海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「海賊の成功率低下」と題する『フランクフルター・アルゲマイネ』の記事。

2009年02月19日 | アフリカの政治・経済・社会
「アタランタ」作戦開始から2ヶ月経って、海賊行為についての報道に関するものは本当に静かになった。これを国際的海軍力の成功だとみなすのは早すぎる。国防軍の派遣司令部によると、天候が悪すぎ、波が高いので、ソマリア人の海賊は、彼らの小さな船では活躍できない。先週、ヨーロッパの派遣に対するドイツの貢献として、「カールスルーエ」と交代した護衛艦「ランラント・プファルツ」は、ヘリを投入のために艦から発信させないで済んだ。
だが、天候は考慮に入れないとしても、国際的海軍力の投入は、目立った影響を与えている。一方では、一月には、報告された攻撃の試みは急激に増大した。その前の月には10隻だった被害が20隻に上った。事実、海賊たちは、3隻の船を拿捕することが出来た。1月29日には、ハンブルクの企業と結びついたタンカー「ロンシャン」が拿捕された。海軍の作戦が強化される前には、被害に遭う確率は、2分の一か、3分の一だった。もっとも、神経質になった船長がただの漁船を海賊船と誤認したケースもある。他方では、船長たちは安全規則を守っている。つまり、監視を強化すること、航行速度を速めること、攻撃の際にはコースを何度も変えることという規則である。
海軍は、それ以上の変化を確認した。海賊たちは、しばしば、複数で行動し、商船を1ダースほどのボートを使って攻撃する。彼らは非常に攻撃的で、早い段階で銃撃を加える。「カールスルーエ」の乗り組み員は、12月24日にイェーメンの海岸でエジプトの船を護衛したが、海賊は早い段階で銃撃を加え、護衛艦のヘリが上空に到達する前に、船員が撃たれた。「カールスルーエ」の医者が治療しなかったら、船員は失血で死んでいただろう。
攻撃的になったのは、明らかに、多くの軍艦による圧力に対する反応である。海賊たちは、攻撃の時間が限られていることに気づいた。
その間に、「アフリカの角」には、20隻以上の護衛艦と駆逐艦と補給艦が集まっている。そういうわけで、ドイツの護衛艦「メクレンブルグ・フォアポンメルン」は、「永続する自由」と名づける反テロ作戦の枠内で2002年以来同海域に居座っている「タスク・フォース150」に参加している。もっとも、「メクレンブルグ」は、緊急援助の枠内でしか、海賊防御を行えない。「タスク・フォース150」には、フランス海軍、パキスタン海軍、サウディ・アラビア海軍も参加している。これらの鑑艇については、このような制限は知られていない。国際的な司令部の下で、ロシア・中国・インドの軍艦も加わっている。日本からも一隻加わることになっている。
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