータに基づくもっと正確な統計を提出した。
 総合大学と単科大学だけでなく、一つ一つの学科も違った展開を示している。2008年には、7万5800名の新入生が工科系の学科で勉強を始めた。これは2003年と比べて9.2%の増加である。法科、経済学、社会科学系では、新入生が、13万2700名に達したが、これは2003年と比べて6.2%の増加である。
 これに対して、数学と自然科学では、新入生は、6万4900名にとどまり、2003年よりも4.8%減少した。言語学と文化科学では、新入生の数は、6万8千人にとどまり、これも、2003年と比べると11%の減少である。
 新入生の中でドイツ人学生が占める割合は、82%で、この割合は、2003年には81%だった。単科大学は、外国人学生にはあまり好まれていない。単科大学ではドイツ人学生の占める割合は、87%に達している。特に国際的なのは芸術系大学で、そこには、ドイツ人学生は、59%しかいない。
[訳者の感想]新入生の数を4倍すると大学生の総数は、ざっと130万から150万ということになるでしょうか。ですが、ドイツの大学では中退者がかなりいるし、逆に4年以上かかって卒業する学生がかなりいるので正確な在籍数は、出しにくいと思います。
日本では数年前に大学進学希望者数が70万人を切ったと言われていました。日本の大学生の在籍数は、280万人を下回っていると推定されます。同年齢世代の50%ぐらいでしょうか。1960年代には、ドイツの大学生の出身階層は、中産階級が多く、農民階級や労働者階級出身の学生の比率は、5%ぐらいしかありませんでした。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「連銀、1兆ドルを金融市場に... | トップ | 「アフリカの夢は終わった」... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

大学問題」カテゴリの最新記事